約 703,013 件
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/534.html
(書いた小説) =シリーズ= 黒いオオカミ~chapter1~ 黒いオオカミ~chapter2~ 黒いオオカミ~chapter3~ =一話限りシリーズ= ゆっくりが知ってはいけない、鬼ごっこ インフェルノ・ペスト 暴飲暴食の豚王 自然の恵み スポーツでゆっくりを虐待!!in魔界 ゆっくり実験するよ!! 希少種ゆっくりを愛でる会 =短編集シリーズ= 短編集 合体「ゆっくり×悪魔」 短編集 選ぶとしたら・・・・ 短編集 ゆっくり童話 △注意事項△ ・舞台は現代 ・とにかく、野良ゆっくりを滅殺 ・人間が怪我をしますが、最後には助かります。 ・少し、暗い話もあります。 ・途中で読んでから気分を害したという責任は取れません。 ・以上の注意点を読んで納得できない方はお戻りください。 =始めに= ゆ虐待レストランへようこそ。私は支配人のマッドと申します。 さて、今回のメニューは「いつでも、傍に居る」です。 貴方は大事に飼っていたペットが亡くなってから不思議な事が起きましたかな? 死して尚、その動物は傍に居るかもしれませんよ? 今回はそんな話。 それは突然の知らせだった。 15年間、共に暮らしていた最愛の家族とも呼ぶべき愛犬が亡くなってしまった・・・・ =犬神の恩返し= あれは僕がまだ高校三年生の時。 その時は受験戦争と呼べる時代だった。 大学に進学したり、就職面接したり、店の後継ぎとそれぞれの進路は決まっていた。 僕は大学に進学という道を選んだ。 受験にはかなり苦しんだが、いつも二頭の愛犬が慰めてくれる。 雄犬がロウ。雌犬がモニー。二匹ともゴールデンレトリバー種。 僕が幼稚園の時に母さんの友達から貰ったという大事な家族だ。 一緒に寝たり、食べたり、家族みんなでキャンプしに行ったりと楽しかった。 でも、歩くのも苦労していたり元気が無かった。 そろそろ年だからだと、そう思っていた・・・・・・。 季節は春。苦しい受験戦争を乗り越えて大学に進学できる事が出来た。 そして、別れの季節・・・・ ロウとモニーが亡くなってしまった。寿命が訪れたのだ。 次の日、母さんと父さんの愛犬家の皆が集まって葬式が行われた。 葬式が終わってから僕は部屋に置いてある写真立てを見た ロウとモニーと並んで撮った思い出の品だ。 「生きている者には必ず死が訪れる」。 頭では理解していた・・・だけど、だけど、この現実を受け止めきれなかった。 その日・・・僕は止め処なく涙を流して泣いた。 あの悲しみから1年が経ち、僕は地元の大学に通っている。 ただ、実家から遠いのでアパートに住んでいる。 親から生活費やら食べ物やらと仕送りをしているから生活には困る事は無かった。 友達もできたし、毎日が楽しかった。 たった一つを除いては・・・ 亡くなった二頭の愛犬の写真を見てはため息をついてしまう。 あれから、動物を飼う事は無くなった。あまりにも辛すぎる事だったから・・・ その時だった。 ガラスが割れる音がしたのだった。 ドロボーでも、入ってきたのかと思ってフライパンを持って部屋に入ると大きいのが二つ、小さいのが四つの生首がいた。 確かこいつらは・・・ 「「ゆゆっ!?にんげんさん、ゆっくりしていってね!!」」 「「「「ゆっきゅり、していっちぇねぇ!!」」」」 そう、ゆっくりだった。 餡子なのに人語を話せるという摩訶不思議な存在だった。 しかし、こうして窓ガラスを割って入ってきたり、野菜を食うなどと、野生サルやカラスよりも達の悪い害獣扱いされた。 友人もゆっくりの被害にあったと聞いているが、まさかウチに被害が来るとは・・・ まぁ、ゆっくりがガラスを割られた証拠の写真は撮ったからいいけど・・・ こいつらを穏便に追っ払った方がいいかな しかし、話しかける前にゆっくりどもは言いたい放題だった。 「ここはまりさたちのプレイスなんだぜ!!にんげんさんはとっととでていくんだぜ!!」 「そうだよ!!まりさはとてもつよいんだよ!!」 まぁ、ゆっくりたちは自分は強い!!とどこからそんな自信がつくのか解らないが・・ そのとき、一匹のまりしゃ(解りずらいと思うので4番目にしておく)が愛犬の写真立ての方へ近づく。 「このきれいにゃ、ものはまりしゃのものにちゅるよ!!」 そう宣言して触れようとした瞬間、僕はフライパンでまりしゃを叩き潰した。 ・・・しまった。大事な愛犬の写真に触れようとしたバカどもだと思うとついやってしまった。 フライパンをゆっくりどかすと・・・昔、カエルが車に轢かれた様な悲惨な状態になっていた。 まぁ、中身が餡子だからいいけど・・・(掃除は大変だが)。 野良の家族達は絶望の悲鳴をあげた。 「「ゆわあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ゛!!!ばりざ(れ゛い゛む゛)のお゛ぢびぢゃ゛んだぢがぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!!!!!」」 「「「い゛も゛う゛どがぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛」」」 「・・・・えっと、すまん。」 「ごろじでや゛る゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛!!!げすなじじいをせいっさい、してやる!!」 まりさはガラスの破片を咥えて、私の足に突き刺した。 「イツッ!!」 あまりに突然だったため、避けれず足から血が流れたのだ。 どうやら、この野良ゆっくりを甘く見過ぎていた。 「ゆっへっへっへっへ!!!おもいしったか!!」 「まりさー、かっこいいよー!!」 「「「おとーしゃん、やっちゃえー!!」」」 このままでは、本当にやられてしまう・・・ 僕は、フライパンを持って頭だけは守る態勢に入った。 「ゆっくりせずに、しんでねぇぇぇぇ!!!」 まりさはそう飛びかかろうとした瞬間・・・れいむの悲鳴が聞こえた 「ゆっぎゃ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ!!!!!」 何事かと見ると、何処からか現れたのか陽炎のように揺らめいている白い大きい犬がれいむをガツガツ食べていた。 「や゛べでぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛!!れ゛い゛む゛を゛だべな゛い゛でぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛!!!!」 「ゆわあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ!!!れ゛い゛む゛!!!!」 あれは最早、助からないだろう・・・ れいむは痙攣して、ポックリと逝ってしまった すると、二匹目の赤茶色の犬も何処からか現れたのか知らないが、赤ゆたちにジリジリと近づいていた。 「こっちにきょないで!!」 「やめてね!!きゃわいい、れいみゅをたべにゃいでね!!」 「たべるのなら、いもうとたちをたべるんだぜ!!」 「「どぼじで、じょんに゛ゃごどを゛い゛う゛にょぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛!!?」」 お決まりの醜い姉妹の争いだった。 しかし、茶色い陽炎の犬はまりしゃの帽子を咥えてモシャモシャと食う。 まりしゃはこの世の終わりの様な顔をして絶叫した。 「ゆんやぁぁぁぁぁぁぁ!!!!?おぼうちぃぎゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!!!」 ペッと吐きだすと帽子はグチャグチャとなっていた 「まりしゃのおぼうしゃん!!ゆっくりもどって!!」 ぺーろぺーろと舐めるがそんな事しても元には戻らない。 犬は片足をあげて、プチッとまりしゃを踏みつぶした。 「れーみゅたちをたすけにゃきゃったげしゅはちんでね!!」 「ちんでね!!」 悲しむかと思ったら、ゲスという理由で罵倒していた。 犬はギラギラと牙を光らせて、赤れーみゅをバクリッと喰らい、咀嚼する。 「「ゆぎゃ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ゛!!!!!」」 赤れーみゅたちは壮絶な最期を遂げて犬の胃袋の中へと納まった。 「ゆわわわわわ・・・・・・・」 赤ゆ達があっという間のに全滅して、まりさはおそろしーしーしていた。 そんな事は構いもせずに二匹目の犬はまりさのあんよに齧りついた。 一匹目の犬は負けじとグイグイと引っ張る。 これは、引っ張り状態となった。 「や゛べでぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛!!!ばり゛ざのがもじがの゛よ゛う゛な゛あ゛ん゛よ゛ど、ざら゛ざら゛べあ゛ーざんを゛がじら゛な゛い゛でぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛!!!!!!!!!!!」 お互い、引く気も無く更にグイグイと引っ張る。 するとミチミチという音がし、ブチッと千切れる音がした。 そう、まりさの下半身と上半身が分かれてしまったのだ。 そして、犬達はガツガツと喰らうのだった。 「も゛・・・も゛っど・・・ゆ゛っ゛ぐ・・・」 まりさも絶命したのだった。 ペロリッと平らげてこっちに向かってきた。 この犬達は普通とは違う犬だと思った。 足が透けているからだ・・・つまり犬霊ということだ。 恐怖のあまり逃げる事も出来ない。 目を瞑ると二匹は僕の頬を舐めてくれた。 この二匹の犬は襲う気が無い、と態度で示しているんだ。 そして、この二匹の顔を見て思い出す。 だって・・・この二匹は・・・ 「ロウとモニー・・・・?」 亡くなった二匹の愛犬だからだった。 二匹の犬霊たちは「ワンッ」と吼えた。 そうだよ。っと答えるかのように・・・ 僕は嬉しさのあまり泣いた。 助けてくれたんだ、死んでも尚・・・・ そして、ダンダンと消えて行くのだった。 二匹は目でこう言っていた ―僕達を大切に育ててくれて、ありがとう・・・― ―私達は幸せだったよ。最後まで一緒に居てくれた事を・・・― ―虹の橋で待っているよ。いつか・・・会いに来てね。― 「約束するよ。きっと、きっと・・・お前達と絶対に会うから。」 二匹はニッコリと笑ってキラキラと消えて行った・・・・ 「ありがとう。ロウ、モニー・・・・・」 それから、大家さんと家族に電話して野良ゆっくりの被害について電話した。 証拠の写真もとっていたため、修理代は払わずに済んだ。 家族にはロウとモニーが助けてくれた事については話さなかった。 だって、あんな不思議な事、誰も信じてくれそうにもなかったから・・・・・・ 窓は以前よりも強化された。 僕はふっと空を見上げると虹が掛っていた。 あの空の向こうに、ロウとモニー、そして・・・沢山の犬や猫達がいる楽園にいるのだろうと思いました。 写真立てを見ると、二匹の犬達は幸せそうに微笑んでいるように見えた。 =あとがきだより= 今年のGWの初日・・・私の愛犬が亡くなって大泣きしました。 犬たちは私達にとって大事な家族。 皆様も大事に育てたペットの事を少しでもいいから思い出して下さい。 では、次回のご来店をお待ちしております。
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/3524.html
『おうち宣言記念』 25KB いじめ 虐待 小ネタ お家宣言 番い 野良ゆ 赤ゆ 子ゆ 虐待人間 いつもの小ネタです。ちょっと長めです。 「ここを、まりさたちのおうちにするんだぜ!!」 声高らかに宣言する一匹のゆっくり。 薄汚れた風貌の成体まりさが、得意そうに踏ん反り返っている。 その後ろには、同じく薄汚れた成体のれいむと、二匹の子ゆっくり。 れいむ種とまりさ種が一匹ずつという、シンプルな組み合わせの家族構成だ。 「ゆっわぁぁぁぁ!ひろいのじぇぇぇぇ!すごいのじぇぇぇぇ!」 「ここが、じぇーんぶ、れーみゅのものなの?ゆわぁぁぁい!ゆっくちー!!」 「すてきなおうちだね!ここなら、かいてきにくらせるよ!たくさーん、ゆっくりしようね!!」 おうち宣言が済んだ途端に、ゆんゆんと騒ぎ始める子ゆっくり達。 元気に飛び跳ねたり、床をコロコロと転がったり、体を伸ばしてみたりと、思い思いの方法で新しい我が家が手に入った事に喜んでいた。 そんな子ゆっくり達を見て、幸せそうに微笑む二匹の親ゆっくり。 これから自分達は何時までも幸せに、ゆっくり出来ると確信していた。 パンパンパンパンパーン! ドドドドドドドドドドンドドン!!ジャ~~~ン!! パッパラパパパパ~ン!! 『ゆがっ?!』 突然鳴り響く破裂音。 それに続いてのドラムロールとファンファーレ。 突然の事態に驚き固まるゆっくり一家。 天井に取り付けてあったくす球が割れ、中から紙ふぶきと垂れ幕が飛び出した。 『祝 おうち宣言100組達成』 「ゆわぁぁぁ!きれいなんだぜ!せかいがまりさたちを、しゅくふくしているしょうこなんだぜ!!」 「ゆわぁぁぁぁ!れいむほどじゃないけど、とってもきれいだよ!ゆっくりできるよぉぉぉぉ!!」 「ゆわぁぁい!このきらきらしゃんは、ぜーんぶまりちゃのものなのじぇ!ゆっくちー!」 「じゅるいよ!れーみゅだって、きらきらしゃんほしいよ!ひとりじめは、ゆっくちできにゃいよ!!」 固まっていた野良一家は、くす球から降り注ぐ色紙に目を奪われていた。 親ゆっくりは目を輝かせて紙ふぶきを眺め、子ゆっくり達は床に落ちた色紙を舌で舐めとって集めている。 当然、垂れ幕に書いてある字など読めるはずもないのだが、野良一家はこれが自分達を祝福しているものだと確信していた。 そこに突然一人の男が現れた。 男は野良一家を手際よく透明な箱に詰めると、箱から出られないように蓋をした。 野良一家はまたもや、何が起こったのか理解出来ずにしばらく固まる。 「ゆっがぁぁぁぁ?!なんなんだぜ、おまえはぁぁぁ?!ここは、まりさたちのお 『はいはい、そういうのは良いから』 ゆゆ?」 硬直から解けた親まりさが、男に向かって罵声を浴びせるが、男はそれを遮って話を始めた。 「良く聞けお前ら!ここは俺の家…正確には物置を改造した家だ。お前達は、俺の仕掛けた罠にはまったアホ饅頭と言う訳だ」 「ゆぅぅぅ?!なにいって 『ドカッ!』 ゆっぼぉぉぉ?!」 早速男に抗議す様とした親まりさだったが、男は親まりさが声をあげるとすぐに透明な箱を蹴った。 野良一家は箱の中をコロコロと転がり、壁にぶち当たると涙をポロポロと流して泣き叫んだ。 「ゆびぇぇぇぇん!いたいのじ 『うるせぇ!黙らねぇと、問答無用でひねり潰すぞ!』 ゆぴぃ!」 真っ先に泣き始めた子まりさを、男は睨んで威圧する。 それを見た子まりさを含む野良一家は、涙目のまま思わず押し黙った。 「よし、それでいい…さて、説明するぞ。お前達は、この家でおうち宣言をした、記念すべきゆっくり一家100組だ。まったく、人間の家に入れば、すぐそのアホな宣言ばかりしやがって…」 『ゆぅぅ?!』 「まあ記念だからと言って、お前達をゆっくりさせてやる事は当然ない!その代わりに祝ってやろうと思う」 「ゆゆ?!それなら、さっさとおいわ 『最高の苦痛と恐怖で、お前達お祝福してやろう!!』 ゆっがぁぁぁ?!」 男の言葉を聞き終った野良一家は、口々に罵声を浴びせる。 狭い箱の中をピョンピョン飛び跳ねて膨れ上がったり、揉み上げやお下げをワサワサと動かして怒りはじめる。 男はそんな野良一家を品定めするようにじっくりと見渡すと、箱の中から子まりさを取り出した。 「ゆわぁぁぁい!おしょらを!…ゆぅぅぅ?!なにしゅるのじぇ!はなすのじぇ!せいさいされたいのじぇ?!」 「ふむ、それなりに生きがいいな。よし、お前には素敵な曲をプレゼントしよう」 そう言うと男は、子まりさの口と底部にガムテープを張り、背中にオレンジジュースの点滴を突き刺した。 そして、何やらコードの付いた機械を子まりさの体につけると、小さな蓋付きの透明な箱に入れた。 「これはな、貼り付けた物を何でもスピーカーにするって面白アイテムなんだ。今からお前はゆっくりスピーカーだ!」 男はコードの先に付けられた、音楽プレイヤーの再生ボタンを押した。 すると、突然子まりさがガタガタと震え出して、体から音を出し始めるのだった。 「ひゃははは!面白いだろ?これってお前らが喋る原理と同じらしいな。体を振動させて音が出る。まるで自分が歌ってるみたいだろ?曲は『ゆっくりデスメタル』だぁぁ!!」 ゆぎゃぁぁぁぁぁぁ!!ドドン♪ドドン♪ドスドスドスドスドドドドドッ♪ ゆっくりの叫び声ともに、激しいドラム音が鳴り響く。 荒ぶるギターと共に、ゆっくり達の鳴き声や叫び声、断末魔が響き渡る。 この曲は某メタルバンドが、ゆっくりの絶叫を集めて曲にした物。 ゆっくりを痛めつけ、殺した時の叫びがそのまま曲になっているのだ。 子まりさは両目を見開いて涙を流しながら、まるでゆっくり達の絶叫に合わせて踊っているかの様に体を激しく振動させている。 複数のゆっくり達の悲鳴や叫び声が、自分の体の中から聞える。 子まりさには、それがたまらなく恐ろしく、そしてゆっくり出来ない苦痛となった。 だがどんなに体を捩っても、どんなにお下げを振り回しても、音が聞えなくなる事はない。 子まりさが苦しそうに体を振って泣いていると、振動の影響で子まりさの底部の一点がムクムクと盛り上がり始める。 「はははっ!見ろ!こいつ、同族の叫びを聞きながらおっ立ててやがるぜ!!こりゃ傑作だ!!」 子まりさは顔を赤らめながらも、苦しそうに身を捩っていた。 「やべろぉぉぉぉ!おちびになにをしたぁぁぁぁ!ゆるさないんだぜぇぇぇぇぇ!!」 「ゆっぎぃぃぃぃ!くそじじぃぃぃぃ!ぜったいにころしてやるぅぅぅぅ!!」 子まりさの姿を見て、顔を真っ赤にして怒る親ゆっくり達。 だが男はそんな親ゆっくり達を気にもしないで、淡々と話を始める。 「あーそうそう、おうち宣言したのはお前達で100組目なんだが、実はゆっくり数は今までで348匹なんだ。何だかキリが悪いだろ?」 「ゆゆぅ?!なにいってるんだぜぇぇぇぇ!おちびをここからだせぇぇぇぇぇ!!」 「そこでだ、せっかくだから500匹達成しようと思うんだ。お前達一家で+4匹だから、352匹。あと148匹足りない訳なんだが…」 「ゆっぎぃぃぃぃ!もうやだぁぁぁぁ!すっきりじだくないぃぃぃぃ!あかちゃん、つくりたくないぃぃぃぃぃ!!」 「ごめんねでいぶぅぅぅ!!からだが、とまらないんだぜぇぇぇぇ!までざだって、ずっきりじだくないんだぜぇぇぇぇ!!」 涙と涎と変な汁を撒き散らしながら、親ゆっくり達が子作りに励んでいる。 親れいむは逃げられない様に器具で固定されており、二匹には子まりさと同じ様にオレンジジュースの点滴が付けられている。 親まりさの体には、小型の振動機が取り付けられており、このせいで強制的に発情状態にさせられていた。 親れいむの額からは沢山の茎が生え、次々と赤ゆっくりが生れ落ちていった。 「かわいーれーみゅが、ゆっくりうま 『グチャ!』 びゃ!!」 「かわいーまりちゃが、うまれちゃよ!ゆっくちして 『ビチャ!!』 びゅ!」 生れ落ちた瞬間にハンマーで潰される赤ゆっくり。 これから生れ落ちると宣言している最中に潰される赤ゆっくり。 目を開けた途端に潰される赤ゆっくり。 床に着地したと同時に弾け跳ぶ赤ゆっくり。 二匹の親ゆっくりは、次々に生れ落ちては殺されていく自分の赤ゆを、両目を真っ赤にして眺めていた。 それでもすっきりを止める事が出来ない親まりさ。 赤ゆの作りすぎて死ぬ事すら出来ない親れいむ。 子れいむはそんな両親の姿と、生まれてすぐに死んでいく妹達を見せられながら、赤ゆの死骸を食べさせられていた。 「ゆげぇぇぇ!もうやだ!だべだくないいぃぃ!ぐもも!もがぎぃ!あまあま!しあわ…ゆぴぃぃぃ!ゆっくちできにゃいぃぃぃ!」 男が手際よく始末していく赤ゆっくりを、流れるように口に入れられる子れいむ。 口から吐き出そうとしても男の手に遮られ、尻からひり出そうとしても、既にあにゃるはボンドで塞がれていた。 体は大きく膨れ上がり所々破けるが、その度に男が手際よく子れいむを治療していった。 子れいむは、無駄に高いその再生能力のせいで、何時までも苦痛を味わう事になった。 そして3時間ほどたった頃。 生え始めた茎を男が毟り取ると、ようやく二匹の生産活動は終了した。 「あっと、危ない危ない。148匹を超えるところだった。面白すぎて、ついついやり過ぎちまう所だったぜ!」 そう言うと男は、額の汗をぬぐった。 親ゆっくり二匹は、体積こそそれほど変わってはいなかったが髪はぼさぼさに乱れて、疲れきった顔をしていた。 親まりさのぺにぺには真っ赤に腫れ上がり、あちこち皮が破れて餡がこぼれていた。 親れいむのまむまむもだらしなく開いた状態で、中からドロドロとした餡が零れていた。 子れいむは親と同じくらいに体が肥大していたが、目や口などのパーツはそのまま大きさが変わっていなかった。 元が子ゆっくりとは思えない、アンバランスな姿になっていた。 「ゆび…ぎぎぃ…れいむの…あがちゃ…ぎぎぎ…ゆっくち…ゆっくち…」 「ゆがが…までぃざのぺにぺに…いだいぃぃ…もうやだ…おうちにかえじで…」 「ゆっぴっぴぃ~!あまま!おいちー!いもーちょ!おいちー!ゆけけけけ!」 疲弊した親ゆっくりを楽しそうに眺める男。 子れいむは壊れかかっているのか、焦点の合わない目でケタケタと笑っている。 男はそんな子れいむに活を入れるべく、まむまむに火のついたマッチを押し込んでいった。 「ゆけけけ…ゆっびゃあぁぁぁぁぁ?!あっちゅい!れーみゅのまむまむが、あっちゅいぃぃぃぃ!!」 それまで空ろだった子れいむの目に活気が戻り、子れいむは揉み上げをワサワサと動かして泣き叫んだ。 それを見た男は満足そうに笑うと、親二匹と子れいむにオレンジジュースを浴びせた。 「ゆびぃ…ゆぎぎ…どぼじでこんなこと…するんだぜ…まりさだちは…なんにもわるいこと…してないんだ…ぜ…」 「どうしてって?そりゃ、この家でおうち宣言したのからこうなったんだ。他の家だったら違う結果があったかもな。それに俺も悪い事はしてないぜ?」 「なにいってるんだぜ!これだけのこ 『野良ゆっくりで遊ぶのが、悪い事なのか?』 ゆぅぅぅ?!」 男は喋りながら、子まりさについていた点滴と機械を外した。 子まりさは目を真っ赤に腫らせながら涙を流し、それでも体が止まらないのか、狂った様にヘッドバンキングするかの様に激しく動いていた。 ぺにぺには自分の身の丈ほどに腫れ上がっており、その先は男の手によってボンドで固められていた。 「ゆびゅー!ゆびゅー!げべべべ!ごぼぼぼ!ゆげげげげ!ゆっくちー!しゅきりー!ゆっくちー!がががが!」 口に貼られたガムテープが外されると、子まりさは意味不明な言葉を淡々と喋り出した。 「ほら見てみろ。同族の叫びでこうなったのか、お前らの汚い『すっきりー』を見てこうなったのかは知らないが、醜い姿だろ?面白いだろ?」 「ゆっがぁぁぁぁ!なにいってるんだぜ!おまえのせいで、こうなったんだぜぇぇぇぇ!ごろじでやるぅぅぅ!ごろじでやるぅぅぅ!!」 親まりさは変わり果てた子まりさを見て、疲弊しきっていた事も忘れたかのように大声で怒鳴った。 だが男は特に気にする様子もなく、腫れ上がった子まりさのぺにぺにを根元から鋏で切り落とした。 「ゆぴゃ?!ずっぎぃぃぃにぃぃぃぃ?!ゆっぴぃぃぃぃぃ!!」 切り落とされたぺにぺにから、勢い良く餡が飛び出す。 子まりさはそれを自ら浴びてしまい、額に茎を生やし始めた。 男はそれを素早く摘み取ると、ぺにぺにと一緒に子まりさの口に無理やり押し込んでいった。 「ゆぎゃぎゃ!ごもも!ぐぼごべ!ごべぇ!ゆげろぉぉ?!げは!ごは!ゆっ…ゆっ…ゆっ…ゆっぴぃぃぃ?!」 「どうだ?少しは意識が戻ったか?簡単に壊れ饅頭になったんじゃ面白くないからな」 「ゆっひっ………ゆっぴぃぃぃぃぃ!やじゃ、やじゃぁぁぁぁ!ここはゆっくりできないのじぇぇぇぇぇ!おうちかえりゅぅぅぅ!!」 虚ろな目をしていた子まりさは、男にオレンジジュースを注射させると高い声で悲鳴を上げた。 そして男の顔を見てガタガタと震えだす。 「おい、そこのゴミまりさ!お前、家族の前でうんうんしろ!」 「ゆぅぅぅ?なにいってるんだぜぇぇぇぇ?!どぼじでまりさが、そんなことしなくちゃいけないんだぜぇぇぇぇ!!」 「ふふ、まあそう言うとは思ってたよ。じゃあ、代わりに子まりさに辛い目に合ってもらうよ」 男は部屋に置いてあった水槽をまりさの目の前に持ってると、ペットボトルに入っていた水を水槽の中に注いでいく。 水槽の半分ほどが水で満たされると、今度はベルトがついた円盤のような物を水槽の中に沈めた。 そしてそのベルトで震えていた子まりさを外れないように固定した。 「ゆびゃぁぁぁぁん!おろしちぇよぉぉぉ!うごけにゃいよぉぉぉ!ゆっくちできにゃいよぉぉぉ!ゆんやぁぁぁぁぁ!!」 「外してもいいけど、そしたらお前、水に落ちるぞ?それでもいいのか?」 「ゆっぴぃぃぃ!いやにゃのぉぉぉ!おとーしゃん、たすけちぇよぉぉぉ!!こわいのじぇぇぇぇ!ゆびゃぁぁぁ!」 「それ無理だって!お前のおとーしゃんが、俺の言う事素直に聞かないからこうなったんだ。それより知ってるか?人間水車ってやつ。これはそのゆっくり版なんだよ」 親まりさに助けを求める子まりさ。 ベルトに固定されながらも必死に体を捩るが、男の言葉を聞いて大人しくなる。 男はそんな子まりさが固定されている円盤を、ゆっくりと動かし始めた。 「ゆゆぅぅ?!なにこりぇぇぇ!おみずしゃんが、こっちにくりゅぅぅ?!ゆげごぼぼ!…ぼご!…げぼ!…」 円盤に張り付いた子まりさは、そのまま水槽の中に沈んでいった。 そしてしばらくすると、水面から顔を出してむせ返る子まりさ。 「ゆげっ!げぼっ!ごぼ!ゆぜぇ…ゆぜぇ…ぐるじがっだよぉぉ…どぼじで…こんなごど…」 水に潜っていたのは10秒もなかったのだが、子まりさにはそれでも十分長すぎる程の時間だった。 そうして咳き込んでいる間にも、再び子まりさに水面が迫っていた。 「ゆぅぅぅぅ?!やじゃ、やじゃ、やじゃぁぁぁぁ!!おみじゅしゃん、あっちいっちぇよぉぉ!まり…ゆごぼぼ…」 子まりさはゆんゆん騒ぎながら、再び水の中に沈んでいった。 「やめろぉぉぉ!やめでよぉぉぉ!までぃざ、にんげんさんのいうことききますから、うんうんしますから、もうやめでくだざいぃぃぃ!!このままじゃ、おちびちゃんが、しんじゃいまずぅぅぅ!!」 子まりさが5回転ほどさせられて、ようやく親まりさが折れた。 一緒に子まりさを見ていた親れいむと子れいむは、子まりさの苦しんでいる様子を見るのが耐えられなかったのか、白目をむいて気絶していた。 短い時間とはいえ、水に何度も漬けられた子まりさは、体の皮がブヨブヨにふやけて、髪の毛が皮にぴったりと張り付いていた。 お下げのリボンは水に溶け、三つ編みが解けてボサボサになってしまい、帽子も水を多く含んだせいで型が崩れていた。 「ゆび…び…ぎぎ…じぬ…じぬ…ごぶ…ゆっぐぢ…ゆっぐぢ…ごびょびょ…」 子まりさは、ふやけた皮で半分ほど隠れた目をグルグルと回しながら、ガチガチと歯を鳴らしてブツブツと何かを喋っていた。 親まりさはそんな子まりさを涙目で眺める。 「ほら、まりさがうんうんするぞ!さっさと目を覚ませよ!」 男は気絶していた親れいむと子れいむを殴って叩き起こすと、今度は子まりさの瞼を毟り取った。 子まりさは痛みで意識を取り戻すと、瞼を失った目で親まりさを見つめた。 「ゆびゅぅぅぅ!このくしょおやぁぁぁ!どぼじでおまえのぜいで、まりちゃがこんなめにいぃぃぃ!!じね!じね!じねぇぇぇ!!」 「ごべんねぇぇぇ!おちびちゃん、ごべんねぇぇぇ!いまから、おとーさんが、うんうんするよぉぉ!そしたら、にんげんざんがゆるしてくれるよぉぉぉぉ!」 親まりさは、子まりさに向かって何度も頭を下げるような仕草をして謝ると、あにゃるを家族の前にさらけ出した そして顔を赤らめると、あにゃるに力を入れ始める。 「うぅぅ…うんうんするんだぜぇぇぇ!!ゆぐっぐぅ…」 親まりさは悔しそうに唇を噛むと、家族の見てる前でうんうんをひり出した。 親れいむと子れいむもその姿を悔しそうに見つめ、子まりさは卑しく笑った。 「みじめなのじぇぇぇ!このくしょおや!どーなのじぇ!まりちゃは、もっとつらいめにあったのじぇ!いいきみなのじぇ!ゆぷぷぷー!」 「はははっ!最初からこうしていれば、お前の子供に嫌われる事もなかったのにな!ほら、次はそのうんうんを美味しそうに食べろよ!」 「ゆぅぅ?!なにいってるんだぜぇぇぇぇ?!どぼじで、そこまでしなくちゃならないんだぜぇぇぇ!ゆっぎぃぃ!もうゆるさないんだぜぇぇぇ!!」 更なる男の要求に激怒した親まりさ。 だが男はそんな親まりさを押さえつけて口を開くと、親まりさのひり出したうんうんを口の中に納めていった。 「ゆごご!ぐべっ!ゆっげぇぇぇ!げぼ!ごぼ!やべろぉぉぉ!げげ!までぃざ、うんうんたべだくないぃぃぃ!ごぼ!げもも!」 「までぃざぁぁぁ!ゆうぅぅぅ!!やめでよぉぉぉ!れいむたちが、なにをしたっでいうのぉぉぉ?!」 「ゆんやぁぁぁ!おとーしゃぁぁぁ!どぼじでぇぇぇぇ!ゆっくちできにゃいぃぃぃ!!」 「ゆぷぷ!ばかなのじぇー!おぉ、あわりぇあわりぇ!まりちゃがくるちんだぶん、ゆっくちくるちむのじぇ!!」 親まりさは苦しそうに涙を流して、お下げをぶんぶんと振りまわす。 それを見ていた親れいむと子れいむは、泣きながら男に訴える。 だが子まりさは、苦しんでいる親まりさを見て大喜び。 男はそんな子まりさの様子に気が付き、親まりさにうんうんを食べさせるのをやめた。 「ゆゆ?なにしちぇるのじぇ?そのくしょおやに、もっとじごくを、みせてやるのじぇ!もっとゆっくち、できなくしてやるのじぇ!!」 「おい!何勘違いしてんだ?何で俺に命令してんだ?お前をもっとゆっくり出来なくしてやろうか?それともそろそろ死ぬか?」 男は子まりさから帽子を奪い取ると、それを逆さにして水槽に浮かべた。 そして親まりさのうんうんの残りを、帽子の中に入れていった。 「ゆびゃぁぁぁぁ?!なにしちぇるのぉぉぉ!まりちゃのおぼーち!やめちぇよぉぉぉ!ゆんやぁぁぁぁ!」 「お前の素敵なお帽子、どれだけうんうん積めるかな?ほら、お前もうんうんしろよ!」 男は親れいむを持ち上げて子まりさの帽子の上まで持ってくると、帽子に向かってうんうんをしろと命令した。 「ゆぅぅぅ?!そんなこと、できるわけないでしょぉぉぉぉ?!」 「出来るとか出来ないとかは聞いてねえよ。やれって言ったんだよ!やらないって言うなら、お前のリボンをバラバラにするぞ!」 親れいむは男を睨んでそれを拒否する。 すると男は片手で親れいむのリボンを、少しずつ千切って水槽の中に捨て始めた。 「やべでぇぇぇ!おりぼんさん、ちぎらないでぇぇぇぇ!します!しますからぁぁぁ!うんうんしますから、もうやべでぇぇぇ!!」 親れいむは揉み上げをワサワサと動かして、泣きながら底部に力を込める。 あにゃるが次第に広がっていき、うんうんが徐々に顔を見せ始める。 「ゆんやぁぁぁぁ!なにしちぇるのじぇぇぇぇ!やめちぇよぉぉぉ!まりちゃのおぼーちに、うんうんしにゃいでよぉぉぉ!!」 子まりさは涙を流して必死に親れいむに訴える。 だが親れいむも自分のリボンが大切なのか、悔しそうに口を歪めながらもうんうんをひり出した。 うんうんは子まりさの帽子の上にモリモリと積み上がっていき、子まりさはそれを見て絶叫した。 「ゆっびゃぁぁぁぁ!!まりちゃのおぼーち!やべろぉぉぉ!ゆぴぃぃぃぃ!ゆぴぃぃぃぃ!」 「ごめんねぇぇぇぇ!ごめんねぇぇぇぇ!おちびちゃん、ごめんねぇぇぇぇ!!」 親れいむは泣きながら謝罪しつつ、うんうんを排泄し続けた。 しばらくすると、歪な形に積み上げられたうんうんのせいで、帽子がバランスを崩し始める。 そしてついに帽子が転覆し、うんうんと共に水槽の底に沈んでいった。 「ゆっぎゃぁぁぁぁ!までざのおぼーぢがぁぁぁぁ!しずまないでよぉぉぉ!ゆんやぁぁぁぁぁ!!」 男は帽子が沈んでいくのを見届けると、子まりさを固定していたベルトを外した。 そして尻をブリブリと振って暴れる子まりさを、そのまま水槽の中に落とした。 「ゆっびゃっぶ?!ゆぶぶ!げぶぶ!おぼれりゅ!たすけちぇ!ゆっくちぃぃぃ!ゆっくちぃぃぃぃ!」 「ほら、早く潜って帽子を取りにいかないと、全部溶けてうんうんと混ざるぞ!」 男は子まりさを掴むと、無理やり水槽の底まで沈めた。 子まりさは尻をブリブリと振りながら、お下げを振り回して抵抗する。 だが男の力には適わず、水槽の底に顔を押し付けられてしまう。 苦しそうに口を閉じながらも、自分の帽子を探そうと周囲を見渡す子まりさ。 帽子を見つけて動き出そうとするが、水分を含んだ体は思うように動かなかった。 それでも少しずつ這いながら、帽子を目指して進んでいく子まりさ。 髪の毛が水に溶けて少しずつ消えていき、体の皮がどんどん水を吸い上げて膨れていくが、それでも子まりさは止まらなかった。 (ぐるじぃ…でも、おぼーち…おぼーちがないと…ゆっくちできにゃい…ゆっくち…ゆっくち…) ふやけた皮がポロポロと崩れ、剥きだしになった餡が水に溶け出す。 片目が取れて転がり、あんよに当たると子まりさは動きを止めた。 徐々に皮が崩れていき、子まりさの周囲の水が黒く濁り始める。 「ゆっぎゃぁぁぁぁぁ!!おちびちゃぁぁぁぁぁん!ゆっくりぃぃぃぃ!ゆっくりぃぃぃぃぃぃ!!」 親れいむの叫びも空しく、子まりさは水に溶けていった。 「ゆぅぅぅぅ!!ごめんんざいぃぃぃ!までぃざたちが、わるかったですぅぅぅぅ!!おうちせんげんして、すみませんでしだぁぁぁ!」 「ごめんなざいぃぃぃ!れいむだちがわるがっだですぅぅぅ!ごめんなざいぃぃぃ!!もうおうちせんげんしませんからぁぁぁ!!」 「ごめんなざいぃぃぃ!ごめんなざいぃぃぃ!ゆるじでぇぇぇぇ!!」 子まりさの溶けていく姿があまりにも強烈だったのか、野良一家は泣きながら男に謝る。 男はそんな一家を見ようともしないで、注射器の様な物を取り出した。 「あー、別に謝らなくても良いよ。どうせお前等の謝罪は鳴き声だし、それにお前等がおうち宣言止めた所で、他のゆっくりがやるだろ?意味ないんだよ」 「ゆゆぅ?!じゃあ、どーすればいのぉぉぉぉぉ?!」 「だからさ、お前達は死ぬ程悲鳴を上げているだけで良いのさ!」 男は注射器を子れいむのまむまむに刺すと、中身を一気に注入した。 「ゆっぴぃぃぃぃ!れーみゅのまむまむに、へんなこちょしにゃいでよぉぉぉ!ゆんやぁぁぁぁぁ!!…ゆひぃ!ゆぎぃぃぃぃいっだいぃぃぃ!!」 泣いていたれいむが、突然顔を歪めて苦しがる。 まむまむが真っ赤に腫れ上がり、額からは紫色の茎が生え始める。 子れいむは歯をガチガチと鳴らし、唾を飛ばしながら白目を剥いて唸り声を上げる。 「ゆおぉぉぉん!ぐおぉぉぉぉぉ!がぎゃぎゃぎゃぎゃ!ぶおぉぉぉぉぉぉ!」 「ゆわぁぁぁぁ!おちびちゃんに、なにをしたのぉぉぉぉ?!」 「ん?あぁ、よく見ててやれよ。面白い事が起こるからな」 子れいむの額から生えてきた茎は、小さな赤い実をいくつも実らせていく。 薄っすらと顔の様な模様のある赤い実は、あっという間に赤から紫、紫から黒へと変色して大きくなっていく。 そしてどす黒い萎れた塊へと変化する。 「ゆっぎゃぁぁぁぁぁ?!なんなのこれはぁぁぁぁぁ!」 「どーなっているんだぜぇぇぇぇぇ?!なにがおこっているんだぜぇぇぇぇ?!」 男が子れいむに注射したのは、れいぱーの精子餡とタバスコを雑ぜた物。 本来ならゆっくりにとって猛毒のタバスコ。 それが子れいむの体内に広がり、1分も経たずに餡を吐いていただろう。 だが精子餡で妊娠する事により、胎内に広がった毒が茎に実った実ゆっくりに集まったのだ。 母体から栄養と一緒に毒を吸い上げた実ゆっくりは、ゆっくりの形を作る前に死んで黒くなる。 子れいむは命を拾った替わりに、妊娠時の急激な栄養不足と、体内を毒が駆け巡ると言う苦痛を同時に味わったのだ。 泡を吹きながら白目を剥いて気絶する子れいむ。 黒ずんだ実ゆっくりの残骸を実らせたせいで、体が若干縮んで皮が弛んでいる。 男はそんな子れいむに、もう一本同じ物を注射した。 「ぎがっ!ごぼぉ!ごぼぼぼぼぼぼぉぉぉぉぉ?!」 白目を見開いて唸り声を上げながら、ガタガタと震え出す子れいむ。 額からは別の茎が生え、実ゆっくりが実ったと同時に赤黒く変色して膨らんでいく。 「がびゃびゃびゃびゃびゃ!びびゃ!びっぴぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!」 子れいむは甲高い叫び声を上げながらしーしーを漏らすと、そのまま固まって動かなくなった。 「あれ?耐え切れずに死んじまったか?根性ねーな、まったく…」 「ゆっぎゃぁぁぁぁ!おちびちゃぁぁぁぁん!ゆっくりぃぃぃ!ゆっくりしてねぇぇぇぇぇ!」 「どぼじでこんなひどいことをぉぉぉぉぉ!あくまぁぁぁぁ!このあくまぁぁぁぁぁぁ!じねぇぇぇぇ!じねぇぇぇぇぇぇ!!」 「饅頭のお化けに悪魔って言われてもな…」 動かなくなった子れいむに号泣しながら呼びかける親れいむと、泣きながら男を睨み付ける親まりさ。 男は親まりさを眺めながらニヤニヤと笑うと、親れいむを鷲掴みにして押さえつけた。 そして何処からか取り出したハンマーで、親れいむの頭を殴り始めた。 「ゆぎゃ!いだいぃ!やめでぇ!どぼじ!ごばっ!ゆびょ!ゆぎぃ!がぎぃ!」 男はしばらく親れいむを殴り続けた。 「げふゅ…がふゅ…びゅっくり…びゅっくり…までぃ…ざ…だずげげ…びゅげ…ごびゅ…」 「ゆわぁ…ぁ…ぁ…でいぶ………どぼじで……こんな……ゆっくり…」 男が変わり果てた親れいむを親まりさの目の前に置いた。 親まりさは、ガタガタ震えてうめき声を上げる番を見て、力なく涙を流す。 親れいむの頭は原型を留めないほど陥没し、両目は既に潰れていた。 頭皮はあちこちが切れて餡が漏れており、餡がついて変形したリボンがれいむだと主張している。 破壊されているのは口から上だけで、何故か底部は殴られなれていなかった。 「面白いだろ?お前等ってこんな状態でも死なないんだよな。饅頭お化けって感じがするだろ?いやーゆっくりって凄いよなー!」 「ゆぅ…ぅ…でいぶ………まりさたちは…ばけものじゃ……こんな…ゆぅ………」 「そうだ!せっかくだから最後にケーキを作ろう!記念って感じで良いだろ?なあ、まりさ…」 男は親まりさを持ち上げると、楽しそうに微笑んだ。 男は始めに親まりさと親れいむのあんよをホットプレートでこんがり焼いた。 親れいむは大分弱っていたので特に暴れもしなかったが、親まりさは必死に身を捩って抵抗した。 だがそんな抵抗も空しく、男の手でポッとプレートに押し付けられて、あんよが黒焦げになるまでじっくりと焼かれた。 「ごめんなざいぃぃぃ!ごめんなざいぃぃぃ!ごめんなざいぃぃぃ!まりちゃ、もうちにかえるぅぅぅぅ!おうちでゆっくちしゅるぅぅぅ!」 親まりさは恐怖で幼児退行したようで、男に必死に謝り続けた。 あんよが焼き終ると、今度は親れいむの潰れた頭部を切り落とし、その上に親まりさを乗せてオレンジジュースをかけた。 そして親まりさの帽子を取り、頭にナイフを刺して円形に頭皮を切り取った。 「ゆびゃぁぁぁぁ!まりちゃのきんぱつしゃん!いだいぃぃぃぃ!やめでぇぇぇ!やめでよぉぉぉぉ!」 親まりさはお下げをぶんぶん振りまわして、子まりさのように泣き叫ぶ。 男はそんな親まりさの頭の穴に、死んだ子れいむを乗せてオレンジジューズをかけた。 男は完成したケーキの土台に、爪楊枝や串を刺して飾り付けをしていく。 最後に親まりさの腹に「祝100回」とマジックで書くと、完成したゆっくりケーキを庭に出す。 「まりちゃ、いいこになりましゅぅぅぅ!にんげんしゃんは、とってもこわいでしゅぅぅぅ!だから、まりちゃをゆるしてくだしゃいぃぃぃ!ごめんなしゃいぃぃぃ!ゆっぴぃぃぃぃぃ!!」 「げびょ!がひゅ!ゆっびゅじ!ゆっびゅじ!ゆっびゅじぃぃぃぃ!」 「さてと、ケーキカットの前にロウソクに火をつけないとな…」 男はゆっくりケーキに液体燃料をかけるとマッチで火をつけた。 火はあっという間にゆっくりケーキを包んでいき、周囲に甘い匂いを漂わせる。 「ゆっびゃぁぁぁ!あっちゅい!あっちゅい!ゆっくちぃぃぃ!ゆっくちぃぃぃぃ!ゆぎょぉぉぉぉぉぉ!!」 「じょぼぉぉぉ!びゅぃぃぃぃぃ!!びゅ!びゅ!びゅぅぅぅぅぅぅぅ!!」 髪の毛が燃え肌が焦げ、禿げた焦げ饅頭に姿を変えていくゆっくりケーキ。 男は火が鎮火するのも待たずに、スコップを親まりさにつきたててケーキカットする。 「びゃぁぁぁぁ!ゆびゃぁぁぁぁ!びゅ!びゅ…びゅ…びゅ…じゅ…じゅ…じゅ………」 まるでお食べなさいをする様に割れたゆっくりケーキは、そのまま豪快に燃えて焦げていった。 「これがその時のまりさの帽子。どうだ、素敵な面白映像だろ?ゆっくりって面白いよな?」 「なにいっでるのぉぉぉぉ?!これのどこがおもしろいのぉぉぉぉ!!どーしてこんなことができるのぉぉぉぉ?!」 「ゆっぴぃぃぃぃ!きょわいぃぃぃぃ!ゆっくりできにゃいぃぃぃぃ!!」 透明な箱に入れられたれいむと子れいむが、大声を上げて泣き叫ぶ。 子れいむはすでにしーしーを漏らして、ガタガタと震えている。 男はそれを見て満足そうに笑うと、クラッカーを鳴らしてくす玉を割った。 「おめでとう!お前達はここでおうち宣言をした200組目のゆっくり一家だ。さあ、ゆっくりしていけよ!!」 完 徒然あき
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/336.html
「おにーしゃん、ゆっくりしていっちぇね!」 自分は可愛いと言わんばかりに、自信たっぷりにそう言う赤まりさ。 キリッとした眉毛、キラキラと輝く瞳、ぷっくらとした頬は正に健康な証であろう。 「まりちゃはまりちゃなのじぇ!まりちゃはとってもゆっくりしてるのじぇ! だからおにーしゃんは、まりちゃをゆっくりさせるのじぇ!」 これはペットショップで1匹30円で売られている、餌用の赤ゆっくりだ。 なぜこいつが俺の机の上に居るとかの言えば、当然答えは一つである。 泊まりを覚悟で買出しを済ませて仕事をして居たのだが、思ったより早く片付いてしまったのだ。 とはいえ、終電はなく、職場内にはTVはない。 TV見るためにわざわざ食堂に行くのも面倒なので、暇つぶしにペットショップで買った赤まりさで、 これから少し遊ぼうと思ったのだ。 「ゆわーい!おしょらをとんでるのじぇー!」 摘み上げただけで、お決まりの台詞を言う赤まりさ。 たったこの数センチの高さで、空を飛んでいる気分を味わえるというのは、何とも幸せな奴らである。 「ゆゆ?にゃんだかあんよがむじゅむじゅするのじぇ?」 ムズムズするのは当然であろう、俺がゼリー状の瞬間接着剤をあんよに塗っているのだから。 むず痒そうに、あんよをブリブリ振る赤まりさ。 俺はそんな赤まりさを、机の上においてある紙の上に乗せる。 そして携帯電話を赤まりさに近づけて、着信音として登録してある音声を聞かせる。 「ユックリシテイッテネ!ユックリシテイッテネ!ユックリシテイッテネ!」 「ゆっくりしていってね!ゆっくりしていってね!ゆっくりしていってね!」 こうしておけば、しばらくは動かない。 これを2分ほど鳴らしておく。 「ゆひーゆひー…ちょっとつかれたのじぇ…あんまりゆっくりできなかったのじぇ…」 挨拶のしすぎで少し疲れ気味の赤まりさ。 そんな赤まりさを指で押してみる。 「ゆゆーん?!くすぐっちゃいのじぇー♪おにーしゃんはゆっくりできるのじぇー」 撫でられたと勘違いした赤まりさが、気持ちよさそうに目を細める。 実際には、あんよが紙にくっついているかを確認しただけ。 これで逃げ回ったりする事もないだろう。 俺はそんな赤まりさを眺めつつ、机の引き出しからカッターナイフを取り出す。 少し長めにカッターの刃を出し、赤まりさの目の前でちらつかせる。 「ゆゆ?!これなーに?とってもきらきらしてるのじぇー♪」 宝物でも見つめるかのように、目を輝かせる赤まりさ。 サクッ! 「ゆぅ?」 一瞬の事で、なにが起きたのか理解出来ない赤まりさ。 自分の頬に刺さったそれを不思議そうに眺める。 だが、すぐに襲ってくる痛みに両目を見開くと、大声で泣き叫ぶ。 「ゆっぴゃいぃぃぃ?!いたいのじぇぇぇぇぇ!どうにゃってるのじぇぇぇぇ?!」 俺はカッターを引き抜くと、先程と同じ様に赤まりさの目の前で、それをちらつかせる。 「ゆひぃぃぃ!まりちゃのあんこしゃんがぁぁぁぁ!こわいのじぇぇぇぇ!こっちくるにゃぁぁぁ!!」 カッターの刃を見て怯える赤まりさ。 刃を顔に近づけるだけで、必死に仰け反り逃げようとする。 だが、あんよに紙が張り付いている為、逃げ出すことが出来ない。 「ゆぅぅぅぅ?!どうしちぇあんよがうごかないのじぇぇぇぇ?!」 ようやく動けない事に気がついた赤まりさ。 頬の痛みも忘れたのか、今度は必死にあんよを動かそうとしている。 「ゆんやぁぁぁ!あんよさん、うごいちぇねぇぇぇ!!どぼしちぇうごかないのじぇぇぇぇ!!」 先程の傷口から、餡子が漏れている事にも気がつかず、必死の形相でもがく赤まりさ。 このままだと出餡多量で死んでしまうので、応急処置を施す事にする。 カチッ!カチッ!カチッ! 「ゆぴゃ!ゆぎゃん!ゆっぴぃぃぃぃ!!」 傷口をホッチキスで塞いでおいて気がついた。 これも接着剤で塞いでしまえば良い事に。 「いたいのじぇぇぇぇぇ!これとっちぇぇぇぇ!ゆっくちできないのじぇぇぇぇ!!」 あんよが動かない事も忘れ、再び痛みに涙する赤まりさ。 色々と忙しい奴だ。 とりあえず、せっかくなので反対の頬にもカッターを刺してみる。 「ゆちゅぶ!ゆえぇぇぇぇぇん!いちゃいのやだぁぁぁ!きらきらさんもきらいなのじぇぇぇぇぇ!!」 枯れてしまうのではないかと思うほど、涙を撒き散らす赤まりさ。 出来た傷口に、ゼリー状の瞬間接着剤を流し込む。 「ゆびぇぇぇぇぇん!しみるのじぇぇぇぇぇぇ!もうやだぁぁぁ!おうちかえるぅぅぅぅ!!」 帰る家もないくせに、あほな事を喋りながら泣き喚く赤まりさ。 傷口はすぐにボンドが固まったものの、隙間が開いていたために、 固まった透明なボンドから餡が見えていた。 「どぼしてこんなことしゅるのじぇぇぇぇ!おにーしゃんはゆっくちできないのじぇぇぇぇ!!」 大雑把に傷を塞いだら、赤まりさが怯えながらも不満を訴えてきた。 俺は水分補給と体力回復をかねて、オレンジジュースを少し浴びせてやった。 「ゆびゃびゃい!ゆぅぅぅぅ?!なにこりぇぇぇぇ?!おいちー!!ゆっくちできるのじぇー!」 途端に顔色が良くなり、幸せそうにはしゃぎ出す赤まりさ。 元気になったところで、今度はシャープペンを取り出す。 芯を少し長めに出し、それを赤まりさの額に突き刺す。 「ゆぴゃい!いちゃいのじぇぇぇぇぇ!!」 深く刺しすぎて中枢餡を壊しても面白くないので、皮に穴を開ける程度にしているのだが、 それでも大泣きする赤まりさ。 その表情が思いのほか面白かったので、同じ様にシャープペンの芯を顔のあちこちに刺していく。 「ゆびっ!ゆぎゃ!いちゃ!やめちぇ!ゆぐっ!ゆぴぃ!」 芯を刺す度に苦痛に顔を歪め、可愛らしい悲鳴を上げる赤まりさ。 気がつけば、ウニの様に体から黒い針を覗かせていた。 「ゆびぇぇぇ…いちゃいのいやぁぁぁ…ゆっくちできにゃいぃ…」 大分疲弊してきたので、ここで再度オレンジジュースを浴びせる。 「ゆびゃびゃ…あまあま……」 少し顔色は戻った様ではあるが、イマイチ元気がない赤まりさ。 仕方ないので餌をあげる事にする。 俺はキャラメルを箱から取り出し、赤まりさの口の中に無理やり押し込んでいく。 「ゆぐむぐももぉ?!………おいちー!あまあましゃんだよぉぉぉぉ!!」 キャラメルが口の中いっぱいに収まっているはずなのに、途端に元気に喋り出す赤まりさ。 まったく、いい加減な奴らである。 赤まりさは針山にされた事も忘れたかのように、幸せそうにキャラメルを咀嚼している。 ところが、 「むーしゃ、むーしゃ、しあわせぇぇぇ!うめっ!これめちゃ…ガツガツ、むっ……… ゆうぅぅぅぅ?!はがぁぁ?!まりちゃのはがぬけないのじぇぇぇぇぇ?!」 どうやら、キャラメルに歯が刺さったまま抜けなくなった様だ。 人間ですら歯の詰め物が取れたり、下手をすれば、弱った歯が抜けたりもするのだ。 それをゆっくり如きが、キャラメルや、ソフトキャンディーの類を迂闊に噛めば、 こうなるのも当然であろう。 幸せそうにしていたのも束の間、一瞬にして大好物のあまあまが、ゆっくり出来ない凶器に変貌したのだ。 「ゆぎゅぅぅ!むぎゅぅぅぅ!とれないのじぇぇぇぇ!ゆえぇぇぇん!だれかたすけちぇぇぇぇ! まりちゃをゆっくちさせるのじぇぇぇぇぇ!!」 他力本願なのはいただけないが、助けを求められたので、 赤まりさの救助活動を行う事にする。 俺は半開きになった口に鋏を閉じたままで突っ込んだ。 そして鋏を縦にして上下の歯に押し当てると、そのまま鋏を開いていく。 「ゆっびょぅ?!…ゆっぎゃぁぁぁぁ!いたいのぜぇぇぇ!!はがぁぁぁぁ!まりちゃのかがやくはがぁぁぁぁぁ!!」 歯が上二本、下1本、キャラメルに刺さったまま抜け落ちた。 歯付きのキャラメルを見ながら、悲しそうに泣き喚く赤まりさ。 流石に少し可愛そうになったので、小型のガチャ玉に例のごとく接着剤をつけて、 赤まりさの抜け落ちた歯のあった場所にねじ込む。 「ゆががががっ!やべべぇぇぇぇ!ぎぎぎべぇ!いちゃいのじぇぇぇぇ!!」 サイズが合わなかったせいもあり、周囲の歯が若干欠けたり、 歯並びが悪くなったりもしている様だが、なんとか即席の入れ歯が出来上がった。 「ふえぇぇぇぇ!にゃんにゃのじぇこれはぁぁぁぁ!!ゆっくちできないのじぇぇぇぇ!!」 早速入れ歯の感想を教えてくれる赤まりさ。 両目から涙を溢れさせて感動してくれている様だ。 俺はそんな銀歯の赤まりさから帽子を取る。 「ゆ!やめちぇぇぇぇ!おぼうしかえしゅのじぇー!ゆんやぁぁぁ!ゆっくちできないぃぃぃぃ!!」 すでに十分ゆっくり出来ない状況なのだろうが、 それでも帽子等の飾りに異常な執着を見せるのは、赤ゆといえどもゆっくりと言ったところか。 帽子を追いかけようとしているのか、飛び跳ねようとしているのか、 必死に体を伸ばそうとしたり、くねらせている。 大泣きしながらも、必死に舌を伸ばして帽子を掴もうとしているのだろうが、 当然そんな事をしても無意味である。 赤まりさの必死の様相はまさに気持ち悪いの一言に尽きるだろう。 そんな赤まりさの必死の訴えを無視して、俺は帽子を穴あけパンチの片側に押し込む。 そして一気に穴を開ける。 「ゆぅ?!」 何をしているのか解らないのだろうが、雰囲気的にゆっくり出来ないと解るのか、表情をさらに曇らせる赤まりさ。 俺は赤まりさにワザと見せ付けるように、帽子のつばに等間隔になるように穴を開けていった。 「ゆえぇ…にゃにこりぇ?!…やめちぇ!…やなのじぇ!…おぼうし…しゃん…ゆびぇえぇ…ゆっくち!… ゆっくち…ゆっくちぃぃぃ!」 赤まりさの必死の訴えも虚しく、穴だらけになっていく帽子。 これはこれでお洒落だと思うのだが、赤まりさは気に入らない様子だ。 穴だらけになった帽子を見つめては、弱弱しく「ゆっくち…ゆっくち…」と繰り返すばかりになってしまった。 俺が帽子を赤まりさの目の前まで持ってくると、必死に舌を伸ばして帽子を舐め始めた。 「ぺーろ、ぺーろ、おぼうししゃん…ゆっくちなおるのじぇ…ぺーろ、ぺーろ…」 お飾りを破壊した時の、黄金パターンを見せてくれる赤まりさ。 俺はそんな赤まりさの頭を、タイミングを見計らって指で押さえつける。 「ゆっみゅぶぶぅぅぅ?!」 情けない声をあげる赤まりさ。 丁度舌を歯ではさむ形で口を閉じる事に成功した。 俺はそのまま歯で舌を噛み切らないように慎重に、まりさの歯を接着剤で固めていく。 涙目で何かを訴えている様ではあるが、その程度で止めるくらいなら、 初めからこんな事はしていない。 接着剤が乾いたのを見計らい、押さえていた指をどかす。 「むみゅぅぅ!ふみゅぅぅ!むぐぐぅぅ!」 必死に口を開けようとしているのか、舌を引っ込めたいのかは知らないが、 なにやら固められた歯を、必死に動かそうとしている赤まりさ。 だがそれも、せいぜい口からはみ出た舌が、ちょろちょろと動く程度でしかない。 せっかくなので、この飛び出た舌で少し遊んでみよう。 まずはブラックコーヒーの残りを、少量舌に垂らしてみる。 「むびゅびゅぶぅ?!!」 両目を見開き、白目を剥きながら悶絶する赤まりさ。 小刻みに震えているのが何とも可愛らしく、気持ち悪い。 続いて歯磨き粉を少量舌に乗せてみる。 「みゅみゅみゅぅぅぅ?!!!!」 舌の上の刺激物に耐えられないのか、全身から変な汗としーしーを大量に放出する赤まりさ。 紙の上だから良いようなものだが、それでも汚らしい事には変わりない。 罰として、しーしー穴に柿の種を突っ込んでやった。 「むぎょぶぅ!!」 すると途端に顔色が悪くなる赤まりさ。 流石にやり過ぎたかと思い、柿の種を取り除き、オレンジジュースを浴びせる。 「むひっ…むひっ…むひっ…」 何とか峠は越えたようだが、弱ってきた赤まりさ。 こいつはそろそろ限界かもしれない。 大分赤まりさには楽しませて貰ったが、 残念ながら、この赤まりさにも飽がきてしまった。 そろそろ紙に包んで捨てようかと考えていると、ある物が目に入った。 せっかくだから、これを使ってもう少し遊んでみる事にしよう。 「むびぃぃ!むびぃぃぃぃ!!」 それを見ただけで、元気に反応してくれる赤まりさ。 餡子脳とはいえ、多少は記憶が残っているのだろう。 まあどうせ最後はゴミ箱行きなのだから、存分に楽しませてもらおう。 「まりさ、良い暇つぶしになったよ。おかげでゆっくり出来たよ」 「むびぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!」 俺は優しく微笑みながら、最初で最後の言葉を赤まりさに送った。 「おにーさん!おはようなんだぜ!ゆっくりしていってね!」 「あぁ、ゆっくりしていってくれ…」 朝食を買いに出かけると、職場の近くに住んでいる野良まりさが挨拶をしてきた。 こいつには時々餌を与えているので、俺に対しては礼儀正しく警戒心もない。 「ああ、そうだ。今日はこれをやろう」 「ゆゆ?!なんなんだぜ?あまあまなんだぜ?!いつもありがとうなんだぜ!!」 俺はビニール袋から「それ」を取り出して、野良まりさの目の前に放った。 「それ」が小刻みに震えているように見えるのは、気のせいではないだろう。 これは昨晩遊ばせて貰った、赤まりさの成れの果てである。 「それは一口で食べると美味しいんだぞ。良く噛んで味わえよ」 「ゆわーい!さっそくいただくんだぜ!」 そう言うと、野良まりさは器用に赤まりさを舌で絡め取り、口に運んでいった。 「むーしゃ、むーしゃ、しあわ………ゆっぎゃぁぁぁぁ!いだいんだぜぇぇぇ!!なにかささったんだぜぇぇぇぇ!!」 野良まりさが突然騒ぎ出す。 「あぁ、きっと小骨でも入っていたんだな」 「ゆぎゃぁぁぁ!こぼねさんはいやなんだぜぇぇぇ!!おにーさん、たすけてほしいんだぜぇぇぇ!!」 そう言って必死に大口を開けて、俺に助けを求める野良まりさ。 口の中には赤まりさの残骸と、廃棄したカッターナイフの刃が、あちこちに刺さっていた。 その赤まりさに小骨を、細かく折った廃棄処分のカッターナイフの歯を仕込んだのは、 俺だというのに随分と信用されたものだ。 俺は優しく笑いかけながら、別の袋に入ったそれを野良まりさの口の中に放り込む。 「ゆもごごごぅ?!ゆっげろぉむ!むむむむぐぅぅぅぅ!!」 俺が口に放り込んだのは昨日の夕食で出たゴミ。 少量の茶殻、劇辛スナックの入っていた袋を裏返したもの、折った割り箸等々。 それを吐き出そうとした野良まりさの口を、無理やり塞ぐ様に野良まりさの頭に足を乗せる。 カチッ!カチッ!カチッ!カチッ!……… 「ぎびっ!むぎっ!ぎぎっ!ぐぎぃ!………」 口が開かないようにホッチキスで丁寧に塞いでいく。 普段凛々しい姿の野良まりさは、苦痛に顔を歪め情けない顔で泣いていた。 そう、元々この野良まりさに餌付けしていた理由は、こうやって楽しく遊ぶためなのだ。 俺は野良まりさを蹴りながら、近所のコンビニに向かった。 蹴るたびに涙を撒き散らせながら、転がっていく野良まりさ。 帽子は途中で落ちたので、ビニール袋越しに拾い上げて持っていく。 コンビニに着く頃には、体中に切り傷やアザの様な物だらけでボロボロだった。 俺はビニール袋越しに野良まりさを掴むと、その表情をじっくりと見つめる。 野良まりさは困惑と恐怖が混ざった表情で、俺を見ていた。 きっと、どうしてこんなことするの?とか、ゆっくり出来ないとか言いたいのだろう。 「まりさ、今までありがとう。おかげで楽しめたよ」 優しく野良まりさに微笑みかけると、俺はコンビニに据え付けてある、 野良用ゴミゆ箱の中に、野良まりさを押し込んだ。 完 コンペでれいむ(でいぶ)ばかりだったので、 反動のようにまりさを苛めたくなりました。 徒然あき
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/2419.html
私がスレで毎朝10時頃に投下している新製品シリーズをコピペしただけの内容です。 そこらへんの人間が作れる程度の品を想定してるので幻想郷・現代どっちでも使えるはず。です。 無断使用・改変・これは俺のネタ宣言など、虐待ライフの彩りとしてご自由にお使いください。 ―――― 60スレ885 「揺れる箱」 よくある透明な箱の派生商品です。 底面の板の下にゼンマイ式震動装置を内蔵しています。 手を汚すことなく長時間の発情状態を維持することができます。 使用する歯車を切り換えることで連続すっきりモードから、赤ゆのみ発情モードまで対応。 ※底面は防水加工してありますので、もやしの苗床にもお使いいただけます。 ※にんっしんっした個体に使用しますと、最弱モードでも産道の中の赤ゆがすっきりする場合がございます。 61スレ313 「むーしゃむーしゃは許しません」 ゆっくりの奥歯にはめて使う高さ2cm程の金具です。 噛み合わせを邪魔して物を噛めなくなります。 外見では装着が分からないようになっています。 奥歯のみの装着のため、会話には支障ありません。 ※食事の際は別売りの専用ストローを使用してください ※この商品は躾用です。決して虐待には使用しないでください 61スレ724 「すっきりできるもん!」 飼いゆっくりのソロすっきり用人形です。 心材のシリコンゴムが弾力を、外付けの求肥がぷにぷにの肌触りを実現。 付属の穴開け棒で求肥に穴を開けますとゆっくりはそこをまむまむとして使います。 シリコンと求肥の間に溜まる餡子は非常に美味ですが、痛みやすいのでお早めに召し上がってください。 ※饅頭皮より肌触りが良いので、ゆっくり同士ですっきりできなくなることがあります ※野生のゆっくりの群に使用しないでください。取り合いになり全滅する恐れがあります。 ※求肥は使い捨てですが要冷蔵です。 62スレ172 「おようふく」 小さな突起のついたシートと固定用のベルトのセットです。 ゆっくりの底面のサイズに合わせシートをカットして、突起をゆっくりに向けて装着します。 ゆっくりが跳ねると着地の際に突起が刺さり、以後の跳躍を阻害します。 シートは適度に固いので、底面を完全に覆うと這いずりができなくなります。 ※突起は短いのでゆっくりの皮を傷つけません ※留守番させる場合は舌の届く範囲に餌を置いてください ※外出用に花柄、水玉、各種ゆっくり模様があります ※ゆっくり模様は死体と勘違いされて野生ゆっくりに襲われることがあります 62スレ488 「おめめ」 ゆっくりの移殖用パーツです。天然のゆっくりから採取したもののため10℃以下で保存してください。 対象の穴に餡子を塗り、おめめをはめて軽く抑えると接着できます。 おめめをつける位置を変える事で美ゆっくりへの整形も思いのまま! ゆっくりフリーなのでどのゆっくりにも使用できます。 ※3つ以上付けると見た目がキモくなります。 ※まむまむ、あにゃる等に装着するとにんっしんっした時に一緒に外れることがあります。 ※装着に失敗した際は、スプーンで取り出した穴に餡子を詰めなおし、固まってから再装着してください。 63スレ292 「すぺるかーど」 成体ゆっくり用高級花火が新発売。 カードの片側が黄燐マッチになっています。地面等にこすり付けると発火します。 色とりどりの火花を1m程度の距離に約1分間放出します。 カードの半分で火が消える安全設計。 ※決してゆっくり同士での弾幕ごっこをさせないでください。燃えます。 ※黄燐マッチは自然発火することがあるのでまりさの帽子に入れないでください。燃えます。 ※使用する際は飼い主の監視の下遊ばせてください。燃えます。 63スレ698 「おけしょうのレシピ」 きめの細かい白い粉、いわゆる片栗粉を使います。 ゆっくりをよく拭き、全身にまぶして使います。 どんなブサゆっくりでも粉が付いている間は美ゆっくり扱いを受けます。 粉のサラサラ感がゆっくり同士の好感度を大幅up! 「キリッ」「キラッ」等の擬音を言わせるとより高い効果を望めます。 ※床が酷く汚れますので、屋内でのご使用は注意してください。 ※すっきりの際には分泌液で粉が溶けます。ローションと化した片栗粉のぬるぬる感にゆっくりは一溜まりもありません。 ※すっきりした後はすぐに離れないと「やっべくっついた」状態になります。 63スレ967 「ゆっくりばさみ」 火ばさみの先端部に底の浅いおわんを取り付けた物です。 普通の火ばさみでは掴んだ時にゆっくりの外皮を傷つけますが、この商品は角が無いので安全です。 冬籠もり前のゆっくり取り放題期間に腰を痛めることも、もうありません。 新素材の無段階ベルト(マジックテープ)の採用で、ゆっくりをはさんだまま固定できます。 ※余り強く挟みますと中身が飛び出ることがありますのでご注意ください。 ※赤ゆから成体まで対応できますが、ドスは掴めません。 お客様の声~ お椀の中に針を付けたら、捕獲と同時に動けなく出来たぜ!(森の村在住、匿名希望さん 背負い籠とのセットで超効率umeeeee!俺最強wwwwwwっうぇww(川沿いの村在住、匿名お兄さん 64スレ322 「ふんわりぐろーぶ」 ゆっくりとのコミュニケーションを深めるためのキャッチボールに使用するグローブです。 ゆっくりにボールを投げるのではなく、ゆっくりそのものを投げてください。 手の平に付いた20cm四方のクッション(全面本ゆっくり皮)が投げられたゆっくりをやさしくキャッチ。 「わぁいおそらをとんでるみたい!」を「ゆっくりおそらをとんでるよ!」にする程度の製品です。 ※赤ゆっくりから子ゆっくり迄が対象の製品です。成体を投げてもうまくキャッチできません。 ※二人で使用する際は3m程の距離を取り、下手投げで投げるのがゆっくりに丁度良い空中遊泳を与えます。 ※一人で使用する際は高く投げすぎないでください。10mの高さから落ちればクッションでも衝撃で潰れます。 ※落としたゆっくりが破損しても補償はありません。自己責任でご使用ください。 64スレ728 「ゆっくりはうす「まりさのどうくつ」」 飼いゆっくりの営巣本能を刺激し、ストレスを軽減させることができる組み立て素材です。 石、棒、綿、木片、箒(小)のセット。 まりさが好む洞窟型の巣が作れます。 石は発泡スチロール製で軽くて安全です。 土の替わりに綿の小玉を採用。隙間を埋め、ベッドになり、しかも床を汚しません。 おうちは見つける物ではなく、自分で作る物と教えるのにもご使用いただけます。 ※素材は口に咥えて武器になる物もあります。成体の反乱にはご注意ください。 ※完成したおうちでも強度はそこそこです。叩けば分解してしまいます。 ※防水性がありますが、扉はありませんので庭に設置する際は水はけにご注意ください。 ※飼いゆっくり用です。野山の環境では数日で潰れてしまうでしょう。 65スレ101 「《復刻版》れいむのおんみょーだま」 全国のれいむか愛した太極図模様のスーパーボールがついに復活! れいむの世代を超えて遊べるよう、直径1cm3cm5cm7cmの4種類があります。 投石の要領で口に咥えてから吹き出させてください。 間違ってむーしゃむーしゃしても噛みちぎれないように高反発ゴム(イチゴ味)を使用しています。 ※弾幕ごっこは同じサイズのゆっくりでないと玉に潰される恐れがあります。 ※玉を獲物に見立てた狩りの練習は思わぬケガをしますのでご注意ください。 ※自然に分解されませんので野生のゆっくりに与えないでください。 65スレ700 「まどーしょ」 特定のゆっくり(ありす、まりさ、ぱちゅりぃ)が好む本です。 ビニールコートなので咥えてもふやけません。 幾何学模様を描いた「まほうじん」、モールス信号表の「ぐりもあ」、 すっきり最中の写真集「しじゅうはって」をご用意しています。 あなたの飼いゆっくりは、まほーつかいのプライドを持ってより尊大に振舞うことでしょう。 ※咥えたまま跳ねない様に指導してください。足元が見えないので着地時に子ゆっくりを潰すことがあります。 ※成体ゆっくり用のサイズなので子ゆっくりが咥えると歯を折る危険があります。 ※野生のゆっくりに与えないでください。ゆっくり同士のけんかでは強力な武器になります。 66スレ256 「ぶらんこ」 この商品は組み立て式です。 成体サイズの平皿の隅にフックが付いているので、そこへ付属の4本のロープを結び付けます。 地面から5cm程度の高さに皿が来るように木の枝等に固定します。 ゆっくりの体重移動だけでゆっくりと揺らすことが出来ますが、押してやると過激なスピードをお楽しみいただけます。 ある程度強く押すとゆっくり投げ出されます。程々の高さならば喜ばれるでしょう。 ※同時に乗せるのは1体ずつにしてください。押し出されてあらぬ方向に飛んでいきます。 ※揺れているぶらんこの近くにゆっくりを近づけないでください。子ゆっくりの場合、顔が上下に切断される恐れがあります。 ※投げ出される予定地に危険なものがないかご注意ください。 ―――― 羊の羽 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/4050.html
・うんうんとしーしーがあります。 ・一応ゲス制裁ものになるかとは思います。 ・よろしければどうぞ、お読みくださいますよう。 青年が畑を耕していると、いつものようにあの忌々しい生首が、そろーりそろーり、などと言って寄ってきた。 無言で近づくと、おなじみ紅白リボンと黒白とんがり帽子の組み合わせ。おまけで赤ゆ共が付いてきている。 青年は一言も発さず、後ろから赤ゆ共を踏み潰した。せめて断末魔くらい言えるように、力を加減して。 「ゆぴゃっ!」 「ゆべぇ!」 「ゆびゅぅ!」 赤ゆの断末魔で振り向いた親に、ぐちゃぐちゃに潰された我が子だったものをみせつけてやる。 「ああああああああああああ!れいむのあかちゃんんんんんっ!!どぼじゅっ!?」 「や、やめてね!?まりさをはなしてね!?」 騒ぐ親のうちれいむは踏みつけ、まりさは持ち上げ、思案する。 新しく罠を掛けておいたから、今日辺り捕まっていることだろう。 とはいえ、このゆっくりもなかなかのサイズだから、ただ潰すのではもったいない。 一分ほど考えて、青年は言った。 「よし決めた。お前達も人の役に立ててやるとしよう・・・」 青年は畑仕事から帰ると、すぐに蔵に作った罠を確認した。 蔵の外壁に子ゆっくりが頑張って跳ねれば届く高さに穴を開け、地面よりいくらか深くした底には、柔らかい藁を 敷いておく。最後に適当な野菜やら餡子やらを置いておけば、ゆっくり共が勝手に入ってくるのだ。 造りとしては、蔵の中に部屋が一つあるような感じだ。 さて、今回もしっかりと掛かっている。成体二匹、子ゆっくり四匹のゆっくり家族だ。 ちなみに内訳はというと、れいむとまりさの番に、子ゆっくりがれいむ二匹とまりさが二匹。 罠に落ちたというのに、呑気にいびきなぞかいて眠っている。呆れるほど愚かなナマモノだ。 「さて、さっそく始めるか・・・」 青年は一人呟くと蔵に入り、蔵の中に作られた罠の小部屋の扉を開けた。 侵入者にも気づかず、ゆっくりは眠っている。 惰弱で、愚かな、屑みたいなナマモノが、平和な面をして眠りこけているのを見て、青年は思わず舌打ちをした。 なんでこんな連中が・・・ そんな気持ちを抑え、青年は可能な限り加減してまとめて蹴り飛ばし、ゆっくり共を叩き起こした。 「ゆゆゆゆっ!」 転がりながら目覚めた親まりさは、さっそく人間に言葉で噛み付いてくる。蹴り飛ばされたことには気づいていないらしい。 「・・・ゆっ!?おいじじい!ここはまりささまたちのゆっくりぷれすなんだぜ!さっさとでていくんだぜ!」 「ぷくぅー!ばかなじじいはゆっくりしないでさっさとでてってね!さもないといたいめにあうよ!」 番のれいむもさっそく膨れてこちらを威嚇している。言葉遣いから察するに、今回のはなかなかのゲスのようだった。 「痛い目、ねえ・・・」 毎度のことながら、このときばかりはどうしても笑ってしまいそうになる。 それでもなんとか笑うのを堪え、足元で馬鹿面をして膨れているまりさとれいむを無視して、子ゆっくりに目をやる。 「やはりまだちょっと小さいか・・・もう少し待つとするか」 それだけ呟くと、青年は部屋を出て行った。餌はまだしばらく持つだろうから、今日はもう何もしなくていいだろう。 念のため罠の入り口を封じに外に回ると、中から能天気な会話が聞こえてきた。 「あのばかづらしたじじいはまりささまたちにおそれをなしたんだぜ!ここはめいじつともにまりささまたちのゆっくり ぷれいすなんだぜ!」 「それにしても、あのにんげんほんとあたまのわるそうなかおしてたね!おかあさん!」 「ほんとうだね!おまけにかわいいれいむたちにあまあまのひとつももってこないなんて、ばかでぐずでぶれいなさいていの くずだったね!」 「ゆゆっ、そうだ!こんどあいつがきたら、ゆっくりまりさたちのどれいにしてやるのぜ!」 「ついでにうんうんとしーしもかけてやろうね!ばかなにんげんにはおにあいだよ!」 「「げーらげらげらげら!!!」」 外に出られないけどどうしようという意見が一つも上がらない、というのは流石と言えば流石だ。 壊滅的な頭の悪さ、絶望的な力の無さ、にもかかわらず、自分達が至高の存在だと思い込める。 正直、うらやましいくらいだ。無論、あんな屑になりたいなどとは、欠片も思いはしないけれども。 そんなことを考えながら穴を塞ぐと、ゆっくり共の会話は聞こえなくなった。 「一週間・・・いや、そんなにいらないな。三日か四日で十分だろう・・・」 そう呟いて、青年は母屋へと向かっていった。青年にはまだ、いろいろとやらねばならないことがあるのだ。 翌日、青年は畑から戻ると、前日捕らえたゆっくり一家の様子を確認するため、蔵の部屋を開けた。 「おいじじい!もうたべものがないんだぜ!ゆっくりしてないでさっさともってくるんだぜ!」 「かわいいれいむたちをうえじにさせるきなの?ばかなの?しぬの?」 「どれいのくせにゆっくりしすぎだよ!あまあまもわすれないでね!」 「あまあまもってきたら、とくべつにまりさのしーしーのませてやるのぜ!」 こちらから用もないのに、ゆっくりみたいな下等ナマモノと会話しても始まらないので、適当に相槌だけ打っておく。 そうしながら、青年は子ゆっくりのサイズを持ち上げて確認していた。 「ゆううううぅ!ばかなどれいがきたないてでれいむにさわらないでね!」 「かとうせいぶつのにんげんごときが、まりささまたちにふれるなんてひゃくねんはやいんだぜえええぇぇ!」 叫びながら親まりさが体当たりしてくるが、もちろん効きはしない。気にせずに子れいむをじっくりと観察する。 「ふむ・・・やはり、あと三日くらいで充分だろう」 呟いて、子れいむを置いてから一旦部屋を出ると、いくらかの野菜屑とゆっくりの中身の餡子を持っていった。 ゆっくり共には上等過ぎる食事だが、まあいいだろう。 ちなみに餡子の元となったゆっくりは畑に近づいていたゆっくりであり、問答無用で叩き潰した。 「ようやくもってきたのかだぜ!どれいにゆっくりするけんりなんてないんだぜ!」 「ばかなどれいにはかわいいれいむのうんうんをたべさせてあげるから、ゆっくりかんしゃしてね!」 そんな言葉を無視して、青年は部屋を出た。扉を閉めれば、もうゆっくり共の汚い言葉は聞こえない。扉は厚く造ってあるのだ。 蔵から出ると、別のまりさが偉そうではあるが、雀の涙程の知性すら感じさせない顔を晒していた。 「おいそこのじじい!ここをまりじゅぶぅぇ!!」 「もう間に合ってるよ。蛆虫めが」 青年は躊躇せずそのまりさを踏み潰し、潰れた饅頭を適当に蹴飛ばしておいた。 さすがに少々イラッとしていたのかもしれない。 「ず・・・ずびばぜ・・・じょうじ・・・のっでば・・・じだ・・・だずげで・・・ぐだざ・・・」 中心部から外れたせいか、顔の半分をぐしゃぐしゃに踏み潰されながらも、かろうじて息があるようだった。 潰れていないほうの目から滝のように涙を流し、必死に助けを求めている。 まあ、放っておけばいいだろう。明日か明後日には虫達が掃除しておいてくれるだろうから。 そんなことを考えて、青年は母屋へと帰っていった。今日もまだまだ、忙しいのだ。 三日後、今日も青年は畑からの帰り、あのゲス親子の様子を見に来た。 あれからあの番はすっきりー!をしたようで、れいむの頭にはピンポン玉のような赤ゆが七匹もぶら下がっていた。 それをネタにして、さらなる餌の増量を要求してきたが、悉く無視した。赤ゆになど用はないからだ。 「あいかわらずぐずなどれいなんだぜ!さっさとごはんをおいてここからでていくんだぜ!」 「うんうんたべるくらいしかのうのないくそどれいは、あかちゃんのためにもっとあまあまもってきてね!」 いつ俺がお前の糞なんぞ喰らったんだよ、とは思っても口にしない。ゆっくりの妄想にいちいち付き合ってたら 脳みそがいくつあっても処理しきれない。 そんなことなど露知らず、ゆっくりの青年に対する嘲りは続く。 「ほんとうにかわいそうなにんげんだね。れいむたちがつかってやってるんだから、ゆっくりかんしゃしてね」 「おお、むのうむのう」 「おお、おろかおろか」 親れいむとまりさはぶよぶよにたるんだ、醜い顔をぐちゃりと歪めて嘲笑している。 その表情はまるで溜まりに溜まった肥溜めの表面のようで、今にも不快な匂いが漂ってきそうだ。 一方の子れいむと子まりさ二匹ずつはというと、こちらは栄養が全て成長に回ったのだろう。成体ゆっくりと いっていいほどのサイズになっていた。 表情の醜さは、親と対して変わらないが。とはいえ、これで準備は整った。 「ふむ・・・とりあえず腹ごしらえでもするか」 そう言うと青年は、にんっしん!している親れいむに手を伸ばして、 「ゆっ!?」 頭から生えている茎を、乱暴に毟り取り、実っている赤ゆを二匹まとめて口に放り込んだ。 「ゲスのガキのわりには、なかなかの味じゃあないか」 事態が飲み込めず、硬直していたゆっくり達は、赤ゆが四匹食べられた辺りでようやく我に返ったようだった。 「ゆがああああああああああ!!くそどれいがなにしてやがるんだぜえええええええええ!!」 「かとうせいぶつごときがあかちゃんをたべるなああああああああ!」 「しね!くずどれいはゆっくりしないでさっさとしねえ!」 「やつざきにしてやるのぜえええええええ!」 赤ゆ七匹全部を食べ終えて腹も幾らか膨れ、青年はとりあえずゆっくり共を全部蹴り飛ばした。 今度は加減などせず、思い切り。 「「ゆぶしゃああぁ!?」」 壁にしたたかに叩きつけられ、ゆっくり共は餡子を少し吐き出した。 何だ?今この奴隷に何をされた?何故下等生物の人間如きに、自分達ゆっくりが蹴り飛ばされたのだ? わからないわからないわからない。 混乱しているゆっくり親子に、青年は冷たく吐き捨てる。 「あまり調子に乗るんじゃあない。この便所のタンカスどもが」 「てめええええええええぇぇ!!ころしてやるんだぜええええぇぇ!!うんうんいかのどれいがああああぁぁ!!」 「ごみくずがあああああぁぁ!!ゆっくりこうかいさせてやるううううぅぅ!!」 「かとうせいぶつがゆっくりにかてるとおもってるのかだぜえええええぇぇぇ!!」 親まりさを先頭に、ゆっくり共が憤怒の表情で飛び掛ってくる。ぽよんぽよんと、饅頭ボディを空しく叩きつけている。 「どうした?そんなもんじゃ下等生物で奴隷の人間は殺せないぞ?」 「ころしてやるころしてやるころしてやるころしてやるころしてやるころしてやるぅううう!!!」 今度は噛み付いてきた。だが、青年の皮膚はおろか、服すら貫くことはできない。 青年は声を上げて笑った。ありありとした侮蔑を込めて。 「ほおら、ご主人様、殺すんじゃないんですかぁ?頑張ってこの奴隷めを殺してくださいよ?」 「ゆぎぎぎぎぎぎぃぃ・・・」 親まりさは顔を真っ赤にして、全身の力を込めて青年の足に齧りつく。これほどの力を振り絞ったことは、ゆん生でも なかったことだ。だが、にもかかわらず、自分達に遠く及ばぬはずの人間は、さらに大声で嘲笑している。 「ははははっ!どうした、殺すんだろ?ほら、殺せよ!?殺してみろよ!?殺して下さいよぉ!?」 ぐしゃり、と音がして、親まりさの砂糖細工の歯が数本、砕け散った。まりさは力なく、ずるずると崩れ落ちた。 そんな親の様子を見て、子ゆっくりも愕然として、足から口を離した。 怒りと、それ以上の絶望と、わずかの恐怖に包まれて、ゆっくり達は思った。何故だろう、と。 どうしてこんな人間如きが殺せないのだろう?ゆっくりはこの世で最高の生物で、人間はゆっくりに仕える愚かで 無力な生物のはずなのに、どうして? そんなことを思っていると、再び人間の足が飛んできて、壁に叩きつけられた。 「ふん・・・生物ですらない役立たずの駄饅頭如きが、ずいぶんと好き勝手言ってくれたもんだ」 再び冷淡に言い捨て、青年は近くにいた子れいむを拾い上げると、小刀を懐から取り出した。 「どれいごときが・・・まりささまのこどもに・・・ふれるな・・・だぜ」 苦しそうに息を吐きながら力なく言うまりさを一瞥して、青年はゆっくり達に告げた。 「安心しろ。今から役立たずのお前らゆっくりを、人の役に立ててやる」 そう言って、持っていた子れいむの、ちょうど人間でいう眉間から鼻下まで、さっくりと切り開いた。 小刀をしまうと、突然の痛みに叫び声すら挙げられず、涙を流す子れいむに開けた穴に、青年は手を突き入れた。 「ゆ゛がっ!ゆ゛ぎっ!ゆ゛ぐっ!ゆ゛げっ!ゆ゛ごっ」 手が奥へとめり込んでいく毎に、子れいむは痙攣し、短く機械的に呻き声を挙げる。 他のゆっくりは痛みと混乱と恐怖で声も挙げられなかった。 恐らく、容量の少ない餡子脳では、青年が今、何をしているのか理解出来ていないのだろう。 「ゆ゛びいぃぃっ!?」 突然、一層激しく子れいむが痙攣した。限界まで目を見開き、ぱくぱくと口を開けて、何かを訴えようとしていた。 さすがに子れいむの異常に気づいたのか、再びゆっくりが騒ぎ出す。 「ど、どうしたの!?れいむのこどもになにしてるのおおおおぉぉ!?」 「どれいがああぁぁ!!おねえちゃんをはなすんだぜえええええぇぇ!!」 「めいれいしてるだろうがあああぁぁ!!きけよくそじじいいいいぃぃ!!」 「さっさときたないてをはなせえええええぇぇぇ!!」 青年は答えず、子れいむから手を引き抜いた。 「っ・・・・・・・・・・・・・・・!?」 声にならない呻き声を挙げると、恐怖に震えていた子れいむの目はぐるりと回転して白目になり、がちがちと 歯を鳴らしていた口はだらしなく開き、舌がだらりと垂れっぱなしになった。 用済みになった子れいむの残骸を、青年はぽいと足元に投げ捨てると、その元に他の家族達が駆け寄ってきた。 「ちびちゃんだいじょうぶ!?いまおかあさんがぺーろぺーろしてあげるからね!?」 「おねえちゃんゆっくりしてえええぇぇ!?」 母れいむが必死に穴の開いた子れいむを舐めているが、子れいむは時々痙攣するのみ。それもたちまち弱まっていく。 どうでもいいけど、この場面でゆっくりしてって、死ねって言ってるみたいだな。 そんなことを考えつつ、青年は子れいむから取り出したものを、腰に下げた袋にしまうと、煙草に火をつけた。 「おちびちゃんゆっくりしてねっ!?ゆっくりしてねええぇぇ!?」 「ゆわああああん!ゆわああああん!」 青年が煙草を吸っている間、母れいむはひたすらに子れいむを舐めていたが、子れいむが目を覚ますことはない。 外傷は確かに深かったが、ゴキブリ並みのしぶとさを持つゆっくりはこの程度ではすぐには死なない。 だが、中枢餡を抜き取られたとなれば、話は別だ。 ゆっくりのあらゆる機能を司る中枢餡を失えば、生命機能を維持することが出来なくなり、ゆっくりはただの顔つき饅頭となる。 その結果が、もう痙攣することすらなくなった、子れいむの残骸だ。 「・・・どれ、俺もぺーろぺーろしてやるよ」 青年はひょいと子れいむの残骸を持ち上げると、おもむろに引き千切り、中身を舐めた。 「ぺーろぺーろ・・・って、駄目だ。クソまずいな」 実際には、子れいむの餡子はいい味になっていた。 だが、思い切りわざとらしく顔を歪め、ペッと中身を吐き捨て、灰皿代わりに煙草をもみ消して、足元に投げ捨てた。 「ほーら、代わりにぐーちゃぐーちゃしてやろう」 と言って、楽しげに残骸を踏みにじってやった。 青年が足を上げると、そこにあったのは最早なんだかよくわからない、ぐちゃぐちゃの黒い物体だった。 「ああああ・・・あ・・・れいむの・・・ちびちゃん・・・ちびちゃんがあ・・・」 母れいむと、残り一匹になった子れいむは、がたがたとその場で震えていた。 一方、父まりさと子まりさ二匹は・・・ 「おい、逃げようったって無駄だぞ。黒白野糞饅頭めが」 「ゆひぃぃぃぃ!?」 案の定、家族を見捨てて我先にと逃げ出そうとしていた。回り込んで家族の下へと蹴飛ばしてやる。 「ばりざああああああぁぁ!?どぼじでにげようどじでるのおおおおおぉぉ!?」 「まままままりさはしにたくないんだじゃびゅぁっ!?」 「黙ってろよ。お前らに言い争いする権利なんてないんだから」 今度はれいむ達も一緒に蹴り飛ばす。 「れれれれれいむはわるくないよ!?まりさがむりやりゅびゅべぇぇ!?」 「責任転嫁するなよ。紅白血便饅頭」 母れいむを蹴り飛ばす。ついでに子れいむも蹴飛ばしておいた。 そして青年は、今度は子まりさを掴み上げる。 「やだやだやだやだやだやだああああぁ!!はなぜええええぇぇ!!」 先ほどの子れいむへの仕打ちを見て、これから起こることはわかっている。子まりさは必死に暴れるが、青年の 手から逃れることなど出来ない。 「そうだな・・・お前はてっぺんから引き抜いてやろう」 にやりと笑うと、子まりさの帽子を毟り取り、めちゃくちゃに踏み潰す。 「まりさのおぼうしがあああああぁぁ!?」 「きたねえ帽子なんかより自分の心配しろよ・・・お徳用投売り餡子脳が」 さくっと子まりさの頭のてっぺんを切り裂き、先ほどと同じように、ゆっくりと手をめり込ませていく。 「ぎいいいいいいいいぃぃぃ!やべ、やべでええええぇぇぇ!いだいのぜええええええぇぇ!」 「やめてください、だろ?」 「やべ!っで!ぐだざ!いぃ!?」 「やだよ馬鹿。人間が饅頭の言うことなぞ聞けるか」 「あ゛あ゛あ゛あ゛ぁぁぁ!!ぞんなあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぁぁ!!」 やがて中枢餡に触れると、激しく痙攣しだした。そして、 「もっど・・・ゆっぐり・・・じだがっ・・・だ・・・」 とだけ言い残し、それきり動かなくなった。中枢餡が引き抜かれたのだ。 動かなくなった子まりさは、こちらも用済みとばかりに、ぞんざいに投げ捨てた。 捨てられた子まりさだったものが、めちゃくちゃな方向を向いた光のない目で、家族をぼんやりと見据えていた。 最早どのゆっくりも、叫ぶ気力すらなくし、惨たらしい死を前にして怯えていた。 ゆっくり達はもう、目の前の青年を奴隷だなどとは思っていなかった。 何故忘れていたのだろう。人間はゆっくりよりも強く、ゆっくり出来ない存在だということを。知らなかったわけではないのに。 だが、目の前に転がっていた快楽が、全てを消し去った。そして青年はゆっくりにとって、快楽を満たす奴隷へと 一瞬ですり替わったのだ。 奴隷から一転、今や青年はゆっくり達にとっての絶対者だ。脅迫はもちろん、取引も、命乞いも、一切が通用しない。 ただ嬉々として自分達の中身を抉り出し、自分達の身体をごみのように扱う。 ゆっくり達に出来ることはもう、じわじわと殺される順番を、ゆっくりと待つことだけだった。 「さあて、次はどいつにするかな・・・」 青年の手が伸びる。また誰かが殺されるのだ。 「はい、こいつも終了、と」 青年は母れいむだったものを蹴飛ばすと、いよいよ最後となった父まりさへと手を伸ばした。 まりさの顔はぼこぼこになっていた。帽子は部屋の隅っこで、今や家族だったもののごみと一緒にぐちゃぐちゃに 固まっている。歯は噛み付いたときに数本が折れていたし、片目が蹴り飛ばされた拍子に潰されていた。 「ゆひいいいいいぃぃ!」 青年に捕まれた途端、まりさはうんうんとしーしー漏らしをしてしまった。 「ず、ずびばぜん!ずびばぜん!」 慌てて藁にこぼれている、自分の漏らしたうんうんとしーしーを舐め取る。 先ほどうんうんとしーしーを漏らした子れいむは、死ぬ前に顔の形が残らないほどに殴られ、歯を全て折られ、 舌を引き抜かれたからだ。 そして、子まりさと母れいむも恐怖でうんうんとしーしーを漏らし、それを舐め取らされた。 無論、それで許されることなど、ありはしないが。 「お前は・・・そうだな。後ろからにしようか」 そう言うと、青年はぼろぼろになったまりさの金髪を乱暴に引き千切り、むき出しの饅頭肌に小刀を入れた。 「お・・・おねがいだから・・・まりさだけはたすけて・・・たすけて・・・ください・・・」 無駄だと分かりきっているはずなのに、まりさは命乞いをする。おそらく、あるいは自分だけは助けてもらえるかも、 などと心のどこかで信じきっているのだろう。 「ふん、そうだなあ・・・」 青年の指がむき出しの餡子をなぞる度、まりさの全身がびくっと震える。 「ま、無理だな」 ずぶずぶずぶ、という音を立て、指が、ついで手のひらが、まりさの内部へとめり込んでいく。 「ゆがっ!あがっ!がっ!あやばりばずっ!あやばりばずっ!がらっ!」 「別に。あやまってほしいなんて思ってないし。とりあえず死んでくれよ」 青年の手首までがまりさの中に入っていた。戯れに、外側の餡子をぐるぐるとかき回す。 「ゆぁあびゅええええええぇぇぇぇ!!」 自分の中身をかき回されるという、到底体験し得ない種類の痛みに、まりさは絶叫した。 痛みとともに、死にたくないという思いがどんどん膨らんでいく。 そしてついに、指が中枢餡へと触れた。 全身に電流が走ったような激痛が、まりさを襲った。 死ぬ、死んじゃう。いやだ、死にたくない。 「わかるか?これがお前の中枢餡・・・いってみればお前自身だよ。こいつを抜いたら、お前は死ぬんだ」 「い、いやだ・・・じにだぐ・・・ない・・・」 「助けてほしいのか?」 「だずげで・・・ほじい・・・でず・・・」 青年の手のひらが、まりさの中枢餡を包んだ。びくびくと、まりさの全身が痙攣した。痛みは、もうなかった。 「ど・・・どれいになりばず・・・なんでもじまず・・・だがら・・・だがら・・・」 助けてください助けてください助けてください助けてください助けてください助けて・・・ 「いらないよ。お前みたいな馬鹿で愚図で無礼な、下等ナマモノの屑奴隷なんて。だから・・・」 たすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけ・・・ 「死ね」 「ゆ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」 自分の中心にあるものが、ぎゅっと握られ、引き抜かれようとしていた。 死ぬ、殺される。嫌だ、死にたくない。助けて。嫌だ。嫌だ。 いやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだ いやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだ いやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだ いやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだ いやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだ いやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだ いやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだい 青年は最後の中枢餡を大事にしまうと、かつてまりさだったものをぞんざいに蹴り飛ばした。 数日間の怠惰と飽食で膨れ上がった歪な身体は、ごろんごろんと重たそうに転がっていく。 転がっていく先は、かつて家族だものの残骸。今はもう、小麦粉の皮と餡子のかたまりでしかない。 明日にでも汚れた藁と一緒にごみの山を処分しなければならない。 でも、とりあえず今やるべきことではなかった。 青年は軽く伸びをすると、蔵を出て、母屋へと向かった。 さあ、もう一頑張りだ。 そう思って、肺に溜まった甘ったるい空気を押し出して、新鮮な空気を思い切り吸い込んだ。 その翌日・・・ 「おーい、おやつの時間だぞ」 扉を開けた先にいるのは、布団から身体を起こし、本を読んでいる幼い少女。 青年にとっては、最愛の娘だ。 「今日はなあに、お父さん?」 「今日はな、昨日のうちにおはぎを作ってみたんだ。おいしいぞ」 少女はうれしそうに微笑んだ。父の作るおはぎは彼女の大好物だ。 「たくさんあるから、ゆっくり、たくさん食べなさい」 「はあい。うれしいなあ、お父さんのおはぎ」 きっかけは単純なことだった。 彼の幼い娘は生まれた頃から病弱で、あまり布団から離れることが出来なかった。 母親も病弱だったので、娘を産んですぐに死んでしまった。 以来、青年は一人で畑を耕し、時には村人の様々なことを手伝いながら、娘の薬代を稼いだ。 その間、自分でもいろいろと調べ、精の付くものを探してきては、娘に食べさせてやっていた。 それが予想外の副業になったのは、青年にはうれしい誤算だった。 だが薬も、食べ物も、なかなか効果が現れない。そんなときだ、ゆっくりのことを思いついたのは。 ゆっくりはすさまじい繁殖力を持つ上に、かなりの生命力も持っている。 その源が、ほんの一握りの餡子、中枢餡だ。そのことを知った男は、藁にもすがる気持ちで、畑に侵入した ゆっくりから、中枢餡を引きずり出した。それが始まりだった。 以来青年はゆっくりのことをいろいろと調べ上げた。特に、ゆっくりは苦痛や恐怖を与えると味が上がり、 快楽を満たしてやると味が落ちる、というのは面白かった。 いろいろと体験させてやれば、案外効能が上がるんじゃないか、そう思い、実際に試みたりもした。 効果がある・・・のかどうか、それはいまいちわからない。だが、最近娘は食欲が出てきたように思えるし、 心なしか顔色も良くなってきている。ゆっくりの中枢餡を食べさせてからだ。 だとしたら、止める理由はとりあえず見当たらない。それがほとんど信仰のようなものだとしても。 娘の身体が丈夫になるのなら、ゆっくりなぞいくら殺そうがかまわない。結果地獄に落ちたとしても、 かまうものか。 たとえ間違っていても、歪んでいるとしても、それが自分に出来ることだと、青年は信じていた。 「ねえ、お父さん?」 「・・・ん、なんだ?」 「今度さ、お父さんが大丈夫なとき、どこか出かけたいな。最近なんだか調子がいいの」 そう言って微笑む娘に、父親は目を細めて、うれしそうに答えた。 「ああ、いいとも。遠くは無理だけど、お弁当も作ってどこかに行こう」 さあ、早くあの小部屋の藁とごみの山を片付けて、新しい藁を敷き、新しい餌を置かなければならない。 娘の身体が良くなるまで、あの罠は続けなければならないのだから。 今度は、ストレートに饅頭にでもしようかな・・・ そんなことを考えて、若い父親は娘の側で、一時の休憩に身を委ねていた。 ※私の駄文を読んでくださっている方、もしいらっしゃいましたら、誠にありがとうございます。 ※ゆっくりのモツ抜きをやってみたかっただけです。毎度駄文申し訳・・・ ※それにしても、文体やストーリーの区別がなかなかつけられない。重ね重ね申し訳・・・ ※それでは、ご覧頂きまして誠にありがとうございました。 【過去の駄文】 ・草抜き ・契約を結ぼう ・もしもゆっくりに出会ったら
https://w.atwiki.jp/sioyakitetrisopener/pages/98.html
塩焼き砲3号/sioyaki cannon 3 テト譜 妥協パターン68.97% パフェ一覧 このテンプレのメリット 理想系形がRiifv3と同形でパフェが見やすい 確定で中開け派生 このテンプレのデメリット 2巡目のソフドロが少し気になる 妥協パターンがTSDに派生できない
https://w.atwiki.jp/futabayukkuriss/pages/1292.html
激辛れいむと珈琲ありす 前編 55KB 虐待 実験・改造 家族崩壊 同族殺し 姉妹物 赤子・子供 現代 独自設定 「餡子ンペ09」参加作品です ※独自設定注意。山盛り出てきます。 ※人間に因る虐待表現はほぼ0です。 ※何故か書く度に長くなる罠。しかも前後編。 ※今までの話とは繋がっていません。……今のところ。 書いた奴:一言あき 本日の激務を終え、片道一時間程の郊外に構えた4LDKの我が城へ帰り着けたのは午前三時。 これで明日は朝九時出社だと言うのだから、ブラックにも程がある。 「ただいまー」 サラリーマン夢の一戸建てではあるが、ここに住んでいるのは俺一人。 田舎暮らしが性に合うらしく両親はこちらに出向こうともしないし、俺は独り身なので妻も子供も居やしない。 だが俺の帰宅の挨拶に、誰もいない筈の家の中から応えが来る。 「おにーさん、ゆっくりおかえりなさい!」 家の奥からぽいんぽいんと跳ね寄って来たのは、半年程前から俺のペットになったゆっくりれいむだ。 「きょうもおしごとごくろーさま!ごはんはどーするの?」 「あぁ、帰りにコンビニ寄ってきたから……」 「またそんな『じゃんくふーど』ばっかりだとからだこわすよ!きをつけてね!」 「……俺のオカンかお前は。風呂は沸いてる?」 「ぬるくなってるから、おいだきしたほうがいいよ!すいっち、いれてくるね!」 「頼んだ。……ああ、忘れてた。頼まれてたお土産買って来といたからな」 オール電化の恩恵で、ゆっくりでも操作できる風呂場に向かった背中に放った俺の言葉に、目を輝かせて振り返るれいむ。 「ゆっ!ありがとうおにーさん!ゆわ~い!」 一層軽快な足取りで跳ねて行くれいむを見送りながら、俺はビニール袋から買ってきた弁当とビール、そしてお土産の小壜を取り出す。 ビールで喉を潤し、揚げ物中心のカロリー過多な弁当をもそもそ喰っていると、追い炊きのスイッチを入れたれいむが戻って来た。 目をキラキラさせて俺の言葉を待つ様はご褒美をねだる子供そのもので、思わず苦笑いしながら俺は小壜を掲げてれいむに見せる。 「ほら、これだろ?今開けてやるから待ってろ」 「ゆっくりしないでさっさとあけてね!……ゆっ!?」 無意識のうちに口走ったのだろう、言い切ってからはっとした顔になるれいむ。 先程までの輝いた顔が嘘であるかのように意気消沈してしまう。 「……れいむ……お前な……」 「ゆぅ……ごめんね…………かってにおしゃべりしちゃうんだよ………」 嘘ではない。ゆっくりの本能なのか、こいつらは思ったことをそのまま口に出してしまうのだ。 調べた所、本来気心の知れた仲間同士で生活するこいつらは気遣いと言うものを知らないらしい。 おまけにとても物覚えが悪く、持って回った言い方が通じないため本音や直球で会話するのだそうだ。 人間で言う空気の読めない発言や、自分勝手な発言が多いのはその所為だ。 逆に空気が読めるゆっくりは本音を隠すのが上手いゲス候補なんだとか。 しかし、このれいむは普通のゆっくりとは違う。 こいつはとある事情で俺に頼らなければ生きていけない。それが解ったとき、 『お゛に゛い゛じゃ゛ぁ゛あ゛あ゛あ゛ん゛!!ごべん゛な゛じゃ゛ぁ゛あ゛あ゛あ゛あ゛い゛ぃ゛い゛い゛い゛い゛い゛!!!』 と、こいつはボロボロ泣きながら何度も俺に頭を下げ、餌を貰う代わりに家の雑用をすると言い出したのだ。 雑用とは言ってもゆっくりの出来る事はたかが知れているが、この家でなら大概の事はスイッチを入れるだけで済むので、れいむでも結構使えるだろう。 そんな出来の悪い小間使いを雇う程度の気持ちで飼い始めたれいむだが、存外役立っていた。 基本午前様の俺を出迎え、風呂やら郵便物の受け取りやら、こいつが出来る範囲の事を一生懸命やり遂げようとしてくれる。 何より一人暮らしの身には、たとえゆっくりでも同居人が居ることが何よりも安らぐのだ。 世間一般で言われるゆっくりの評価が当て嵌まらない程出来の良いれいむは、最早俺にとって家族同然の存在だ。 しかし、そんなれいむでさえゆっくりの本能には逆らえないのか、たまにこんなゆっくり出来ない事を口走ってしまう。 そしてその都度、こうやって落ち込むのだ。 「まあ仕様がないさ。ゆっくりの宿命みたいなもんだろうよ、気にすんな」 俺の慰めに、れいむは力無い笑いを浮かべる。 「……でも、れいむはふつうのゆっくりじゃないよ。れいむはもうほかのこたちといっしょにゆっくりできないのに、こんなところだけゆっくりのままなんて……」 泣き出しそうなれいむを、俺は小壜の蓋を開けながら励ます。 「何、時間はまだまだあるさ。大体、生まれて半年経ってない子供が悟った事言うなよ。それに……」一旦言葉を切り、部屋の奥に目を向けながら続ける。 「仲間ならもうすぐ増えるさ。あいつ、どうやら成功みたいだしな。」 それを聞いたれいむの目が再び輝きを取り戻す。 「ほんとう!?あのこ、れいむとおなじになるの!?」 「お前と同じって訳にはいかないが、少なくとも普通のゆっくりとは違うわな。ほら、開いたぞ。丁度良いし、これで乾杯するか!」 「ゆわ~い!ありがとうおにーさん!」 俺はビールの缶を、れいむは口に銜えた小壜を合わせて乾杯する。 「「かんぱ~い!!」」 ビールを喉に流し込む。晩酌代わりの一本だが、今の俺には高級シャンパン並みの美味さに思えてくる。 俺は『タバスコ』の小壜をラッパ飲みする『真っ赤な髪』のれいむを見ながら、あの日の事を振り返っていた。 『激辛れいむと珈琲ありす 前編』 その日、俺はいつものように激務を終えて疲れた体を引きずり、午前様の帰宅を果たした所だった。 「ゆっ!ここはまりさたちのゆっくりぷれいすだよ!!じじいははやくでていってね!!」 「れいむはあかちゃんがいるんだよ!!じじいはあまあまをもってきてね!!あとしんでね!!」 だが、誰もいない筈の家の中で待っていたものは、割れた窓ガラスとぐちゃぐちゃに掻き回された室内、そして頭に茎を生やした汚い饅頭共だった。 「きこえないの!?ばかなじじいはさっさときえて「お前が消えろ」ゆ゛べじっ゛!!」 「ばり゛ざぁ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!?!?!?」 只でさえ疲れていた上に饅頭の相手などしていられない。黒い帽子を被った饅頭に思いっきり足を振り下ろし、素早く生ゴミになってもらう。 「生ゴミは静かで良いな。んじゃ、ゴミの始末はよろしく。あ、こいつらそれまで人質な」 「でい゛ぶの゛あ゛がじゃ゛ん゛がえ゛ぜぇ゛え゛え゛え゛え゛え゛!!!!」 赤いリボンを付けた掃除機が騒音を撒き散らすが、俺は掃除機がさっさと仕事を終えるよう、掃除機に生えていた雑草をもぎ取って人質にする。 尚も抵抗する掃除機だったが、俺が雑草に付いてた実を潰そうとすると大人しく仕事を始めた。 その姿を見ている内にふと思い付き、俺は茎を刺している花瓶代わりのグラスにあるものを混入する。 俺がそんな事をしている事に気付かないまま仕事を終えた掃除機が、また「あ゛がじゃ゛ん゛がえ゛じで!!」と喚き出したので適当に痛めつけてからガムテープで拘束。 身動きの取れない掃除機の目の前に、俺は茎を刺したグラスを置いてやった。 「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!でい゛ぶの゛!!でい゛ぶの゛あ゛がじゃ゛ん゛があ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!!」 掃除機の顔色が真っ青になる。その目線の先に居たのは、グラスに注がれたタバスコの所為で黒ずんだ実。十個近く実っていたプチトマトサイズのそれが、一個を残して全滅していた。 辛いもの、渋いもの、苦いものはゆっくりにとって劇物だ。一個残っただけでも奇跡だろう。 「良かったな、一個は無事だぞ」 「よ゛ぐも゛あ゛がじゃ゛ん゛を゛ぉ゛お゛お゛お゛お゛!!じね゛ぇ゛!!じじい゛ばじね゛ぇ゛え゛え゛え゛え゛!!」 再び騒音を立て始めた掃除機を隔離するため、玄関に置いてあった魚の居ない水槽をひっくり返して被せ、俺は眠りに付いた。 翌朝、会社に出かける前に茎の様子を伺うと、もう目鼻が判別出来るくらいに育っていた。おそらく今晩辺りに生まれるんだろう。 「でい゛ぶの゛ばでぃ゛ざを゛がえ゛ぜえ゛え゛え゛!!でい゛ぶの゛あがじゃ゛ん゛を゛がえ゛ぜえ゛え゛え゛!!」 一晩中喚き散らしていたらしい掃除機の水槽にグラスを入れておく。ガムテープで固定された掃除機は動けないからグラスを割られる心配は無いだろう。 「赤ちゃんと仲良く語らってな。それじゃ、行ってきますっと」 「ぐぞじじい゛ばじね゛ぇ゛え゛え゛え゛!!じね゛ぇ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛!!」 何か言ってるが、相手している時間がなかったので軽く無視して出社する。 何時ものように激務をこなし、何時ものようにコンビニに立ち寄り、何時ものように午前様で帰宅。 そして俺の帰宅を待っていたかのように、飲まず喰わずで喚きっ放しだった為か瀕死の掃除機の目前で、茎に付いていた実が震えてぽとりと落ちる。 「……で、でいぶの………あか……ちゃ……………ん……………?」 「……何だこれ?」 目を丸くする俺と掃除機を余所に、落ちた実は二、三回伸びをするように体を震わせて、勢い良く目を開ける。 「ゆっ、ゆっくちしちぇいっちぇね!!」 ご挨拶と言う奴なのだろう、舌足らずな甲高い声で定番の台詞を吐いたそいつは掃除機と同じれいむ種のように見えた。 だが、掃除機は黒髪なのに対してこいつは見事な赤毛をしていた。それも染毛剤による赤毛でなく、アニメとかに出てきそうな不自然な、それでいて自然な紅。 親と同じ色のリボンが隠れて見えなくなるような、完全な赤毛であった。 「…………ゆ?」 呆然としていた俺と掃除機の様子に小首を傾げる赤れいむ。ご挨拶の返事が返ってこないので不思議がっているらしい。 「ゆっくちしちぇいっちぇね!!」 「……解った、ゆっくりしてけ」 もう一度繰り出されたご挨拶に、俺は思わず返事してしまった。 途端に、赤れいむが目を輝かせて俺に跳ね寄って来た。 「ゆっ!おちょーしゃん!」 「……ゆ゛っ゛!?」 「……何?」 間違いない。今、こいつは掃除機じゃなく俺を見て『おとうさん』と呼んだ。おいおい……。 まさか刷り込みって奴か?生まれた直後に見たものを親だと思うってあれ。 ゆっくりの場合は最初の挨拶に返事を返した奴が親だって事か?危ない習性だな、それ。 「……俺はお前の親じゃないぞ?お前の親はこっち」 「お、おちびちゃん………、れいむがおちびちゃんのおかーさんだよ……?そっちのじじいじゃないよ………?」 爺って、まだそんな事言ってるのかこいつは。ムカついたので掃除機を叩き潰してやろうと振り上げた拳は、続く赤れいむの言葉に行き場を無くした。 「ゆっ!ちぎゃうよ!おきゃーしゃんはりぇいみゅに『ちねぇ!!』にゃんていわにゃいよ!!」 「ゆ゛ぅ゛う゛う゛う゛う゛!?!?!?」 そうか!こいつは茎に付いている時に聞こえた言葉を覚えているんだ。 そして本当の親がずっと垂れ流していた呪詛を聞いていたんだろう。 そりゃあ、子守唄の代わりに恨み言を聞かせる親なんざ親だと思いたくないわな。 「ち、ちがうよ!れいむはおちびちゃんにいってたんじゃないよ!!こっちのじじいにいってたんだよ!!」 「そりぇにおきゃーしゃんはしょんなゆっくちできにゃいことをいわにゃいよ!!!」 「ゆ゛ぎゅ゛う゛う゛う゛う゛う゛っ゛!!」 「まあ、そりゃそうだな。普通なら『じじい』なんて呼ばれてゆっくりできる訳無いって解るもんな。偉いぞ、ちび」 「おちょーしゃんにほみぇりゃれたよ!!ゆわ~い!!」 「じじいはだまっててね!!おちびちゃんはれいむのおちびちゃんなんだよ!!」 「あ、そうだ。ちび、お前ご飯まだだったろ?今喰わせてやるよ。この茎で良いんだよな?」 「でい゛ぶの゛ばな゛じを゛ぎげぇ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛!!!!」 喚き散らす掃除機を無視して俺は赤れいむの餌を準備する。とは言っても生まれたての赤ゆが喰うものは決まっている。 先程まで自分が実っていた茎。こいつが赤ゆの初めての餌になるらしい。胎生型とかだと自分の餡子を喰わせてやったりするようだが、植物型はこれが定番だ。 でも待てよ?タバスコに浸かっていた茎だぞ?赤ゆが喰っても大丈夫なのか? 不安になった俺はとりあえず掃除機に毒味をさせる事にした。 「そんなに言うなら、お前がやるか?確か茎を噛み砕いて柔らかくしてやるんだよな?」 「とうぜんだよ!!れいむのおちびちゃんなんだから、れいむがごはんをあげるにきまってるでしょお!?」 「五月蝿いぞ。喚くんじゃねえ」 こいつらは飾りが無くなったり欠けたりしただけで育児放棄するらしいのに、こんな明らかに異相の子供を見捨てないなんて見上げたもんだ。 そこだけは認めてやっても良いかもな。 そんな事を思いながら、俺はグラスから引き上げた茎を掃除機の口の中に押し込んでやった。 「むーしゃ、むーしゃ………ゆ゛げぇ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛!!!!」 咀嚼を始めた直後、掃除機が大量の餡子と一緒に茎を吐き出した。 「ゆわぁああああああ!?」 「うわ!汚ねえ!!吐き戻しやがった!!」 やはりあの茎はタバスコを吸い上げていたようだ。咀嚼した途端に口内に入って来た劇物に体が過剰反応を引き起こしたんだろう。 「ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛………」 掃除機が痙攣を起こし始めている。これはもう駄目だな。 「ちび、お前の親が死に掛けながら砕いてやった飯だ。きちんと喰ってやれ」 「ゆぅ……ほんちょうにおきゃーしゃんにゃの……?」 「ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛………」 「ああ、本当だ。お前の為に死に掛けてるのが何よりの証拠だろ?だから俺はお前の親じゃない。呼ぶんなら『お兄さん』にしとけ」 大体俺はまだ二十代だ。お父さんと呼ばれる年じゃねえ。 俺の言葉にようやく納得したのか、赤れいむは痙攣を繰り返す掃除機の傍に寄り、ガムテープの隙間から見える素肌に頬擦りを始めた。 確か、『すーりすーり』だったか?手足の無いこいつらのコミュニケーション方法だった筈だ。 「おきゃーしゃん……ありがちょう…………りぇいみゅ、がんびゃってゆっくちしゅりゅよ……」 頑張ってゆっくりするって、矛盾してないかそれ? 内心浮かんだ疑問を口に出さず飲み込んでいる間に、赤れいむは噛み砕かれた茎に近付く。 茎に齧り付こうとした所で、痙攣する掃除機が「ま゛……ま゛っ゛で………お゛ぢびじゃ゛ん゛……」とそれを止めた。 「……おきゃーしゃん……?」 「………その……くきさんは………からいからいだよ……………おかーさんの……あんこさんを…………たべてね………」 ああ、そう言えばそうだった。こいつ、茎を齧ってこうなったんだっけ。 しかし増々見上げた根性だ。自分の子供が知らずに毒を食べようとするのを止める為に、残った力を振り絞ったか。 その上自分の餡子を食べさせようとするなんて、いや人間でも中々いないんじゃないのか、こういう親。 結構良い親子になれたかも知れないな、尤もこいつを許すつもりは毛頭無いが。 「わきゃったよ……あんきょさん、ゆっくちりぇいみゅにたべられちぇね……、むーちゃむー……ゆげぇえええええっ!!!」 「おちびちゃぁあああ゛あ゛あ゛ん゛!?!?!?……ゆ゛ふ゛っ゛!!!!!!」 「わ!何だ何だ、何事だ!?」 餡子を口に含んだ途端、今度は赤れいむが餡子を吐き出した。 それを見た掃除機は余りのショックで今度こそ昇天したらしい。 そりゃそうだ。身を挺してまで助けようとした我が子が死に掛けたんだからな、しかも自分の餡子で。そりゃショック死位するわな。 しかし……何なんだこりゃ? 赤れいむは幸い致死量まで吐いた訳じゃないらしいが、吐いたものが問題だ。 赤い。何か見事に赤い。親の餡子と比べるまでもなく別物だ。 どうやら赤れいむの中に詰まっているのは餡子じゃないらしい。と、いうよりあの赤さはどこかで見覚えが……? 「!そうか、おいちび!そっちの餡子は喰うな!!餡子を避けて茎だけ喰え!!」 「……ゆ、ゆぅ………?」 「お前は親と違って辛いものしか喰えないんだよ!甘いものがお前にとって毒なんだ!!」 他のちびは耐えられずに死んじまったが、こいつは自分の中身を変える事で生き延びた。 その代償に、他のゆっくりと同じものが喰えなくなったんだ! 「ゆ……むーちゃむーちゃ……ち、ちあわせぇ~!」 やっぱりそうだ、茎だけならこいつは吐かずに喰える。 まさか、俺は気付かないうちにゆっくりの品種改良に成功してしまったっていうのか? なんてこった、面白いじゃないか! ゆん生初の食事を終えた赤れいむに、俺は事情を説明してやる。 流行病に罹ったれいむとまりさが、己の身も顧みず人里へ助けを求めに来た事。 その病は生まれる前の子ゆっくりにある治療を施す以外、助かる見込みが全く無い事。 その治療法でさえ助かる可能性はごく僅かである上、副作用で普通のゆっくりでは無くなってしまう事。 しかも治療の為には、ゆっくりでは到底払い切れない高額の費用がかかる事。 それを聞いた親まりさが自分の身と引き換えに、子供達の治療を要求した事。 その熱意に打たれ治療を施すも、赤れいむ以外の姉妹は治療に耐え切れず死んでしまった事。 全てを見届けるため、病気が進行して危篤状態だった親れいむが無理を押して赤れいむの誕生に立ち会った事。 そして、赤れいむにご飯をあげようとして毒性を持った茎を食べ、餡子を吐き出して死んでしまった事。 俺はある事ない事取り混ぜて、赤れいむに説明した。 一時間以上掛けた洗脳にとりあえず赤れいむは理解を示し、次いで自身の現状を問うて来た。 親を殺した猛毒の茎を食べて、自分は大丈夫なのかと。 「おそらく、これがお前の副作用なんだろう。普通のゆっくりなら甘いものが最大の栄養源だからな。それが逆転したんだ」 「………りぇいみゅ、ちぬの?きゃらいきゃらいしゃんは、どくなんでちょ?」 「いや、多分お前の体質自体が変わってるんだよ。要するに、お前には辛いものが毒にならない代わりに、甘いものが毒になるんだ」 「……ゆぅ………」 「まあ、この治療法で助かっただけでも御の字だろうさ。お前の姉妹は十匹近く居たんだぞ?それがお前残して全滅だ」 「……おにぇーちゃん……」 話が姉妹の事になった途端、赤れいむが涙ぐむ。天涯孤独になった事を今更実感したんだろう。 「生き残れた事を幸運に思えよ。でないと、親も姉妹も何の為に死んだのか解らないだろ?」 「……にゃんで?」 「お前を助ける為に命を張ったに決まってんだろが。そのお前がいつまでもグジグジ泣いててどうするよ。 頑張ってゆっくりするんだろ?だったら泣いてる暇なんか無いだろうに」 「…………ゆん!わきゃったよ!りぇいみゅ、がんびゃってゆっくちしゅりゅよ!」 泣いた烏がもう笑いやがった。と、思ったらよく見ると泣くのを我慢して無理に笑っているらしい。 (結構根性あるなこいつ) そう思った俺は暫くこいつの面倒を見る事を決めたのだ。 回想と食事を終え、烏の行水を決めた俺はゴミを捨てるついでに奥の様子を伺いに行く。 納戸の扉に平仮名で『ちりょうしつ』、その上に漢字で『実験室』と書かれたここに、れいむは殆ど近付かない。 扉を開けた途端に漂ってくる甘い香りが怖いらしい。れいむを怖がらせないよう、俺は素早く中に入って扉を閉める。 そこにあったのはわざわざ持ち込んだスチール棚に並んだガラス瓶やグラスの山。その中に満たされているのは様々な液体。 タバスコ、ラー油は言うに及ばず、古今東西の調味料や酒類、お茶の類いに至るまでがここに集められている。 そしてそれらの液体に浸かっているのは、貴重な休日に野山を駆け巡って収集して来た赤ゆっくりの茎だ。 ここは『新種のゆっくりを作り出す実験』をしているのだ。 勿論れいむには本当の事は教えていない。『これは治療だ』と言い張っている。 こうして実験するのももう何十回になるのか、未だ成功したのはれいむ一匹だけ。 茎が生えてから大体一週間くらいで生まれるらしいが、そこまでたどり着かずに黒ずんでしまう。 黒ずんだ赤ゆが放つ甘い匂いでむせ返りながら、俺はあるマグカップの前に立つ。 他の茎と同様に黒ずんだ赤ゆが鈴生りに実る中、一匹の赤ゆだけが寝息を立てている。 赤いカチューシャからしてありすらしいが、おそらく誰もそうだと思わないのではないか? 何故なら、ありすの特徴的な金髪が濃い茶色に染まり切っていたからだ。 俺は持って来たポットの中の液体をマグカップに注ぐ。 芳醇な香りが一瞬赤ゆ共の死臭を押しのけるが、すぐに混じって判別が付かなくなる。 マグの中で湯気を立てているのは、砂糖やミルクの一切入っていないコーヒーだ。 今の所、このありすが品種改良の成功例第二作となるのだろう。 この茎は出来立てホヤホヤのレイパー被害者から採取して来たもので、今日で五日目になる。 そろそろこの部屋から出しておいた方が良いかも知れない。 俺は黒ずんだ実ゆを毟り取りながら、マグカップをリビングへ運んだ。 「れいむ、そろそろ生まれそうだからリビングに出すぞ」 「ゆっ!あかちゃん、ぶじにうまれてきてね!」 フローリングの床に直接マグカップを置く。頼りなく茎にぶら下がるありすを、れいむが心配そうに見守っている。 「……おうたは禁止な。やるんだったら俺が居ない時にしてくれ。近所迷惑にならないように閉め切っておくから」 「ゆん!れいむ、うるさくしないよ!」 念のために釘を刺し、俺は短い睡眠を取るため自室に向かった。 振り返ると、れいむがマグカップの前に陣取る姿が見える。どうやら一晩中付いているつもりらしい。 (……随分とご執心だな。あれが噂に聞く『ぼせい(笑)』ってやつかね?) そんな事を思いつつ、俺は眠りに付いた……。 れいむは空調に合わせて揺れる実ゆを見守りながら、これまでのゆん生を振り返っていた。 れいむの一番古い記憶は、絶え間なく聞こえてくる『しね……しね……』と言う呪詛である。 生まれ落ちる寸前の一番ゆっくりするべき時期に聞かされたそれは、れいむの中に呪いとなってこびり付いた。 (りぇいみゅはいりゃないこにゃの?おきゃーしゃんはりぇいみゅがきりゃいなの?) ゆっくりのにんっしんっとは即ち中枢餡の発生である。そして中枢餡の原料は、親となるゆっくりの餡子そのものだ。 すっきりー!と呼ばれる行為で分泌される精子餡を受けた餡子が変異したそれが、胎生ならまむまむと呼ばれる器官に、 植物性なら茎を通して実ゆと呼ばれる外殻の中に移動した時点で、ゆっくりはその生態の大部分を形作る。 即ち、にんっしんっした時点で聴覚・嗅覚・触覚を肌で感知する統合感覚、『ゆっくりしたい』と願う本能、そして基本的な知識と自我は既に出来上がっているのだ。 ゆっくりが生まれる前の赤ゆにやたら話しかけたり、おうたを聞かせたりするのはそれを本能で理解しており、赤ゆをゆっくりさせようとするからなのだが…… このれいむは親の励ましやゆっくり出来るおうたの代わりに、最もゆっくり出来ない呪詛を聞かされ続けたのだ。 れいむは怯えた。まだ見ぬ親に、れいむをゆっくりさせない呪詛に。 (おきゃーしゃん、りぇいみゅいいこにしゅるよ!わがみゃみゃもいわにゃいよ!おきゃーしゃんのいうとおりにしゅるよ! だきゃら、だきゃらりぇいみゅをきらわにゃいで、りぇいみゅをころしゃにゃいで………!!) 恐怖に怯えながらも無事生まれ落ちたれいむが最初に見たものは、全身を茶色い帯でぐるぐる巻きにされたゆっくりと、大きな胴付きゆっくりだった。 「ゆっくちしちぇいっちぇね!!」 「……解った、ゆっくりしてけ」 産声代わりのご挨拶にお返事が無かった事を不審に思ったれいむが再度ご挨拶をした時、お返事を返してくれたのは胴付きの方であった。 お返事を返してくれた方が親に違いない。そう感じたれいむは胴付きの方へ駆け寄って呼び掛けた。 「ゆっ!おちょーしゃん!」 「……ゆ゛っ゛!?」 「……何?」 その言葉に激しく反応したのはぐるぐる巻きにされたゆっくりだった。 「……俺はお前の親じゃないぞ?お前の親はこっち」 「お、おちびちゃん………、れいむがおちびちゃんのおかーさんだよ……?そっちのじじいじゃないよ………?」 『おとーさん』が親である事を否定する脇から、恐る恐るといった様子でぐるぐる巻きのゆっくりが話しかけてくる。 しかし、れいむはその声に聞き覚えがあった。 それが生まれ落ちる寸前まで聞こえて来た呪詛と同じ声だと気付いたれいむは即座に否定した。 「ゆっ!ちぎゃうよ!おきゃーしゃんはりぇいみゅに『ちねぇ!!』にゃんていわにゃいよ!!」 「ゆ゛ぅ゛う゛う゛う゛う゛!?!?!?」 れいむの言葉に仰天して顔色を失ったぐるぐる巻きのゆっくりだが、すぐに言い訳を始める。 「ち、ちがうよ!れいむはおちびちゃんにいってたんじゃないよ!!こっちのじじいにいってたんだよ!!」 だが、その言葉はれいむの怒りを逆撫でしてしまった。 (おちょーしゃんをじじぃってよんだにぇ!!もうゆるしゃにゃいよ!!) ゆっくりは舌足らずながら、生まれた直後から言葉を使ってコミュニケーションをとる事が出来る。 それは即ち『会話に必要な経験を既に会得している』事を意味している。 人間や動物でさえ『学習』しなければ会得できない『経験』を、ゆっくり達は餡子を繋げる事でクリアしているのだ。 生まれたての餡子脳に蓄えられた僅かな語彙の中から、『じじい』と言う言葉が蔑称である事を理解していたれいむは、 更なる怒りを込めて目の前の汚物に言い放つ。 「そりぇにおきゃーしゃんはしょんなゆっくちできにゃいことをいわにゃいよ!!!」 「ゆ゛ぎゅ゛う゛う゛う゛う゛う゛っ゛!!」 「まあ、そりゃそうだな。普通なら『じじい』なんて呼ばれてゆっくりできる訳無いって解るもんな。偉いぞ、ちび」 悶絶する汚物と裏腹に、正しいご挨拶が出来た事を褒めてくれる『おとーさん』。 生まれる前から死に怯え、親との対面に恐怖すら抱いていたれいむにとってそれは何物にも勝る福音だった。 だが、そんなしあわせー!な時間は長くは続かなかった。 生まれて初めての食事、その一連の騒ぎの中で自分があの汚物の娘である事を突付けられてしまったのだ。 『おとーさん』の冷たく突き放したような言葉、自分を犠牲にしてまでれいむをゆっくりさせようとしてくれた親らしきゆっくり。 それらが全てあのぐるぐる巻きのゆっくりが母親である事を証明している事を受け入れたれいむは、茶色い帯の隙間に覗く母の頬にすーりすーりする。 「おきゃーしゃん……ありがちょう…………りぇいみゅ、がんびゃってゆっくちしゅりゅよ……」 そして母の忠告に従い美味しそうな匂いがする茎を避け、何故かゆっくり出来ない雰囲気を醸し出す餡子をむーしゃむーしゃした時、悲劇は加速した。 「あんきょさん、ゆっくちりぇいみゅにたべられちぇね……、むーちゃむー……ゆげぇえええええっ!!!」 口内に走る激痛、同時にこみ上げてくる吐き気と悪寒に、れいむは自分の餡子を吐き出してしまったのだ。 もし『おにーさん』の的確なアドバイスが無ければ、れいむのゆん生はそこで終わっていただろう。 一命を取り留めたれいむは、『おにーさん』から事情を聞かされた。 にんっしんっしたゆっくりが罹るというと言う流行病に感染した両親が、せめて子供達だけはと自分の身と引き換えに治療を依頼したと言う事、 治療が成功したのはれいむ只一人であり、それを見届けた母が錯乱してあんな奇行に走った事。そして…… 「………りぇいみゅ、ちぬの?きゃらいきゃらいしゃんは、どくなんでちょ?」 れいむの中身が、母の命を奪った毒物で出来ている事を。 『おにーさん』によれば、それでれいむが死んだりする事は無いが、通常のゆっくりにとってのご馳走である甘味が猛毒になる為、普通のご飯は食べられなくなったらしい。 「まあ、この治療法で助かっただけでも御の字だろうさ。お前の姉妹は十匹近く居たんだぞ?それがお前残して全滅だ」 この病に感染した大人のゆっくりはまず助からないそうだ。 生まれる前の赤ちゃんだけは助けられるらしいが、万に一つの確率でしかない。実質、不治の病で死の病なのだという。 れいむは心の中で両親と姉妹に何度も謝罪した。 そんな事も知らず、れいむは母を罵倒した。心の中で汚物扱いさえしてしまった。命を懸けて自分の誕生を見守ってくれていたのに。 父はゆっくりの身では購い切れない治療費の為に自ら加工所へ向かったそうだ。そこまでして助けてくれた事に、れいむの胸が熱くなる。 十人近く居た姉妹は治療に堪え切れず永遠にゆっくりしたという。見た事も無い姉妹が自分の代わりに犠牲になったようで、れいむの心に罪悪感となってのしかかってくる。 だが、涙を流して死んでしまった家族達に詫び続けるれいむを、『おにーさん』は一喝した。 「お前がいつまでもグジグジ泣いててどうするよ。頑張ってゆっくりするんだろ?だったら泣いてる暇なんか無いだろうに」 「…………ゆん!わきゃったよ!りぇいみゅ、がんびゃってゆっくちしゅりゅよ!」 『おにーさん』の励ましを受け、れいむはそのゆん生の第一歩を踏み出した。 しかし、れいむのゆん生はいきなりの挫折を迎えた。 自分を治してくれた『おにーさん』の厚意によって当面の住居と食事を確保したは良いが、その『おにーさん』が全然ゆっくりしてくれない。 毎日、朝早くに慌ただしく出かけて行ったっきり深夜になるまで帰ってこないのである。 如何にれいむの聞き分けが良くてもまだ生まれたての赤ゆだ。 本来なら付きっきりで面倒を見なければいけないのだが、そんな事おかまい無しで『おにーさん』は出かけてしまう。 留守の間はここに居ろ、と入れられた水槽の中で一人寂しく遊びながら、れいむは不満を募らせていた。 (りぇいみゅいいこにしてりゅよ……わがみゃみゃもいわにゃいよ……おにーしゃんのいうとおりにしてりゅよ……。 ……にゃんで、おにーしゃんはりぇいみゅとあちょんでくりぇにゃいの……?) 我侭の一つも言わず、ゆっくりの常識からすれば有り得ない『赤ゆだけのお留守番』を続けるだけの日々。 日を追う毎にれいむの不満は膨れ上がっていく。そしてその不満はとうとう爆発した。 「……おにーしゃぁああああん!ゆんやぁああああああああああああ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!」 突然泣き出したれいむに吃驚した『おにーさん』。慌ててれいむを宥めながら話を聞く。 「……ぐすっ……おにーしゃん……なんで、りぇいみゅをおいちぇいくにょ……?りぇいみゅのこと……きらいなにょ………?」 りぇいみゅをおいちぇ、どきょにいきゅの……?いっちょにゆっくち、しちぇくりぇにゃいにょ………?」 「あん?何処にって……会社だよ。仕事をしに行ってるんだよ」 さも当たり前のように返された言葉に、れいむは顔を上げて質問を重ねる。 「……おしぎょちょ……?」 「あー………、お前らで言う狩りみたいなもんだ。もっと難しくてややこしいがな」 「にゃんで、しょんにゃこちょしゅりゅにょ……?」 「そりゃ俺が人間だからだよ。人間は仕事をしなきゃ食って行けないんだ」 その答えに、れいむは頭だけで器用に首を傾げた。 「……にんげんしゃん?」 『おにーさん』が詳しく調べた所、どうやられいむの餡子脳に焼き付いたゆっくりの常識は相当曖昧になっているらしい。 今まで人間とゆっくりの区別がついていなかったのかよ、と『おにーさん』は呆れたが、どうやら原因は彼にあるようだった。 「実験もとい治療の副作用だな。こんな結果が出るとは俺も思ってなかったが」 治療の為に母親の頭から切り離されたため、本来生まれ落ちるまでに受け取る筈だった記憶や経験が一部受け継がれていないのが原因らしい。 「ゆぅううううん!じゃあおにーしゃんはにんげんしゃんなんだにぇ!」 「ああ、そうだ。んで、お前はゆっくりって訳だ」 たっぷり時間を掛けた説明により、れいむにもようやく『おにーさん』達が『人間さん』と呼ばれる種族で、ゆっくりとは違う生き物らしいことが理解出来た。 そして『人間さん』は毎日お仕事をしなければいけないと言う事も。お仕事って何をするの?と尋ねるれいむに、『おにーさん』は苦笑しながらこう応えた。 「そうだな、お前にも解るように言うなら『他人をゆっくりさせる』事だ」 その答にれいむは仰天した。他人をゆっくりさせる!?その為に、『おにーさん』は毎日ゆっくり出来ないのに!? その疑問を素直にぶつけて来たれいむに対し、『おにーさん』はこう返したのだ。 「いいか、れいむ。俺は野菜を作れないし、服だって作れない。家なんて尚更だ。でも、野菜を作る農家の人や服を作る職人さん、家を建てる大工さんが出来ない事を俺は出来る。 だから俺が出来ることで誰かをゆっくりさせてあげて、同じように俺の出来ない事でゆっくりさせて貰うんだ。それが、仕事をする、働くって事なんだよ」 そう言ってお仕事に向かう『おにーさん』の背中を呆然と見送りながら、れいむの中にある思いが芽生えていた。 そうだ、いつまでも泣いてばかりは居られない。父や母、そして姉妹が分けてくれたゆっくりのおかげで生き残った自分には、やらなければならない使命がある。 人間さんが他人の為にゆっくりしないで頑張るように、れいむもまた皆をゆっくりさせねばならない。自分が貰ったゆっくりを、皆に返さないといけないのだ。 命と引き換えにしたゆっくりを、十人分以上も貰ったのだ。これから先の生涯全てを掛けても、はたして果たせるかどうか解らない。 (……しょりぇでも!りぇいみゅはやりとぎぇてみしぇりゅりょ!!おきゃーしゃん、おちょーしゃん、おにぇーちゃん、りぇいみゅをゆっくちみちぇちぇにぇ!!) れいむは知らなかったが、それは『ゆっくりがえし』と呼ばれる行為だった。 ゆっくりさせて貰った分、相手をゆっくりさせるという最も原始的なゆっくりの価値観であり、現在を生きるゆっくり達から失われてしまった美徳である。 図らずもれいむは両親から受け継ぐ筈だった記憶の代わりに、祖先の価値観を復活させた『先祖返り』を起こしていたのだ。 とはいえ、ゆっくりはゆっくり。どんなに壮大な目標を掲げようが、生物界で最弱を誇る饅頭に出来る事などたかが知れている。 『おにーさん』のお仕事を手伝おうにも何がなんだかさっぱり解らなかったし、ご飯を集めてこようにも何処に何があるのかすら知らなくてはどうにもならない。 れいむの意気込みは早々に頓挫した。 「お゛に゛い゛じゃ゛ぁ゛あ゛あ゛あ゛ん゛!!ごべん゛な゛じゃ゛ぁ゛あ゛あ゛あ゛あ゛い゛ぃ゛い゛い゛い゛い゛い゛!!!」 しかし自分が何も出来ない無能であると知ったれいむが号泣しながら『おにーさん』へ謝った時、彼はこう言ってくれたのだ。 「お前、まだ赤ゆだって事忘れてないか?何も出来ないなら、出来る事を覚えりゃ良いんだよ。 第一、子供の仕事は勉強だぞ?お前はまだ何も勉強してないだろうが。俺が教えてやるから、勉強してみろ」 『おにーさん』が教えてくれたのは、お家の中に沢山ある『ぴこぴこさん』の使い方だった。 『ぴこぴこさん』は大抵黒い小窓とセットになっており、使う度に小窓に何かが表示される。 『おにーさん』が言うには小窓に浮かんでいるのは文字と言う物で、『ぴこぴこさん』が何をしてくれるのかを教えてくれるらしい。 だが、文字はとても種類が多く、れいむがどうにか読めるようになったのはアラビア数字が精々。 最終的には二桁まで数える事が出来るようになったものの、平仮名や片仮名は幾つか読める程度以上にはならなかった。 それでも、れいむの赤ゆ言葉が抜ける頃には殆どの『ぴこぴこさん』を扱えるようになっていた。 「これでぴこぴこさんはつかえるようになったよ!」 「ぴこぴこじゃなくてリモコンだっての。……まあ、これだけ使えるなら留守番くらいは出来るか」 手狭になった水槽から出されたれいむに与えられた仕事は『おるすばん』である。 流石に来客の応対などは不可能なので、主にやるのは『おにーさん』の帰宅に合わせて風呂の追い炊きやエアコンのスイッチを入れる程度だが。 『おにーさん』からは『家の中を汚したり物を壊したりしなければ何をしてても良い』と言われていたが、れいむはなるべくリビングから出ようとはしなかった。 (おにーさんのたいせつなおうちは、れいむがまもるよ!!) そんな使命感に駆られ、れいむはリビングのサッシから毎日お外を見張っていたのだ。 決してリビングで日向ぼっこをしていたり、専業主婦よろしく昼ドラに見入っていた訳ではない、と思う。多分。 れいむが留守番を任されるようになってから一ヶ月余り経った頃、事件が起きた。 「ゆっ!ここをれいむたちのゆっくりプレイスにするよ!」 「「「「「ゆ~♪」」」」」 遅刻寸前だった『おにーさん』がうっかり閉め忘れた玄関から、野良らしきれいむの一家が侵入して来たのだ。 「ここはおにーさんとれいむのゆっくりプレイスだよ!!かってにはいってきちゃだめだよ!!」 「ゆん?おかーさん、あそこにへんなれいむがいるよ?」 「ゆ?……ゆっくりできないれいむはゆっくりしねぇ!!」 全く無遠慮に、我が物顔で上がり込んでくる一家を押しとどめようと姿を現したれいむに向かい、全力で体当たりしてくる親れいむ。 生まれて二ヶ月しか経ってないれいむが抵抗できる筈も無く、呆気なく吹き飛ばされてリビングの中央まで吹き飛ばされた。 「ゆぎぃ……いじゃいよう………」 「おちびちゃん!あんなへんなかみのけさんのれいむにちかづいちゃだめだよ!かみのけさんがあんなふうになるよ!」 「かみのけさんがあんないろになるのはゆっくりできないよ!」 「へんなかみのけのれいむはゆっくりしないでしんでね!」 れいむの髪は真っ赤に染まっている。勿論天然だが、明らかな異相を持つれいむをこの一家は『ゆっくりできない』と認定した。 しかしれいむは殺されなかった。病気か何かだと思われたからだ。 痛みに悶えて動けないれいむを尻目に、一家はリビングの様子に目を奪われていた。 カーペットが敷かれたリビングはとても広く、今まで暮らして来たお家とは雲泥の違い。 日当りの良さそうな窓際に置かれたムートンの座布団はふかふかで、実に座り心地が良さそうだ。 お城の形に積み上げられた積み木はカラフルで様々な形が用意されており、いくら遊んでも飽きないだろう。 車輪の付いた滑り台の階段は緩やかで、子ゆっくりでも簡単に登れるようになっている。 犬用の給水器に蓄えられたあまあまジュースは一家全員でも飲み切れまい。 その側に置かれた餌皿には、見た事も無いゆっくり出来そうなご飯が山盛りにされていた。 まさに一家が思い描いた理想の『ゆっくりプレイス』がそこにあった。 余りの感動にしばし無言になっていた一家だったが、一番小さな子れいむが鳴らした腹の音で我に帰る。 「ゆっ!みんな、あそこのごはんさんをいっぱいむーしゃむーしゃしようね!!」 「ほんとう!?あんなにいっぱいむーしゃむーしゃしていいの?ゆわ~い!」 「あんなごはんさんはみたことないよ!おいしそうだね!」 親れいむの言葉に一番大きな子まりさが喜び、恐らく次女であろうれいむがその味を想像して涎を垂らす。 そして一回り小さな子まりさ二匹と子れいむが餌皿に向かって駆け出した。 「まりしゃがいちばんさいしょだじぇ!」「まりしゃがさきだじぇ!!」 「おにぇーしゃんずるい!れいみゅもむーちゃむーちゃしたいよ!」 その姿に苦笑しながら、親れいむも食事をするべく餌皿に向かう。 その足を止めたのは、背後から聞こえて来たか細い声だった。 「……だめだよ……それは、れいむのごはんさんだから………たべちゃ、だめなんだよ………」 「なにいってるの!れいむはしんぐるまざーなんだよ!かわいそうなんだよ! そんなれいむからごはんをうばおうとするれいむはゆっくりしないでしんでね!!」 痛みで涙目になりながらも、赤髪のれいむは餌皿に向かう一家を制止する。 が、親れいむには只の強がりにしか見えなかった。 潰してしまいたいのを我慢しながら、親れいむは餌皿に目を向ける。 視線の先では一着を取ったらしい子まりさが、大きく開けたお口でご飯に齧り付く所であった。 「ゆっくちいただきます!むーちゃむー……ゆげぇえええええ゛え゛え゛え゛え゛え゛っ゛!!」 「ま、まりさぁああああ!?!?!?」「おにぇーしゃぁああん!?」「ゆわぁあああ!?まりさのいもうとがぁあああ!!」 だが、そんな微笑ましい光景が即座に地獄に変わる。 餌に齧り付いた子まりさが突然、明らかに致命傷な量の餡子を吐き出したのだ。 仰天した親れいむが駆け寄るが、子まりさは既に「ゆ゛っ゛……ゆ゛っ゛……」と虫の息。もう助からないのは一目瞭然だった。 それでも一縷の望みを懸け、親れいむは給水器のジュースを勢い良く吸い込んだ。 「……ゆ゛っ゛!?!?!?」 最初に感じたのは違和感。舌先が痺れるような、ちっともあまあまじゃない感覚。 一瞬遅れて襲って来たのは、全身を打ち抜く途轍も無い衝撃であった。 「ぶべぇ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛っ゛!!!!!な゛に゛ごれ゛ぇ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛っ゛!!!!!」 口に含んでいたジュースを思いっきり吹き出す親れいむ。その飛沫は、子れいむの周りに集まっていた子供達に直撃した。 真っ赤なそれが無防備な子供達に降り掛かる。次の瞬間、子供達は魂消るような絶叫をあげて苦しみ出した。 「ゆぎゃああああ゛あ゛あ゛あ゛!!!い゛じゃ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぁ゛い゛い゛い゛い゛ぃ゛ぃ゛っ゛!!!!」 「おべべがぁ!!りぇいみゅのきれいなおべべがぁああ゛あ゛あ゛!!!」 「いだい!いだいぃい!!とって!これとってぇええ゛え゛え゛!!」 「おぎゃあぢゃぁあああん!!いだいよぉおおお!!はやぐべーろべーろぢでぇええ゛え゛え゛!!」 阿鼻叫喚に陥る一家。山盛りになった『激辛スナック菓子』と『タバスコの希釈液』という劇物がもたらした悲劇であった。 「ゆ……だからいったのに………」 赤髪れいむがぽつりと漏らす。耳聡くそれを聞きつけた親れいむが鬼の形相で詰め寄った。 「おばえの、おばえのしわざだね!!ゆるさないよ!!」 「れいむのせいじゃないよ……、れいむはとめようとしたんだよ……。 それより、このままじゃおちびちゃんたちがしんじゃうよ、きっちんにいけばおみずがあるから、それであらえば……」 「ゆっ!だったらゆっくりしないでさっさとおみずさんをもってきてね!!」 「きっちんのながしだいは、れいむたちじゃとどかないよ……、はしごさんをもっていかないと………」 痛む体を引き摺って、赤髪れいむはキャスター付きの滑り台へ向かった。 実はこの滑り台、赤髪れいむの手が届かない所をカバーする為に用意された足場なのだ。 ゆっくり用の遊具の中で、足場代わりになりそうなものがこれしか無かった為である。 車輪が付いているので、赤髪れいむでも一生懸命押せば動かす事が出来た。 「ゆんしょ、ゆんしょ……」 とはいえ、それは万全の体調だった場合の話。 倍程も違う親れいむに突き飛ばされた赤髪れいむに、そんな力は出せなかった。 「なにやってるの!ぜんぜんうごいてないよ!このぐず!!れいむはぐずはきらいだよ!!」 そして赤髪れいむの怪我の元凶である親れいむは手伝おうともしないで、必死に踏ん張るれいむに罵声を浴びせるだけだった。 そうこうしている合間にも、子供達の苦痛の声は続いている。そしてとうとう、一番小さなれいむが痙攣を起こし始め、 「……もっちょ………ゆっくち……しちゃかっ………」 その言葉を最後に、遂に動かなくなってしまった。 「ゆ゛わ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!お゛ぢびぢゃ゛ん゛があ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!」 番だったまりさが残した大切な忘れ形見の、あまりにもゆっくり出来ない最後に母れいむは絶叫する。 何故、どうしてこうなった?母れいむの脳裏で渦巻く疑問。 まりさが死んでご飯が獲れなくなり、周りの草花を喰い尽くして虫さえ寄ってこなくなったお家の代わりを探しているうちに見つけた大きなお家。 随分慌てた様子で人間さんが出て行くのが見えた。恐らくこのお家がゆっくり出来なくなったので他のお家を探しに行ったのだろう。 だったらこの空き家は自分達が貰おうとお家宣言した途端、突然現れた変なれいむに邪魔をされた上に大切なおちびちゃん達を殺されてしまった。 そうだ、全てこの気持ち悪いれいむの所為に違いない! あまりにも身勝手な、真実とは程遠い捏造された記憶から導き出された結論に突き動かされ、親れいむは赤髪れいむに躍りかかった。 「げずな゛れ゛い゛む゛ばゆ゛っ゛ぐり゛じな゛い゛でじね゛ぇ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛!!!!!」 「ゆっ!?」 醜く歪んだ凶相を振りかざして勢い良く跳ね上がって踏み潰そうとする親れいむの姿に圧され、赤髪れいむは咄嗟に転がって避ける。 目標を見失った親れいむは、そのまま先程まで赤髪れいむが動かそうとしていた滑り台に激突した。 赤髪れいむより大きな質量を叩き付けられた滑り台が、与えられた運動エネルギーのままに勢い良く走り出す。 その車輪の先にいたのは、未だにタバスコに苦しみもがく子供達であった。 「ゆ゛ぎゃ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!ごろ゛ごろ゛ざん゛ごっ゛ち゛ごに゛ゃ゛い゛で゛ぇ゛え゛え゛え゛え゛え゛!!」 慌てて横へ転がり、逃げ出す子れいむ。 そして逃げ遅れた子まりさ達が気付いた時には、滑り台は目前に迫っていた。 そして、 「ゆべっ!!」 まだ小さな子まりさを引き潰し、その皮と餡子を車輪に巻き込み、 「ゆがっ!!」 大きい子まりさを跳ね飛ばして、ようやく滑り台は止まった。 「ゆ~おそらを……づみ゛ぎざん゛どい゛て゛ぇ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛!!ゆ゛びゃ゛っ゛!!!!!」 跳ね飛ばされた子まりさを受け止めたものは、お城の形に積み上げられていた積み木だった。 ガラガラと崩れ落ちる積み木に埋もれるまりさを一先ず置き、親れいむは車輪に車輪に巻き込まれたまりさの元へ向かう。 何故なら、それだけの大惨事にも拘らず、まりさはまだ生きていたから。 「おぎゃあじゃああああん………いぢゃいよぅ…………たぢゅけでぇええ…………」 とはいえ、最早助からないのは明白だった。 生まれて間もない赤ゆの柔らかい肌が仇となり、体の大部分を車輪に巻き込まれてしまった為に動く事すら敵わない状態。 溢れた餡子が車輪に押し戻され、塞がれていたのも不運であった。 自力で這い出す事も出来ず、傷口を車輪で塞がれているので失餡死すら出来ず、まりさに出来たのは母に助けを求める事だけだった。 「おぢびじゃあああああん!!いまたすけるからねぇえええ!!」 「ゆっ!だめだよ!いまうごかしちゃったら……!!」 赤髪れいむの制止すら聞かず、親れいむはまりさの上に鎮座している滑り台を退かそうと動かした。動かしてしまった。 「ゆ゛ぐぁ゛w゛ぜd゛r゛f゛t゛g゛y゛ぶじごl゛p゛!!!!!!!!!」 声にならない叫び声をあげ、まりさがぷくーっ!したかと思った次の瞬間、餡子を散らして爆ぜた。 何が起こったのか理解できずに硬直した親れいむに、返り餡が浴びせられる。 ほかほかの、まだ温かい餡子が親れいむの金縛りを解いた。 「お………おちびちゃぁあああああ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん゛ん゛ん゛ん゛っ゛!!!!!!!!!」 先程までの絶叫を超える、とんでもない声量の絶叫に窓ガラスがビリビリと震える。 親れいむが滑り台を動かした事で体内の餡子が押し出され、まりさの体が内圧に堪えられずに破裂したのだ。 赤髪れいむの制止を聞いていれば、あるいは助かる可能性があったのかも知れない。 よりによって親れいむは自分でその可能性を摘み取ってしまったのだ。 しかし親れいむはそれを認めなかった。 餡子をフルに回転させ、自分の子供を殺した犯人を捜す。 瞬き程の時間を掛け、親れいむは赤髪れいむが犯人であると確定した。 「こぉおおおのぉおお!どげすがぁあああああ!!!」 「ゆ゛っ゛!?」 鬼の形相で睨みつけてくる親れいむに、赤髪れいむの全身がすくみ上がる。 「おちびちゃん!このげすをころすよ!てつだってね!………おちびちゃん?」 自分の呼び掛けに返答が無い事を不審に思った親れいむが、積み木のあった場所に目を向ける。 そこにあったのは、全身を積み木に貫かれたまりさの姿だった。 「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ゛!!!」 最早何度目かも解らない親れいむの絶叫が響き渡る。 積み木は前日に赤髪れいむと『おにーさん』によってお城の形に積み上げられていた。そこにまりさが突っ込んだのだ。 屋根に使われていた三角錐、城壁に使われていた立方体に直方体、塔に使われていた円柱や角柱。 怪我をしないよう角を丸く削った配慮も意味を成さず、方体に削られ、円柱に打たれ、とどめに中枢餡を三角錐に貫かれたまりさは悲鳴を上げる間も無く即死したのだ。 一先ず置かれた時にはもう死んでいたのは幸いだったのだろう、親れいむに見捨てられる瞬間を目撃しなくて済んだのだから。 「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!でい゛ぶの゛お゛ぢびぢゃ゛ん゛だぢがじん゛じゃ゛っ゛だぁ゛あ゛あ゛あ゛!!!…………ゆっ!?」 相次ぐ愛娘の死に狂乱していた親れいむがふと気付く。 親れいむのおちびちゃんはまりさ、れいむ、まりさ、まりさ、れいむ、の順番である。 その内死亡が確認できたのはまりさ、まりさ、まりさ、れいむ、だ。 (……そうだよ!れいむにはまだれいむににたおちびちゃんがいるよ!) そう、次女に当たるれいむはまだ無事な筈だ。先刻、滑り台がぶつかる寸前に逃げ出したのを親れいむは目撃している。 だが、先程の呼び掛けに返事を返してくれなかったので忘れていたのだ。 まさかタバスコにやられてしまったのか?不安になった親れいむが視線を巡らすと、親れいむから若干の距離を置き、子れいむがこちらの様子を伺っているのが目に入る。 「おちびちゃあああん!!ぶじだっ「こっちくるなぁああああ!!」ゆ゛っ゛!?!?」 我が子の無事を喜び駆け寄ろうとした途端に拒絶され、親れいむの足が止まる。 よく見れば子れいむは警戒心を露にしており、親れいむの事を仇を見る目で睨みつけていた。 「ど……どうしたの、おちびちゃん?れいむはおかーさんなんだよ……?どうしてそんなめでみるの……?」 恐る恐る問いかける親れいむに、子れいむは憎悪の篭った昏い瞳を向けて吐き捨てる。 「ゆっくりごろしのゆっくりできないおやは、ゆっくりしないでしね!!」 「どぼじでぞん゛な゛ごどい゛う゛の゛ぉ゛お゛お゛お゛お゛お゛!?!?」 愛娘から浴びせられた罵声に目を剥いて驚愕する親れいむ。 しかし、子れいむは親の言葉を一蹴した。 「どうしてって、よくいえるね!れいむのいもうとたちをころしたのはおまえじゃないかぁあああ!!」 そう、自分の所行をまるで理解していない親れいむの凶行を、子れいむは全て目撃していたのだ。 毒を食べる様命令して妹まりさを殺し、自分達に痛くなる液体をぶち撒けて妹れいむを死なせ、滑り台で姉まりさを跳ね飛ばした上に妹まりさを轢き、とどめまで刺した。 いや、それ以前にこの地獄のような場所に子れいむ達を連れて来たのは他でもない、この親れいむである。 既に子れいむには目の前のゆっくりが親であるという認識は無い。姉妹を殺し、自分をも苦しめた仇敵にしか見えなかった。 一方、親れいむは娘の拒絶に困惑していた。 一体何を言っているのか?親れいむが子供達を殺しただなんて、とんでもない言い掛りだ。 第一、子供達を殺したのはあの気持ち悪いれいむであり、一緒に制裁しようとして無事な娘を呼んだのに。 そこまで思考が及んだ時、親れいむの脳裏に閃くものがあった。 (……ゆ?もしかして、おちびちゃんはあのげすのなかまなの?) それは証拠も何も無い思い付きだが、親れいむはその仮定をあっさり肯定してしまう。 途端に親れいむの視界から娘が消えた。その代わり、ゆっくり出来ないゲスれいむが目の前に居る。 体の奥底から湧き上がる憎悪に身を任せ、親れいむは先刻まで愛娘と信じていた子れいむに踊り掛かった。 「ゆっくりできないげすはしねぇええええええ!!」 突然跳ね上がった親れいむを、子れいむは滑り台の時と同じく転がって避けようとする。 「ごーろごーろするよ!!……い゛じゃ゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛!!!」 子れいむが転がった途端、余りにも堪え難い痛みが全身を貫く。皮のあちこちにタバスコが染み込み、火傷と同じケロイド状態になっていたのだ。 何かが触れる度に悶えて転げ回れば転げ回る程、被害は拡大していく。 痛みに霞む子れいむの視界に、上空から親れいむのあんよが急速に近付いて来る様が映し出される。 「ごっ゛ぢぐる゛な゛ぁ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!」 激痛で満足に動けない体では避ける事も出来ず、子れいむは親れいむの踏み付けを喰らうしか無かった。 「ゆ゛びぃ゛い゛い゛い゛い゛い゛!!!!い゛じゃ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぁ゛あ゛あ゛あ゛あ゛い゛い゛い゛い゛い゛ぃ゛い゛い゛い゛い゛!!!!!!」 一回り大きな親れいむの体が子れいむを押し潰す。だが、子れいむは生きていた。 中途半端に避けた所為で、体の大部分を潰されても中枢餡は無事だったからだ。 どうあっても助からないのは目に見えていたのだが。 「ゆっくり!!できない!!くずは!!ゆっくり!!しないで!!しねぇ!!!」 「ゆ゛ぎっ゛!!い゛だい゛っ゛!!や゛べで!!ぢん゛ぢゃ゛う゛!!でい゛ぶ!!じん゛じゃ゛う゛ぅ゛う゛う゛う゛う゛う゛!!!」 親れいむが子れいむの上で飛び跳ね始める。子れいむにとどめを刺すつもりなのだ。 「や゛べで!!お゛ぎゃ゛あ゛じゃ゛ん゛や゛べでぇ゛え゛え゛え゛!!」 「うるさいよ!!おやにしねっていうげすは!!れいむのおちびちゃんじゃないよ!!」 微妙に中枢餡を外して執拗に繰り返される踏み付けに、子れいむが先程までの遣り取りを棚に上げて助命を懇願するが、母れいむは耳を貸さない。 子れいむは必死で逃げ出そうとするが、動き出すよりも先に母れいむの攻撃が当たる為に動く事もままならない。しかしその時、双方にとって不測の事態が起きた。 「ゆわあっ!?」 「ゆ゛っ゛!?」 子れいむの執念が通じたのか、親れいむが足を踏み外して無様に転げ落ちたのだ。その隙に子れいむは這いずるように逃げ出す。 「ゆ゛びぃ゛……ゆ゛ぐぅ゛………」 子れいむの体は半分が潰され、餡子が半分程も流れ出した状態であった。 こうなっては最早手の施しようは無い。むしろ一息に潰してしまった方が余程慈悲深いだろう。 それでも、子れいむは母から逃げるように這いずり始める。 激痛に顔を歪め、一歩ごとに餡子を漏らしながら、それでも尚見せる生への執着を、 「どこへいくの!?にがさないよ!!」 粉微塵に粉砕するべく、親れいむは猛然と子れいむに襲い掛かった。 満身創痍の子れいむと殆ど無傷の親れいむ。普通に見ればもう結果は見えているも同然であったが、それでも子れいむは歩みを止めない。 いよいよ母の兇手が届こうかという正にその時、子れいむはギリギリで目的の場所に辿り着いた。 「ゆ゛わ゛ぁ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ゛!!」 「ゆぎゃああああぁああ゛あ゛あ゛あ゛っ゛!?!?!?」 親れいむが再び転げ回る。しかし今度のは自爆ではない。 「ゆ゛ぎぃ゛い゛い゛い゛い゛!!でい゛ぶの゛あ゛ん゛よ゛がぁ゛あ゛あ゛!!でい゛ぶの゛びぎゃ゛ぐがぁ゛あ゛あ゛あ゛!!」 親れいむが勢いよく踏みつけたのは、子れいむが最後の力を振り絞って引き寄せた積み木だった。 そう、子れいむは姉まりさの命を奪った積み木を目指していたのである。 「ゆ゛っ゛ゆ゛っ゛……ざまあみろ、おねーちゃんといもうとのかたきだ……ゆぶぅっ………」 壮絶な笑顔を貼付け、子れいむはみっともなく転げ回る母を一頻り嘲笑うとそのまま力尽きた。 瀕死の体に鞭打ってまで求めたのが本当に敵討ちだったのだろうか?最早それは誰にも解らない。 ただ一つ確かなのは、子れいむ達姉妹が全滅した事で親れいむがしんぐるまざーからただのゆっくりに戻った、という事だけであった。 赤髪れいむは目の前で置きた出来事が信じられなかった。 母と娘が互いを罵り合い、そして殺し合った光景が。 「なんで……どうして……、おかあさんなんだよ………おちびちゃんなんだよ………かぞくなんだよ………」 見知らぬ自分の為に加工所へ行った父、知らずにとはいえ自分の為に毒を食べた母。 無償の愛を受けて生まれた赤髪れいむにとって、子を殺す親の存在なぞ理解の範疇に無い。 まして『ゆっくりがえし』を目標に立てている身からすれば、親を殺す子は居てはいけないもの。 混乱の極地に陥り、ただ震えているしか出来なかった赤髪れいむの漏らしたつぶやきを、親れいむは激痛の極地に居ながらも聞き逃さなかった。 「お゛ばえ゛ぇ゛……お゛ばえ゛の゛ぜい゛だぁ゛あ゛あ゛……でい゛ぶの゛お゛ぢびぢゃ゛ん゛が……み゛ん゛な゛じん゛じゃ゛っ゛だじゃ゛な゛い゛がぁ゛あ゛あ゛あ゛…………!!」 「ゆ゛う゛ぅ゛う゛う゛う゛う゛う゛!?!?」 とんでもない言い掛りだが、赤髪れいむにはそれを否定することも抗議する事も出来なかった。 角の丸められた積み木にあんよの大部分を引き裂かれ、先程の子れいむを彷彿とさせる大怪我を負いながら。 鬼の如き形相で睨みつけ、地獄の底から響くような声で呪詛を叩き付けてくる親れいむの姿に、一切の思考が麻痺してしまったのだから。 「ぞごぉ゛お゛お゛お゛う゛ごぐな゛ぁ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛……………お゛ばえ゛だげばゆ゛る゛ざな゛い゛よ゛ぉ゛お゛お゛お゛…………」 「ゆんやぁああああああぁああああああっ!!こないでぇえええええぇえええええええ!!」 幽鬼のようにずり、ずりと這い寄ってくる親れいむ。その余りの迫力に赤ゆのようにしーしーを漏らしながら、赤髪れいむは涙を流して怯えるだけ。 金縛りになった赤髪れいむの目前に立ち、親れいむは鬼の形相のまま彼女に迫った。 「じぃ゛い゛い゛い゛い゛い゛ぃ゛い゛い゛い゛い゛ね゛ぇ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛ぇ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛!!!!!!」 「ゆぎゃぁあああああ゛あ゛あ゛あ゛!!……ゆ゛げぇ゛っ゛!!」 恐怖が限界に達したのか、赤髪れいむが餡子を吐く。血よりも尚真っ赤な色をした餡子が返り血のように親れいむに降り掛かる。 「ゆ゛ぎべぎゃ゛お゛ごお゛お゛お゛う゛う゛ぅ゛う゛う゛う゛!?!?!?!?」 次の瞬間、名状し難き悲鳴を上げて悶絶したのは、親れいむの方であった。 全身を苛む痛みを一瞬で吹き飛ばす激痛に転げ回り、先程赤髪れいむが漏らしたしーしー溜まりに親れいむが突っ込む。 「ゆ゛じゃ゛ぎゃ゛ぎごげぐぐぐぎぼぉ゛お゛お゛お゛お゛お゛!!!!!!!!!!」 破けたあんよから覗く親れいむの餡子を、赤髪れいむのしーしーが強烈な痛みで灼いていく。 灼熱する痛みに脳裏を真っ白にして悶え苦しむ親れいむに度肝を抜かれ、赤髪れいむは立ちすくむのみ。 「どぼじで…………でい゛ぶが…………ごん゛な゛べに゛……………、も゛っ゛ど………ゆ゛っ゛ぐり゛………じだがっ゛………………」 たっぷり苦しみ抜いた後、末期の言葉でさえ自分の罪を認めないまま、親れいむも先立った子供達の後を追う。おそらくあの世でも殺し合うのだろうが。 後に残された赤髪れいむはそのまま『おにーさん』が返って来るまで呆然としていたのだった。 『ゆっくりは、ゆっくり出来ないと判断したものを排除しようとします。 ゆっくり出来ないものには個体差がありますが、大きく分類すると『自分の命を脅かすもの』と『自分を不快にさせるもの』に分かれます。 前者は言うまでもありませんが、後者は矯正が必要な場合が多々ありますので、注意が必要です。 ゆっくりは異相の同属を認めません。自分と同じようで違うものを見せられて不安になってしまうからです。 お飾りを無くしたゆっくりが排除されるのも同様で、自分がお飾りを無くした様に感じられて不安になる為です。 ですので、同属への攻撃癖を矯正する場合は不安を取り除く方向で教育しましょう。 また、ゆっくりは自分の罪を受け入れる事をしません。悪い事をした、と認めてしまうとゆっくり出来ないからです。 その為往々にして『自分は悪くない、全部あいつが悪い』と責任転嫁してしまう事がよくあります。 まずは自分がやった事を認めさせる事から始めましょう。 この際にお仕置きは控えましょう。苦痛から逃げる為に口先を合わせて来る事がありますが、心の中では事実を認めていません。 一方的に責め立てるのでは無く、こんなことをしたらゆっくり出来なくなる、と認識を変えさせる事を第一にしましょう。 悪い事をしたら、誰が、どのようにゆっくり出来なくなるのかを理解できるまで説明してあげてください。 根気のいる作業ですが、この基本の躾が出来ないとゆっくりはゲスになり易くなってしまいます。 何事も基本が肝心、ゆっくり躾けていきましょう』 ~新ゆっくりバッジ認定協会監修『ゆっくりの躾け方 バッジ取得マニュアル』より抜粋~ 長い回想から目覚めたとき、れいむは自分に掛けられたタオルケットに気が付いた。 どうやら回想しながら眠ってしまったらしい。時計に目をやれば朝の八時、『おにーさん』はもうとっくに出掛けてしまってる時間だ。 起き抜けで霞む目を瞬かせると、頬が何やらごわついているのを感じる。 (ゆっ、れいむ、ないたままねちゃったんだ……。 れいむがなきながらねてるのをみて、おこさないようにしてくれたんだね……。ありがとう、おにーさん……) 涙に暮れる様を見られて尚落ち着ける程、れいむの肝は太くない。その事を慮ってくれたのだろうとれいむは察していた。 あの野良れいむ親子の襲撃において、親れいむを悶絶死させたれいむの体液を調べた『おにーさん』は、残酷な事実をれいむに告げたのだ。 「れいむ、お前……多分、子供が作れない体質になったんだ」 『おにーさん』に因れば、れいむの中身は豆板醤と呼ばれるものに近いらしい。餡子と同じく豆を原料にしているからだろうか。 ただ、一般に出回っている豆板醤の辛さを大きく上回っており、殆ど唐辛子ペーストと呼んで良い程なのだと言う。 それ故れいむから排出される全ての体液が辛味を帯びているのだ。親れいむが死んだのはその所為だ。 問題はそれが『全ての体液』に含まれている事にある。しーしーやうんうんだけじゃなく、汗や涙に唾液、そしておそらく精子餡にも。 すーりすーりやぺーろぺーろ等、ゆっくりのスキンシップには体を触れさせるものが多い。それは即ち汗や唾液に触れる機会が多いということ。 ゆっくりにとっての劇薬で構成されている今のれいむには、それらが一切出来ない。 それだけではない。子供をにんっしんっするならパートナーとのすっきりーっ!が必要だ。すっきりーっ!で放出される体液は精子餡だけではない。 まむまむから分泌される潤滑液や快感に伴う発汗、ぺーろぺーろ等の前戯で交わす唾液等、互いの体液が満遍なく混じり合うのがすっきりーっ!である。 そんな行為をれいむが出来る訳が無い。更にいえば、れいむの中身に触れた精子餡は例外無く死滅するであろう事も解っている。 つまり、れいむは子供を生む事も生ませる事も出来ないのだ。 あのれいむ親子のように、いや自分を生んでくれた両親のように自分のおちびちゃんとゆっくりする事が出来ない。それはどんな拷問よりも尚深い苦しみだった。 この体質を治せないのかと尋ねても、『おにーさん』は「それは出来ない」と即否定した。 「お前の体質は実験、もとい病気の治療に因るものだ。こればかりはどうしようも無いな」 身も蓋もない断定に、れいむの絶望は深くなるばかり。 今でこそこうして昔話にも出来るが、当時は自殺しなかったのが不思議な位の荒れようだった。 ……いや、本当は今でも引き摺っている。 れいむが『おにーさん』のお家から一歩も外に出ないのは、あの野良の親子のように迫害されるのを怖れるだけではない。 もし、お外で優しいゆっくりと電撃的な出会いを果たしても、すっきりーっ!はおろかすーりすーりすら出来ない身ではどうしようもないのだから。 『おにーさん』をゆっくりさせようと頑張るのも、もしかしたら番を迎える事すら出来ない事の代償なのかも知れなかった。 時折、あの親子の事を思い出す事がある。 想像を絶する殺し合いを始めるまで、あの親子はとても仲良さそうにしていた。れいむには到底望めない家族の団欒があった。 その度にれいむは涙する。恐怖からではなく、羨望で。 『おにーさん』もその事は知っている。だから今日も涙に濡れて眠るれいむを起こさないでくれたのだろう。れいむは『おにーさん』の温情に感謝する。 リビングに置かれた茎の上で、空調に揺れるありす。 このありすはれいむとは違う体質になる可能性が高いらしい。その為ぺーろぺーろもすーりすーりも禁止されている。 この子はどんな子になるんだろう。れいむの様に生きてるだけでゆっくりを殺しうる危険なゆっくりになるのだろうか。 それとも、他のゆっくりとも一緒にゆっくり出来るゆっくりになるのだろうか? 「ゆ~♪ゆんゆんゆ~♪ゆっくりうまれてね~♪」 TVの児童番組で覚えた下手糞な子守唄を歌って聞かせながら、れいむは思う。 (おちびちゃん、ゆっくりしたこにうまれてね。れいむがゆっくりできないぶん、みんなをゆっくりさせてあげてね!) 父母と姉妹から貰ったゆっくりを、この子にも与えよう。そしてその分この子が誰かをゆっくりさせてくれるなら、れいむは最高にゆっくり出来る。 ありすが身震いを始める。生まれる前兆だ。 さあ、まずはどんなおはなしをしようか。 そんな事を思いながら、れいむはありすの誕生をゆっくり見守っていた。 ※と、いう訳で一言あきの「餡子ンペ09」参加作品です。 テーマは3.改造「失敗作の末路 or 無双 or リハビリ」。 ……実はこれ書き始めたの十月だったりします。 「遅ぇよ!」「長ぇよ!」等のお叱りはご勘弁を。本人が一番気にしてますんで。 ……後編も順調に滞っています。本当に十二月中に書き上がるのだろうか…… いや、書き上げなきゃ駄目なんですが。頑張ります。 お読みいただき、ありがとうございました。 ……冒頭のお兄さんの独白、実は実体験だったり。 時間か筆力、勝手に生えてこないかなぁ…… 今まで書いたもの ふたば系ゆっくりいじめ 274 嘘つきゆっくり ふたば系ゆっくりいじめ 277 騙されゆっくり ふたば系ゆっくりいじめ 301 勘違いゆっくり ふたば系ゆっくりいじめ 314 仕返しゆっくり ふたば系ゆっくりいじめ 410 お尋ねゆっくり ふたば系ゆっくりいじめ 557 捕まりゆっくり 挿絵 byキリライターあき 挿絵 by嘆きあき トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る キリライターさんやっぱ画力すげぇわ… -- 2021-02-18 10 54 02 もう赤髪れいむ胴付きになっていいんじゃないか「正論」 -- 2016-11-13 23 52 47 ある種の実験で誕生した希少ならぬ奇形種ネタって好きw このアイディアで他の人も、体質変化型のゆっくりを描いて欲しい 今度はかれ~いむ(カレーれいむ)や、ゴマりさ(胡麻まりさ)とか・・・w -- 2014-05-10 18 40 37 危険が迫ると毒や血を噴出して威嚇するトカゲを思い出した -- 2014-03-08 10 29 59 んほぉおおおお!!!茶髪のありすも赤いれいむも素敵よぉおおおお!!!!! -- 2014-01-19 18 34 29 赤れいむいいわぁ… -- 2013-08-05 00 29 08 親れいむやっぱジコチューだなー。 -- 2013-07-26 14 49 36 赤髪霊夢大好き人間です⭐ -- 2013-07-12 17 43 30 親れいむアホウじゃんww -- 2013-02-18 17 49 47 息をするように死んでくな、こいつら・・・ -- 2012-10-03 21 47 02 赤髪れいむ以外はクズ過ぎwww -- 2012-09-15 21 55 47 赤髪れいむゆっくりにとっての兵器持ちすぎだろww -- 2012-08-09 14 47 43 うまそう -- 2012-07-28 17 22 16 赤髪ゆっくり霊夢が可愛い件について -- 2012-05-28 19 45 34 れいむ種がかわいい・・・だと・・・(赤髪限定) -- 2012-01-10 22 07 55 野生のれいむ種殺意持ったの始めて。死んでざまあww -- 2012-01-08 11 27 40 キリライター絵上手すぎだろ…w しかしss長すぎ -- 2011-11-02 05 38 34 激辛れいむ飼ってみたいww -- 2011-10-22 20 44 20 キリライターあきsの絵はいいなぁww 苦痛にもがき苦しむでいぶ一家の絵イイ! -- 2011-10-22 10 01 26 ↓↓ おまえが知恵遅れ -- 2011-08-13 10 00 49
https://w.atwiki.jp/yakimashiya/pages/4.html
証明写真の焼き増し、高いなぁ・・と思ったことありませんか? 就職活動や転職活動で提出する履歴書。 その履歴書に必ずと言っていいほど貼る証明写真、ありますよね? あれって何気に高いと思ったことありませんか? 街の写真屋さんに証明写真の焼き増しに行くと、1枚350円とか本当に高いところだと1枚600円なんてお店も あるそうです。。3cm×4cmの顔写真が1枚600円だなんて驚愕しました。 高いのを我慢して焼き増しして、気合いを入れて履歴書書いて、企業に提出。 結果は残念ながら不採用・・。でも履歴書に貼った写真は返って来ない・・。 応募すればするだけ、1枚何百円もする証明写真が必要なのです。 今のご時世、就職活動といえば何十社と受けることは珍しくありません。 50社受けたとすると、証明写真も50枚は必要になります。 1枚350円だとすると、写真代だけでなんと17500円もかかってしまうのです!! こんな状況に、なんとか就職活動をする皆さんの力になりたい。 お金のことを気にしないで、どんどん積極的に就職活動をしてもらいたい。 そんな思いから、履歴書サイズの証明写真の焼き増し専門店 焼き増し屋 が 生まれました。 焼き増し屋では、1枚最安50円という破格の値段で証明写真を提供しております。 100枚プリントしてもたったの5000円です。 安いからといって、手は抜きません。高画質プリントで多くの就職活動生に 喜んでいただいております。 焼き増し屋では、写真屋さんで撮ってもらったデータCDの画像から 安く大量に証明写真の焼き増しが出来ます。 また万が一、証明写真のデータが無くても、証明写真の残り1枚さえあれば、 プリントからでも焼き増し可能です。 開店当時から口コミで多くの就活生のみなさんにご注文頂いております。 就職活動・転職活動される方のお役に立ちたい。 証明写真焼き増し専門店 焼き増し屋 http //www.yakimashiya.com/
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/3827.html
『びっくりしていってね!!』 9KB いじめ 虐待 び どうも気に入らん、ゆっくりというのは。 生まれたばかりから私はゆっくりしてると言い張る癖に、甘味を要求し、高級な住まいを求める。 そのくせ、断ればゆっくりしていない。こんなにゆっくり出来ない私は不幸であるから、 私をゆっくりさせるのが人間としての生まれ持った使命であると宣う。甚だ理不尽だ。 第一、私はゆっくりしていると云うくせに、不満を持つとゆっくり出来ていないと云う。 これでは矛盾も良い所だ。私は以前、ペットとして飼っているれいむに尋ねてみた事がある。 「れいむは、ゆっくりしているのか?」 「ゆゆ? ゆっくりしてるにきまってるでしょ! へんなこというんじゃないよ、くそにんげん!」 「それならば、甘味も住まいも、番もいるまい」 「はあああああああ!!? いるにきまってるでしょおおおお!!?」 「何故だ?」 「ゆっくりできないからでしょおおおおおおお!!?」 罵倒にせよ何にせよ、ゆっくりとは語彙に乏しい。そう思いつつも私は、次の質問を投げかけた。 「じゃあ、れいむはゆっくりしてないんだな?」 「ゆああああああああ!!? ゆっくりしてるにきまってるでしょおおおおおお!!」 「じゃあ、甘味も住まいも番があって、初めてゆっくりしてると?」 「あたりまえでしょおおおおおおおおお!!?」 「じゃあ、やはり、元来はゆっくりしていないのか?」 「ゆっがああああああああ!! ゆ、ゆっぐじじでるにぎまっでるだろおおおおおお!!」 「しかし、先程は」 「う、うるざいいいいいいいいい!! だまれええええええええ!! どにがぐ、れいぶにだんなざんもっでごいいいいいい!!」 れいむは、ぷんすかと怒りながら私の元を去った。これではまるで、一企業に居座る無能な上司のようだ。 どうにかせねばならんだろうと、私は思った。捨てるのは簡単だが、公園に棲み着いた野蛮な野良ゆっくりになられてはこまる。 野良ゆっくりは度々、生ゴミを漁り、悪臭を撒き散らし、市民の貴重な税金を清掃や駆除に使わされている。 とくに、私の住む町では酷いものがある。 余りに多くの野良ゆっくりがいるものだから、定期的な駆除や清掃に税金を割かれ、学校の建て替え費用が丸々吹き飛んでしまったのだ。 子供達は大いに泣いた。私は、それに加担するような人間にはなりたくない。ならば、殺してしまえば良いが、それでは興がない。 ゆっくり、ゆっくり、ゆっくり――びっくり。 唐突に私の頭の中で、びっくりという単語が出てきた。私は大いに歓喜した。まるで、油田を掘り当てたかのように。 語呂が似ているとはいえ、ゆっくりとは全く違うびっくりというものに浸したら、れいむは一体どうなるのであろうか。 前述のれいむに対しての質問から、既に三日経っていた。れいむは相変わらず番を要求し、自分をゆっくりさせろと云う。 「おい! きいてるのかくそじじい! れいむにだんなさんを」 「うわあああああああああああああ!!」 「ゆわああああああああああああああ!!?」 私は突如として大声を上げた。れいむは驚き、仰け反っている。なるほど、これは楽しい。 口を大きく開けて、目をひん剥き、間抜けにも涎を垂らして驚くれいむの表情は、すこぶるゆっくりしていなかった。 「な、なんなんだあああああああああ!!?」 「よし! 決めたぞ、れいむ。 これから私は、れいむを驚かし続ける」 「ゆ? ゆ? ゆはあああああああああ!!?」 「ただし、期間は一ヶ月に限定する。驚く事に耐え、一ヶ月を過ぎれば番をやろう!」 「ふ、ふざけるなああああああああああ!!」 「嫌なのか?」 「あたりまえだろおおおおおおお!!」 いつも以上に顔を歪めて、憤るれいむ。私は、この条件を呑まない限りは番もあり得ないし、赤ゆも望めないと云った。 「ゆぎぎ……くそにんげんのくせに、えらそうに……」 「どうする? 野良ゆっくりの生活でも営むか? 甘味も無ければ、安寧に満ちた生活も無いぞ」 「ゆぐぎぎぎぎ……ぜったいだよ! やくそくはぜったいまもるんだよ!!?」 「勿論だ。 ……うわあああああああああああああ!!」 「ゆあああああああああああああああ!!!?」 こうして、れいむの驚愕生活は始まった。最初は突拍子もなく大声を上げて、驚かす程度。 「うわあああああああああああああ!!」 「ゆあああああああああああ!!!?」 ある時は、れいむが食事中の時に大声を出した。 「うわああああああああああ!!!」 「ゆやああああああ……ゆげっ、ゆげほっ! ゆげふぉっ!!」 ドライフードが喉につっかえ、咳き込むれいむ。その後で、散々小言を言われたのは想像に難くない。 「しーしー、すっき」 「うわああああああああああああ!!」 「ゆやあああああああああああああ!!? ゆぼぼぼぼ!!」 用を足している最中に驚かしたものだから、れいむのそれから排出される液体が、ひっくり返った事によって、れいむ自身の顔に降り注いだ。 ひっくり返った拍子に後頭部もとい、背中を糞尿に密着させる事もあった。れいむは、汚物と恥辱に塗れたせいか、しくしくと泣くだけだった。 またある時は、れいむが深い眠りに落ちているときに大声を上げた事もあった。 「ゆぴ~……ゆぴ~……」 「うわああああああああああああああ!!!」 「ゆぴひゃあああああああああああああ!!? ゆっ!? ゆ!? ゆぎいいいいいいいい!!!」 深い眠りを妨げられたと気付いたれいむは、悔しさに歯軋りをしながら、叫び声を上げた。 それらを何度も繰り返す内に、れいむの頬は痩せ、目の下には隈(くま)を作っていた。未だ、一週間しか経過していない。 「むーしゃむーしゃ……」 食事中のれいむに、私は尋ねた。 「れいむ、そろそろ限界か? 今、諦めるなら番も無いが、今まで通りの生活ぐらいなら許してやるぞ?」 「むーしゃむーしゃ……」 憔悴したれいむからは、何の返事もなかった。それは、驚愕生活を続行するという意思表示でしかなかった。 「そうか、分かった」 「……むーしゃ、むーしゃ……」 一週間が過ぎて、私は少々思い悩んでいた。突拍子もなく叫ぶのはいいのだが、それだと単調でしかない。 れいむは確かに窶(やつ)れた。しかし、今となっては大声を出しても何の反応もない。ただ、一瞬だけ震えるのだ。 一応ながら、効果はあるだろう。だが、大した反応も得られない上に、れいむは大声に少しずつではあるが慣れ始めている。 となれば、爆竹でも使うほかないだろうというのが、私の考えである。 「ゆぴぃ……ゆぴぃ……」 寝入ったれいむの側に、私は爆竹を撒き散らして、導火線に火を付けた。途端にバチバチという激しい音がして、一分程それが続いた。 「ゆびびびびび、ゆびいいいいいいいいいいいいい!!!」 爆竹の破裂音にあわせて、れいむは断続的に叫び声を上げた。爆竹が全て鳴り終わると、れいむは一層大粒の涙を流して泣き声を上げた。 「ゆっびいいいいいいいいいいいいいいい!!!!」 睡眠時。 「ゆびぎゃあああああああああああ!!!」 食事時。 「むーしゃむーぶびぎゃあああああああああああ!!?」 排泄時。 「ゆびびびび、ゆぶりいいいいいいい!! ゆっ……ゆっ……」 たまに大声と併せて爆竹を鳴らす。 バチバチバチバチ。 「うわああああああああああああああああああ!!」 「ゆやあああああああああああああああああああああああ!!!!」 如何なる時も、突発的に、散発的に爆竹を鳴らした。その度にれいむは慌てふためき、驚き、涙を流した。 れいむはますます窶(やつ)れていった。 充血した目に瞼を垂らしながら、終始眠たそうに、口元はだらしなく開き、歯を見せながら涎を垂らしている。 しかし、それでも二週間を迎えたばかりであった。一ヶ月というのが約束であるから、約二週間の期間が残っていることになる。 「れいむ、そろそろ辛いんじゃないか? 諦めようか?」 「だんなざん……だんなざん……おぢびぢゃん……おぢびぢゃん……ゆ゙……ゆ゙……」 番と赤ゆに対する欲求、バイタリティは凄いものだと感じた。自らが欲するものならば、どこまでも墜ちて、ゆっくりとは耐える生物なのだろうか。 いずれにせよ、ギヴアップの声は聞かなかった。約束通り、あと二週間は驚愕してもらおう。 しかし、爆竹を鳴らすのも飽きたものだ。効果覿面であることに違いはないのだが、如何せんこちらまで耳鳴りがしてくる。 ならば電気を使うべきだろう。世にはテーザーなる、鎮圧用のスタンガンがある。私は、文明社会に感謝した。 「ゆっびいいいいいいいいいい!!!?」 素っ頓狂な声が聞こえてきた。私がテーザーを、れいむに向けて発射したせいだ。五万ボルトの電圧が、れいむの体を駆け巡っている。 「どうだ、びっくりしたか?」 「もはやびっぐりじゃなぐで、ぎゃぐだいだろうがあああああああああ!!!」 「そりゃそうだ!」 「おいいいいいいいいいいいいい!!!!!」 骸骨が喋っているようで、何だか気持ちが悪かった。それから結局、大声と爆竹でれいむを驚かし続けた。 れいむは骨と皮というよりは、皮と皮だけになりつつあった。それでも耐え続け、約束の日まで後一日となった。 私はペットショップでまりさを購入すると、れいむの前に突き出した。 「ゆゆ……ゆ! まりさはまりさだよ! ゆっくりしていってね!」 「ゆぐ……ゆぐ……ようやぐ……やっど……ゆっぐじ、ゆっぐじじでいっで」 バンッという音と共に、まりさが爆裂した。皮と餡子が四散し、帽子の欠片がヒラヒラと空中を舞っている。 「ゆ、ゆやああああああああああああああああああああああああ!!!!?」 「どう、びっくりした? 余った爆竹を巻き付けておいたんだけども」 「ぼ、ぼうやべでええええええええええええ!!!」 れいむはまりさの目玉を顔に引っ付けたまま、涙を流していた。 そしてとうとう、約束の日がやってきた。私はこれから、一ヶ月前の日々が再びやってくるかと思うとゲンナリせずにはいられない。 とはいえ、約束は約束であるから、守らねばならない。ペットショップで再びまりさを購入すると、れいむの前に突き出した。今度は爆竹を巻き付けたりはしない。 「ゆっぐじ! ゆっぐじぃ! ゆっぐじじでいっでねっ!!」 「ゆ!? ゆ、ゆん……まりさはまりさだよ……ゆっくりしていってね……!」 「ゆっぐじいいいいいいい!! ずーり! ずーり!!」 「ゆゆっ……」 端から見れば骸骨が生首に頬擦りしているのだ。気持ちが悪くて仕方がない。 まりさはまりさで、異常なほどに痩せこけ、目がギラついたれいむに頬擦りされている事に青ざめていた。 それから再び一ヶ月が経った。れいむは以前の様にふっくらと肥え、まりさと番になり、赤ゆを儲けていた。 れいむの額にそびえる、緑の茎とそれにぶら下がった実ゆが、その証拠である。そして今、とうとう生まれようとしている。 「おちびちゃん! おちびちゃん、ゆっくりうまれてね!」 「おちびちゃんたちは、まりさがゆっくりさせてあげるからね!!」 ボタボタと何匹かの赤ゆっくりが、生まれ落ちた。プルプルと体を震わせて、目と口を大きく開いて云った。 「「「「ゆやああああああああああああ!!!? びっくちしちぇいっちぇにぇえええええええええ!!!?」」」」 「……ゆ?」 「ぞ、ぞんな……」 どうやら、私の行動によってれいむの餡子が大きく変質してしまったようだ。それからの生活は悲惨だった。 昼夜を問わず、突拍子もなく大声を上げて、親ゆっくりを驚かせる赤ゆ達。れいむもまりさも、次第に頬が痩け始めてきた。 「「「びっくちしちぇいっちぇにぇ!!!」」」 「ゆっ……ゆっ……」 「どぼじでごんなごどに……」 「ゆひゃああああああああああああああ!!」 「「ゆうううううううううううう!!?」」 捨てたり殺すまでもなく、どうやら勝手に死んでくれそうだ。私はその事にひどく、ほっとした。 終 ポマギあき
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/676.html
とある森。 夜の帳が降りて、すべてのゆっくりたちがぐっすり眠ったそんな時刻。 ゆっくりの親子が住む巣穴の中で、パチリと開いた一対のおめめがあった。 「ゆっ。おとーしゃんとおきゃーしゃんはねむったようだにぇ」 幼いゆっくりれいむである。 体は子ゆっくりサイスになっているが、まだ完全に赤ゆ言葉は抜け切っていない。 体が大きくなって、自分では十分大人になったつもりだが、実際はガキもガキ。そんなおとしごろのれいむである。 「きょうもれいみゅのだいぼーけんのはじまりだよっ!」 幼いれいむは父のまりさと母のれいむが眠ったのを確認するとそう宣言した。 幼れいむはここ数日の間、夜中両親が寝ている間、夜の森へと冒険に繰り出しているのだった。 「おとーしゃんはよるになってもねないゆっくちのところにはおばけさんがくるっていってちゃけど、れいみゅはおそれないよっ!」 幼れいむは意気揚々と、夜の森へと出発した。 幼れいむが巣穴を出て少しして、父親のまりさは目を開けた。 「ゆぅ。おちびちゃん……。やっぱりよあそびしてたのぜ……」 まりさは近頃おちびちゃんが、昼間眠ってばかりいるのを不審に思っていた。 もしかしたら夜更かしをしているのかもしれない。 そう思ったまりさは今日の昼間おちびちゃんにひとつの話をした。 夜になってもねてない子のところにはオバケさんがきて、どこかゆっくりできない所へ連れ去ってしまうと。 しかしその話は効果がなかったようだ。 まりさの危惧したとおり、おちびちゃんは夜中に起き出して夜の森へと出かけているようだった。 (よるのもりさんはきけんなのぜ。おちびちゃんはまだそれがわかってないのぜ) 夜の森にはゆっくりにとっての危険が満ち満ちている。夜行性の捕食動物はもちろん、暗い道では迷ってしまう危険も大きい。尖った石に気づかずにあんよを怪我してしまうこともある。 どうにしかしておちびちゃんに夜の怖さを教えなければならない。そのためにまりさはひとつの荒療法を考えていた。 「れいむ。れいむおきてほしいんだぜっ。だいじなおはなしがあるんだぜっ」 しかしその前にれいむに相談する必要があった。まりさの考えている方法ではおちびちゃんをとても怖がらせてしまう可能性がある。そのことについて母親であるれいむにも了解を得なければならなかった。 「ゆ、ゆー? なあにまりさ……。もうあささんなの?……まだまっくらだよ。れいむはとってもねーむねーむなんだよ……」 目を覚ましたものの、れいむは寝ぼけた調子だった。まりさはそれにかまわず話をする。 「れいむっ。やっぱりおちびちゃんはよあそびをしてたんだぜっ。このままじゃいけないのぜっ」 「ゆゆぅ……。……そうだねぇ……」 「だからまりさはおちびちゃんをすこしこわがらせようとおもうんだぜ」 「ゆゆぅ……。……そうだねぇ……」 「まりさはこれからおばけさんのふりをしておちびゃんをおどかすのぜ」 「ゆゆぅ……。……そうだねぇ……」 「おちびちゃんにばれないように、おぼうしはおいていくのぜ。おぼうしがないとゆっくりできないけど、おちびちゃんのためなのぜ。がまんするのぜ」 「ゆゆぅ……。……そうだねぇ……」 「れいむにはまりさのすてきなおぼうしをあずかっておいてほしいのぜ」 「ゆゆぅ……。……そうだねぇ……」 「ありがとうなのぜ。おぼうしをたのんだのぜ!」 半分寝言のような返事しかしないれいむに、まりさは一方的に話す。 会話が成立していないことにも気づかず、まりさは大切なお帽子さんを脱ぐと、れいむの前に置いた。 ゆっくりはお飾り、れいむの場合はリボン、まりさの場合は帽子で個体を認識する。帽子を外しておけば、幼れいむには父親と他のゆっくりの見分けはつかなかくなる。まりさはそれを利用しておちびちゃんをおどかしてやろうと考えていた。 夜の森にはオバケさんが出る。そうおちびちゃんが勘違いすればきっと夜遊びをやめてくれるはずである。 お飾りを外すことはゆっくりにとってとてもゆっくりできないことである。しかしまりさはおちびちゃんの教育のため、あえて自分からお飾りを外し、オバケのふりをすることにしたのだ。 「じゃあいってくるのぜ!」 お飾りは自分のもっとも信頼するゆっくりであるれいむに預けた。なのでまりさは安心して巣を飛び出していった。 「ゆゆぅ……。……むーにゃむーにゃ……」 れいむはそれに寝言で応えた。 まりさが巣を飛び出してわずか10秒後。強い風が吹いた。まりさの大切なお帽子はバタバタと巣の中を動き回ったあと、そのまま巣の外、暗い夜闇のいずこかへ飛ばされていった。 「ゆゆぅ……。すーすー。むーにゃむにゃ……」 れいむは幸せな表情のまま眠っていた。 「ゆんやーゆんやーあんよー、ゆんやーゆんやーなーらっしっ! ちょらとぶむちさんつかまえよっうっ! ゆんっぱーかゆんぱっか、にゃきむちけーむち!ゆんぱかぱーゆんぱかぱー、ゆっくちまーちっ!」 幼いれいむはオリジナルのお歌をやまかしく響かせながら夜の森を飛びはねていた。 夜の森さんは昼間とはまったく違う世界のようで、幼いれいむの冒険心をくすぐってやまない魅力があった。 そして何よりも、夜の森には幼れいむ以外誰もいない。そこを歩いているとまるで自分が世界の支配者にでもなったような心地よい全能感につつまれるのだ。幼れいむはすっかりその魅力のとりこになっていた。 「ゆゆっち。よるはれいみゅをおとにゃにするよっ」 そうしてれいむはだれもいない広場へとたどりついた。昼間は常に数匹のゆっくりがいて、こーろこーろをするにも順番待ちをしなければならなかったが、今は幼れいむだけ。思う存分こーろこーろができる。 「きょーろきょーろっ!きょーろきょーろっ!ゆっくちちていってねぇ!」 無論応えるものはいない。それでも幼れいむはひとりでこーろこーろをして、ひとりでいばりちらしていた。 「よるのもりさんでいちばんちゅよいのはれーみゅだよっ! もんくがあったらかかってきちぇねっ! つよくってーごみぇんねぇー」 そう夜の支配者は自分なのだ。たとえ父が言っていたようなオバケさんが現れても自分が倒してやる。仮初の全能感に酔うれいむは、次の瞬間凍りついた。 「ねないこだれだああああああ?」 「ゆちっ!?」 「ねーなーいーこーだーれーだああああああ?」 「ゆ、ゆぴいいいいいい!?」 自分しかいないはずの夜の森のどこからおどろおどろしい声が響く。先ほどまでの威勢はどこへやら。幼れいむは恐怖でうごけなくなってしまった。 「お、お、おばけしゃん?……れ、れいみゅはおちょなだりょ? おちょなだきゃら、おきててもいいんだよっ!?」 普段よりさらに酷くなった赤ゆ言葉で幼れいむは必死で大人アピールをする。 「ねないこは、れいむかあああああ!」 そんな言葉と共に、幼れいむの後頭部が軽く噛まれる。 「ゆ、ゆびゃあああああああああああああああ!?」 ふりむくこともできずに幼れいむはそこからぴょーんぴょーんと逃げ出した。 1メートルほど移動して、立ち止まる。 「こ、ここまでくればだいじょうぶだよっ、れいみゅのしゅばやいあんよにはおいちゅけないんだよっ」 しかし根拠もなくそう決め込んだ幼れいみゅの耳元で。 「つーかーまーえーたー」 「みぎゃあああああああああ!!?あ、あぎゃああああああああっ!?」 いつのまに移動したのか。お飾りもなにもついていない、見たこともないゆっくりが幼れいむの真後ろにいた。 「た、たしゅけちぇ、おとーしゃ、おかーしゃ……ゆびえええええええええん」 「た、たしゅけちぇ、おとーしゃ、おかーしゃ……ゆびえええええええええん」 おそろしーしーを垂れ流しながら泣き喚くおちびちゃんを見て、まりさは自分がやりすぎてしまったことに気づいた。 (たっ、たいへんなんだぜ、はやくおうちにもどっておぼうしさんをとってくるのぜ!) 助けをもとめて泣き叫ぶおちびちゃんを心配そうに振り返りつつ、まりさは自分のおうちへと駆け出した。 「た、たしゅけちぇ、おとーしゃ、おかーしゃ……ゆびえええええええええん」 幼れいむの叫びは母親であるれいむが眠る巣穴へも届いていた。 「ゆー、ゆっ? おはようっ!まりさっ、おちびちゃんっ!……ゆ?」 その声で目を覚ました母れいむは巣穴に自分しかいないことに気づく。 「おちびちゃん……? まりさ……?」 そういえば。先ほどまりさが眠るれいむを無理やり起こして、何事か言っていた気がする。 「おちびちゃんがよあそびで……、おばけさんが、ゆっゆっ?」 ただでさえ物覚えの悪い餡子脳、それが寝ぼけた状態で話を聞いて、そのあと睡眠をはさんだとあっては正確な記憶はほとんど不可能だった。 しかしそれでもなんとか、れいむは状況を理解しようとつとめる。 「おちびちゃんはよあそびにいったんだよ。それをまりさがおっかけていったんだよ……。ならあんっしんっだよ。かりとこそだてとすづくりはまりさのおしごとだからまりさにまかせるよっ、れいむはかりとこそだてとすづくりいがいぜんぶやらないといかないからとってもつかれてるよっ。もうすこしねむるよっ!」 そうしてれいむが三度寝に入ろうとすると、巣穴の中に1匹のゆっくりが飛び込んできた。 「れいむっ、まりさのおぼうしさんをかえしてほしいのぜっ」 「れいむっ、まりさのおぼうしさんをかえしてほしいのぜっ」 お帽子さんをかぶって早くおちびちゃんの元へと向かってやらねばならない。そう思って急ぎ戻ってきたまりさである。 れいむに預けたお帽子さんを返すように迫る。しかしれいむはまりさをみるとぷくぅーと体を膨らませ威嚇をした。 「ゆゆっ! おかざりのないゆっくりできないゆっくりがいるよっ! ここはれいむとまりさとおちびちゃんのゆっくりぷれいすだよっ! ゆっくりできないげすはでていってねっ!!」 「な、なにをいってるんだぜ! れいむ、まりさはまりさなんだぜっ、ふざけてないでまりさのおぼうしさんをかえしてほしいのぜ!」 「ゆぷぷ。うそをつくならもっとましなうそをついてねっ! まりさはおまえみたいなぶさいくじゃないよっ、すてきなおぼうしをかぶったゆっくりしたゆっくりなんだよっ!!」 「だから、そのおぼうしをれいむにあずけたのぜっ! それをかぶればまりさをまりさだったわかるのぜ!」 まりさとしては確かにれいむにお帽子さんを預けたつもりである。それがこの扱い。外ではおちびちゃんが助けを求めて待っている。どうしようもない焦燥に支配されながらも、まりさは必死でれいむに説明をする。 「まりさのおぼうしはここにはないよっ!まりさはおちびちゃんをさがしにいったんだよ! まりさのおぼうしはまりさがかぶってるよ!」 しかしお帽子を預かったことなど覚えていないれいむはまりさの言葉に耳を貸そうともしなかった。 「おとーしゃ、おかーしゃたしゅけてねっ! おばけさんが、おばけさんがぁあああああ!」 そこに幼れいむが飛び込んでくる。泣き喚いていた幼れいむだが、震えるあんよをなんとかつかい、ひとりでおうちまでにげてきたのだった。 「お、おちびちゃんっ、ひとりでかえってこれたのぜ?! えらいのぜっ!さすがまりさのおちびちゃんなのぜ!」 お帽子がないという切迫した状況も忘れ、自らの子の思いもよらぬ成長にまりさは感動する。褒めてあげようとまりさはずいとおちびちゃんに近づいた。 「ゆちぃいい!? どおちておうちにおばけしゃんがいりゅのおおおおおおお!?」 しかし当然のことながら、幼れいむにとっていまのまりさはオバケさんそのものである。再びおそろしーしーを撒き散らし、あにゃるからは下痢気味のうんうんまでひりだしてまりさから遠ざかる。 「ゆぅ。おちびちゃん、おどかしたのはわるかったのぜ。まりさはおとうさんなのぜ。あんしんしていいのぜがあっ!?」 誤解を解こうとさらにおちびちゃんに近づこうとしたまりさは横合いからの衝撃に吹き飛ばされた。 「おちびちゃんっ!いまのうちにおかあさんのうしろにかくれるんだよっ!」 れいむがまりさに体当たりを食らわせたのだ。その間におちびちゃんを自分の後ろへとかばう。 「おきゃ、おきゃあしゃーん! れいみゅ、あのおばけしゃんにたべられしょうになったんだりょおおおお!」 幼れいむは母の背中に逃げ込みながら、涙混じりに事情を説明する。 「れいみゅは、おとーしゃとおきゃーしゃにゆっくちちてほちくて、ひとりでかりにでたんだよっ! そちたらあのおばけしゃんが、れいみゅのあちゅめたごはんしゃんをじぇんぶとって、しょのうえれいみゅをたべようとしちゃんだよっ!」 「ゆーーー!やっぱりゆっくりできないげすだったね! まりさがかえってきたらせいっさいっしてもらうよっ!……ゆゆ? おちびちゃん、まりさはどうしたのっ?おちびちゃんをさがしにいったはずだよっ!」 「ゆちぃ? れいみゅおとーしゃにはあっちぇないよっ!」 夜に出歩いていたおちびちゃん。それを追いかけていったまりさ。おちびちゃんを襲ったおばけ。お飾りのないゆっくり。 それらの情報がれいむの中で交錯し、ひとつの真実を練り上げる。 「おばけさんが、まりさをたべた……?」 無論れいむの中だけの真実。論理は飛躍している。 「ち、ちがうのぜ! まりさがまりさなのぜっ!」 れいむに弾き飛ばされ、痛みにうめいていたまりさはれいむの壮絶な勘違いに反駁する。 「まりさ……、まりさが……」 対してれいむは自らが導き出した真実に打ち震えていた。 その悲しみようを見て、まりさはれいむの誤解を一刻も早く解いてやらねばと再び口を開きかける。 それよりもはやく、顔を上げ目に怒りを滾らせたれいむが叫んだ。 「ごのびぢぐぞがあああああ!? まりざがいないとれいむがゆっくりできないでしょおおおおお!? はやくまりざをがえぜええええええ!!!」 「ゆゆうううう?」 「まりざはれいむのどれいなんだよおおおおお!?かってにたべちゃだめでしょおおおおおお!?」 「や、やめるんだぜ!まりさはまりさなんだぜっ!それにまりさはどれいじゃないのぐええええ!?」 れいむに圧し掛かられ命の危険を感じたまりさは夜の森へと逃げだした。いったん逃げると決めればまりさの脚力にれいむがかなうはずもない。まりさは夜闇のいずこかへと消えていった。 それからその森では。夜になるとお飾りを無くしたゆっくりのオバケが森をさまよい、寝てないゆっくりからお飾りを奪うという話がまことしやかにながれたという。 ちなみに。まりさが森へと逃げていった後。残されたれいむたちはどうしたかというと。 「ゆふう、ゆふう……。かんっぜんしょうりっ!だよっ!」 れいむは虚空に向かい勝利宣言をする。その瞳は涙でぬれていた。 「おきゃーしゃ……、ゆぐっ……、おとーしゃはたべられちゃったの?」 幼れいむは、父が死んだことを信じられないといったふうに母へと尋ねた。 「……そうだよっ……まりさはもういないよ……」 「ゆ、ゆぐわあああああああああん」 既に散々ないていた幼れいむだったが、顔面が溶けるのではないかというほどの大粒の涙を流して母へと寄りかかった。 自分のおちびちゃんの体重を感じながら、れいむはやさしく続けた。 「れいむ、しんぐるまざーになっちゃったよ……しんぐるまざーはゆっくりできないよ……」 「ゆぐっ……、れいみゅ、おとーしゃのきゃわりにかりにいくよっ……ちゃんとごはんしゃんをとってくりゅよっ……」 「……それよりも、いいかんがえがあるよ……」 「ゆ、ゆち?」 「さいっこんっすればいいんだよ。れいむのようなびゆっくりみんながほっとくはずないよ……」 「しゃ、しゃいっこんっ?」 「そうだよおちびちゃん。またまりさみたいなかりとこそだてとすづくりをしてくれるゆっくりをさがせばいいんだよ……」 「しょれならおきゃーしゃんはゆっくちできりゅのっ?」 「そうだよおちび。でもね、そのためには」 れいむはおちびちゃんの体温を感じながら、ゆっくりと、体重をおちびちゃんの方へと傾けてゆく。 「おきゃ、おきゃーしゃっ? しゅこしおみょいよっ?」 「こぶつきは、だめなんだよっ」 「ゆ゛、ゆ゛げぶばぁああああっ!?」 夜になってもねてない子は、永遠にゆっくりすることとなったとさ。 おわり あとがき。 かわいいれいむを書きたかっただけなのに、キーボードの調子が悪くてゲスになってしまいました。ごめんなさい。 前作 anko1787 ゆるめの冷たい方程式② ~いきのこるために~